「名馬」を語る スイープトウショウ〜わがまま王女様が駆け上がる、グランプリの階段〜 2026年10月16日 かつてエンドスウィープという種牡馬がいた。アメリカの名種牡馬、フォーティナイナーの直仔で、自身はアメリカとカナダで重賞を2つ勝っている。引退後はアメリカで種牡馬になったのちに、日本とオーストラリアでシャトル種牡馬となった。 アメリカ産の日本馬にダートの短距離で活躍したサウスヴィグラスなどがおり、日本で供用された期間の産... 高橋薫
「名馬」を語る ライバルたちを超えて行け! - エアグルーヴの華麗な戦績を辿る 2026年10月10日 ■その名はエアグルーヴ 1995年7月8日、晴天の札幌競馬場にて、1頭の牝馬がデビューを迎えた。その名はエアグルーヴ。 父は凱旋門賞の勝ち馬で、日本に輸入された初年度の産駒から日本ダービー馬のウイニングチケットと牝馬春二冠のベガを出して勢いに乗るトニービン。母は83年のオークスを制しているダイナカールという良血だ。社台... 高橋薫
「名馬」を語る ナイスネイチャは終わっていなかった。ファンを驚かせた、1994年・高松宮杯の激走 2026年8月20日 ナイスネイチャという馬名を前にして、あなたはどんな記憶がよみがえるだろうか。 有馬記念3年連続3着だろうか、それとも、『ワイド』と書かれた紙を咥えて勝ち馬投票券『ワイド』の宣伝に興じるお茶目な姿だろうか。 生涯成績は41戦して7勝、2着6回3着8回という戦績は、複勝配当の使者というよりも、なかなか勝ち切れないという歯が... 高橋薫
「名馬」を語る 世代に翻弄された『女傑』。牡馬に果敢な挑戦を続けたダンスパートナーの物語 2026年5月23日 ■のちの名血から産まれし女傑 牝馬の時代と言われて久しい。女傑と呼ばれる、並みいる牡馬を向こうに回して颯爽とターフを駆け抜ける駿馬たちが、その美しい姿と類まれな能力とを最大限に発揮して牡馬と互角以上に戦う時代にぼくらは生きている。 ウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ…。1頭が... 高橋薫
「名馬」を語る [競馬エッセイ]ハロー、グッバイ。キングヘイロー 2026年4月1日 「グッドバイ、グッバイヘイロー」 かつて、母国アメリカを去るとき、そのように惜しまれた一頭の名牝がいた。彼女の名はグッバイヘイロー。偉大なる種牡馬ヘイローを父に持ち、ウィニングカラーズやパーフェクトエンサインといった伝説級の牝馬と鎬を削り、ケンタッキーオークスなどGⅠ競走を7勝した栄光の蹄跡を持つ。この物語は、この牝馬... 高橋薫
「名馬」を語る エムアイブランのいる風景 - メイセイオペラ偉業達成の2着馬の蹄跡を振り返る 2026年2月21日 ここに一枚の写真がある。日付は『2000年7月17日』とある。曇天の空の下で、一頭の葦毛馬が草を食んでいる。日高ののどかな初夏の風景だ。ピントも甘ければ構図もだらしない、素人が写したものとすぐにわかるその写真は、結婚して6年目、欲しかった子宝にやっと恵まれたぼくたち夫婦が、もうじき2歳を迎えようとする長男を連れて、日高... 高橋薫
「名馬」を語る グランプリこそ彼女の舞台 - 芦毛のヒロイン・クロノジェネシス 2025年12月28日 ぼくは、アスリートと呼ばれる人たちとは無縁の生活を送ってきた。幼稚園児のころから運動は不得意だったし、小学生になると体育の時間は苦痛以外の何物でもなかった。クラスの中で一握りの「運動が得意な児童たち」の華やかな活躍を冷ややかに眺めている、ノリの悪いその他大勢。そんなクラスのスターたちに対して憧れの気持ちを持っていなかっ... 高橋薫
「名馬」を語る タップ・ダンス・ダンス。最高の鞍上を迎えて道を切り拓いた名馬、タップダンスシチー 2025年11月29日 ■パドックで「タップダンス」を踊るサラブレッド 音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言ってることがわかるかい? 踊るんだ。踊り続けるんだ。なぜ踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。そんなことを考えだしたら足が停まる。一度足が停まったら、もうおいらには何ともしてあげられなくなってしまう... 高橋薫
「名馬」を語る ブエナビスタ - 一番人気に愛され、現役最強を名乗り続けた生真面目な才女 2025年11月6日 ■伝説の少女 2008年10月26日、京都競馬場で伝説となるレースが行われた。 そぼ降る雨の中、京都5レースの新馬戦芝1800mが幕を開ける。例年この時期の芝1800mの新馬戦は、将来的にクラシック出走を意識できる評判の新馬が集まってくる。この年もまた、豪華なメンバーが名前を連ねていた。1番人気は安藤勝己騎手と4枠4番... 高橋薫
「名馬」を語る ヤング・テイエムオペラオー - 後の絶対王者が過ごした雌伏の時 2025年4月17日 1999年3月28日、日曜日の昼下がり。牡馬クラシックの第一戦・皐月賞を目指す上で『東上最終便』とも呼ばれる4歳限定の重賞・毎日杯が、阪神競馬場において行われた。 毎日杯はクラシックのトライアルレースという位置付けではなく好走馬に優先出走権は与えられないものの、重賞のため、1,2着には獲得賞金が加算される。獲得賞金の順... 高橋薫