[ウマ娘]ひときわ大きなウマ娘! ウマ娘ヒシアケボノと、史実馬ヒシアケボノ。

身長180cm。

ウマ娘たちの中でひときわ大きな彼女は、海外出身のヒシアケボノ。

おおらかな性格で料理が大好きな彼女は、周りのウマ娘たちにいつも手料理をふるまっています。

海外育ちの彼女は生粋の相撲ファンでもあります。



そんな彼女の夢は、一体どのようなものでしょうか?

今回は、ウマ娘ヒシアケボノのキャラクターを、史実をベースに解説していきます。

メイクデビューに出走

ヒシアケボノはアメリカのスウェッテンハムスタッドで1992年に生まれました。

ヒシアケボノの父ウッドマンは、競走馬としてはデビューからGを3含む3連勝とアイルランド最優秀2歳馬を獲得しましたが、その後は大苦戦。そのままG1を勝つことはできないうちに、種牡馬入りとなりました。競走馬としては歴史的超名馬とまではいかなかったウッドマンでしたが、大種牡馬ミスタープロスペクターの産駒としてその才能を種牡馬として遺憾なく発揮。初年度からアメリカ2冠馬のハンセル、G1を5勝したヘクタープロテクターと大物を送り出し、2003年には最優秀サラブレッド賞を受賞したホークウイングをターフに送り出しました。

母のミステリーズも重賞制覇の経験はありませんでしたが、父は史上初のアメリカ三冠馬のシアトルスルーという血統で、ヒシアケボノの血統スケールの大きさは計り知れない物でした

そして、ヒシアケボノの大きさはスケールだけではありませんでした。
メイクデビュー当日、何と馬体重552kgという驚異の馬体重での出走となったのです。
最近のデータにはなりますが、2009年~18年の新馬戦を対象としたデータによるとヒシアケボノと同時期にデビューした競走馬の平均体重は460kgというのを考えると、当時のファンに与えた衝撃はとてつもなかったと思います。


レースでは1着のコクトジュリアンから5馬身差の4着に敗れましたが、後方からあがり3位の脚を使うなど、大器の片鱗を垣間見せることはできました。

ファンを10000人集める

1994年の11月にデビューしたヒシアケボノ。初勝利までの道のりはとても長いものでした。2戦目は2着、その後約半年間レースに出るのは控え、トレーニングの日々が続いたのです。

休養明けから3戦はダートに挑戦し、3着、4着、5着と好走はするのですが、なかなか勝ちきれないレースが続きました。そして未勝利戦終了を意識し始める3歳の7月に、芝1200mの4歳未勝利戦(現3歳未勝利)でようやく初勝利を収めることができました。初勝利まで時間が掛かってしまった理由は色々あるとは思いますが、一般的にヒシアケボノのような大型馬は能力を十分発揮できるようなるまで時間が掛かってしまうものです。

そしてこれをきっかけに勝利の味を覚えたヒシアケボノは、夏の小倉競馬場で怒涛の3連勝を収め一気に重賞戦線に名乗りをあげます。

むかえた初の重賞の舞台、京王杯オータムハンデG3。
1番人気には、その年の皐月賞を制しているジェニュインがいました。一方、ヒシアケボノも2番人気と支持を集めます。

レース結果は3着でしたが、1着と同タイム。皐月賞馬ジェニュインとハナ差と初重賞の舞台で素晴らしい走りを披露したヒシアケボノに、多くのファンが今後の活躍を期待しました。

余談ですがヒシアケボノの弟にアグネスワールドという海外G1を2勝もした名スプリンターがいたのですが、このアグネスワールドも小倉競馬場で重賞とレコードを含む計3勝をあげています。この血統は小倉競馬場との相性がよかったのかもしれません。

この後、ウマ娘の世界での目標の順番では、スプリンターズ→スワンS→マイルCSと進んでいきます。

しかしヒシアケボノが活躍していた当時は、スプリンターズSが12月に行われていたましたので、今回は史実の日程に合わせ目標の順番を少し前後させて解説していきます。

スワンSで3着以内

京王杯オータムハンデ出走後、大井競馬場の東京盃(ダート1200m)に出走するも6着と、重賞の壁にぶつかっているように見えたヒシアケボノ。スプリンターズSに向け次に陣営が選んだレースは、スワンSでした。

エイシンワシントン、プレストシンボリなど短距離重賞で実績のあるライバルと共に、初のG2への挑戦となりました。

レースでは4番手からレースを進めると最後の直線、周りの馬と比べて一回りも大きな馬体を精一杯動かし残り100m時点で他馬を引き離し、日本レコードのおまけつ付きで初の重賞タイトルを手にしました。

