「名勝負」を語る リトルゲルダ〜異系の血を持つ牝馬が夏の短距離界を席巻〜2014年・北九州記念〜 2020年8月23日 血統に関する競馬用語の一つに『三大始祖』という言葉がある。各馬の血統表の一番上の父馬を「父の父の、そのまた父の父の……」とずっと遡っていくと、現代の世界中のサラブレッドはダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの三頭に遡るというものだ。しかし実際のところ、現代のサラブレッドのほとんどの父系はダーレー... 齋藤 翔人
写真で楽しむ競馬 家宝級競馬アイテムを探せ!〜思い出さまざま、記念馬券編〜 2020年8月22日 長く、或いは深く競馬ファンをしていると、家宝ともいえるようなアイテムに巡り合う事があります。 思いがけず結果としてプレミアがついたもの、当初から「これは凄いものだ」と自覚を持って手に入れた(保管してきた)もの、恐らく市場での価値は高くないけれど自分にとって大切なもの──。 様々あると思いますが、今回は、「家に眠っている... 徳澤泰明
「名勝負」を語る ヤマニンキングリー〜未来を変えた、札幌記念での激走〜 2020年8月21日 札幌の短い夏を賑わせる伝統の一戦・札幌記念。札幌競馬場の芝コース完成の伴い1990年から芝の重賞となって以降、芝の実績馬たちが夏に使う一戦として重宝されてきた。 90年代はメジロパーマーやエアグルーヴ、セイウンスカイらが勝利。00年代はファインモーションやヘヴンリーロマンス、アドマイヤムーンらが勝利。10年代はハーブス... 横山オウキ
「名勝負」を語る 「園田の雷神」から「地方の雷神」へ〜オオエライジン・黒潮盃〜 2020年8月19日 今回は、大井で行われる真夏の3歳限定重賞「黒潮盃」のなかでも、2011年に行われた黒潮盃を取り上げたいと思います。 黒潮盃は地方馬限定の3歳重賞としては屈指の高額賞金を誇り、真夏に開催時期が変わってからは南関クラシックのあとに各馬が目標とするレースと言えます。 2004年からは地方全国交流となり、各地からも強豪が集まる... 馬人
コラム・エッセイ [重賞回顧]関東の名手が、ケガを乗り越えて~2020年・関屋記念~ 2020年8月17日 サマーマイルシリーズのレースの一つに指定されている関屋記念は、新たに米子ステークスがシリーズに加わったことにより、今年からシリーズ第3戦目で施行されることとなった。 このレースの特徴の一つとして、例年多頭数で争われるということがあげられる。だからこそ、大混戦・波乱の決着というイメージがあるが、実は過去10年で馬券圏内に... 齋藤 翔人
「名馬」を語る イクノディクタス〜鉄の女と呼ばれた名馬〜 2020年8月15日 アスリートにとって、怪我は宿命的に付きまとうものである。連続2215試合出場を果たし「鉄人」と称えられた広島東洋カープの衣笠祥雄選手も、その活躍の陰で大きな怪我を経験している。将来の飛躍を期待されながら、致命的な故障に見舞われてその前途を奪われた者の、なんと多いことか。ましてや、長く現役を続ければ続けるほど、その後半は... 首都羅臼
一口馬主 一口馬主の楽しさ〜自然と強まる出資者同士の一体感〜 2020年8月14日 ウマフリ読者の皆様、こんにちは。徳澤泰明と申します。私は現在8つの一口馬主クラブに入会しており、これまで50頭以上の馬に出資してきました。その馬たちは、残念ながらデビューする事なく引退した馬から、海外GⅠで勝利した馬まで、活躍の大小や歩んだ道のり、さらには性格までそれぞれ違う馬たちでした。色々な体験をするほど、そして様... 徳澤泰明
写真で楽しむ競馬 古今東西、競馬場のオシャレ番長を探せ! 2020年8月13日 以前の記事で競走馬の機能的なオシャレ馬具「メンコ」について書かせていただきましたが、今回は思わず写真におさめたくなってしまう素敵な「馬装」をご紹介します。 華やかな装いをしている馬からは馬装担当者の愛情が目に見える形で伝わってきて、競馬ファンをとても幸せな気持ちにさせてくれます。 先日、惜しまれつつターフを去ったレッツ... ラクト
「名勝負」を語る マチカネニホンバレ〜日本晴れの越後路にて戴冠す 2009年・エルムステークス~ 2020年8月10日 現地観戦した新馬戦を勝利した馬が後々出世を果たし……ついにはGⅠを勝利すると、「俺、あの馬のデビュー戦を現地で見てたんだよな」と、ついつい友人に自慢話をしたくなる。その新馬戦から後々GⅠや重賞を勝つ馬が複数頭出たりすると、後に『伝説の新馬戦』などと呼ばれるようになり、それを現地で観戦したことのプレミア感たるや半端なもの... 齋藤 翔人
「名馬」を語る 世界を駆け抜けたニッポンのダート王、トランセンドの冒険 2020年8月9日 芝とダートの関係はどうあるべきか──。日本の競馬は、この国らしい発展を遂げた。クラシックレースをはじめ、八大競走はすべて芝。距離体系も含め基本設定はヨーロッパ競馬を模範としているが、競馬場のつくりは自然の地形を活かし、大草原に柵を巡らせたヨーロッパとは異なり、人工的に整地した、いわゆる「速く走れるトラック」を作るアメリ... 勝木 淳