マイルCSで3着以内

遂に迎えたG1の舞台。スワンSでの走りを見たファンはヒシアケボノを2番人気に支持しました。1番人気に支持されたのはビコーペガサス。ウマ娘ファンの皆さんには、お馴染み組み合わせかもしれないですね。実はビコーペガサスはヒシアケボノの1歳年上で、このレースが初対決になりました。この日のビコーペガサスの馬体重434kgに対し、ヒシアケボノの馬体重は558kg。その差は、なんと124kgにも及びます。

馬体重が100kg以上違うこの2頭の対決に注目が集まりました。

スタートと同時にポンと出たのはエイシンワシントン。その内側から2番手を追走するヒシアケボノという形でレースは進みます。京都の坂を上りきって下りに差し掛かると徐々に各馬が動き始めました。逃げるエイシンワシントンを追いかけるヒシアケボノ。最後の直線でエイシンワシントンを交わすと一気に突き放しにかかります。残り200mで場群から抜け出したヒシアケボノの勝利──かと思われたところに、大外からトロットサンダー、メイショウテゾロが一気の差し脚で強襲。

ヒシアケボノはゴール直前で交わされ3着で、初のG1を終えました。

スプリンターズSで3着以内

ヒシアケボノ陣営が次走に選んだのは、夏の小倉で怒涛の3連勝を収めた1200mと同距離のG1、スプリンターズSでした。今回は堂々の1番人気。ライバルのビコーペガサスは、2番人気に支持されました。ヒシアケボノは全開のマイルCSよりさらに体重を増やし、560キロに。馬体重発表時には大きなどよめきも起きたそうです。

迎えたレース。ヒシアケボノは前走より少し後方に位置し、ビコーペガサスもヒシアケボノの近くでレースを進めました。3コーナーから2頭一緒にじわじわ先頭に近づくと、最後の直線では2頭の激しい叩き合い。現地で観戦されていた方の話では「ヒシアケボノにビコーペガサスが隠れてしまうほど、本当にピッタリ馬体合わせていた」というほど。

最後50mでやっとヒシアケボノが1馬身ほど抜け出し、遂に念願となるG1タイトルを手に入れたのでした。

古馬になったヒシアケボノ

スプリンターズSを勝ったヒシアケボノは、約4か月の休養を挟みシルクロードSに出走。1番人気に支持されましたがここは3着に敗れてしまいます。さらに次走の高松宮記念ではスプリントG1連勝を期待されましたが、フラワーパーク、ビコーペガサスに先着を許し、3着に。距離を伸ばした安田記念では12番人気ながら3着と好走をしたものの、勝ちきれないレースが続きました。

安田記念後は約4か月休養に充て、復帰初戦は初の重賞タイトルを手に入れた同じ舞台、スワンSを選択しました。この時、多くのファンが驚いたのが、ヒシアケボノの馬体重でしょう。休養中に美味しい飼葉をたくさん食べたヒシアケボノは、前走の安田記念から+30kgの馬体重580kgとなっていたのです。

レースでは増えた馬体重の影響か、その快速ぶりを発揮できませんでしたが、馬体重という違った面で多くのファンを驚かせました。

その後、スプリンターズSで4着はあったものの勝利を収めることはなく、1997年12月のスプリンターズSを最後に引退となりました。デビューから3年での引退となりましたが、30戦も出走するの頑丈さと、出走レースすべてが良馬場という『晴れ男』っぷりを見せつけた、名スプリンターでした。

ヒシアケボノの走り

これは私個人の感想になりますが、映像が残っていたヒシアケボノのレースを見返すと、沢山の馬に囲まれても落ち着いたレース運びが印象的です。短距離馬は気性的に前のめりになる子が多く、いわゆる掛かりやすい子も多いのですが、その雄大な馬体で短距離のせわしないレースで落ち着いて走るヒシアケボノの姿と、ウマ娘の世界で周りのウマ娘にやさしく接するヒシアケボノとも繋がっているように見えました。

ヒシアケボノを管理した佐山調教師も「体が大きな馬でしたが、気持ちが優しくて、とても可愛い目をした馬でした。体も丈夫で手のかからない本当に可愛い馬でした」とコメントを残されるほどでした。

ヒシアケボノの夢

ウマ娘のヒシアケボノは、レースではお互い満足するぐらい全力で、料理ではお互い満足するぐらいたっぷりと──力士たちがみんなで強くたくましくなるための必需品のような存在、「ちゃんこ鍋」のような存在になりたいという夢がありました。

海外出身であり、現役時代に沢山のレースに出走し多くの競走馬としのぎを削り、そして短距離馬ながら優しい性格をしていて、雄大な馬体をしているヒシアケボノ。ウマ娘の彼女の夢は、そうした個性から連想されているものなのかもしれません。

ウマ娘となった彼女は、沢山の笑顔と沢山の料理をトレセン学園で振る舞い、多くのウマ娘にとってかけがえのない存在です。まさにちゃんこ鍋のような存在になれているのかもしれませんね。

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