東京ダービー (大井 3歳2000m)

東京ダービーとはどんなレース?

東京ダービーというその名の通り、南関における世代最強馬決定戦のひとつです。
現在、地方馬のみで開催される重賞では日本最高額の賞金を誇るレースとなっています。

2019年の賞金額は1着4200万円と、その額は中央G3クラスの賞金すら凌駕します。

そのため、このレースを狙って南関に移籍をする馬が登場するほどです。

1955年に創設され、その第一回は牝馬のローヤルレザーが制覇しています。それ以降も牝馬の活躍が続き、鉄人・佐々木竹見騎手とのコンビで勝利したヒガシユリ(1965年)、地方競馬を代表する名牝・ロジータ(1989年)、最近では戸崎騎手とクラーベセクレタ(2011年)などが、「牝馬の東京ダービー馬」になっています。

2014年勝ち馬ハッピースプリントや2017年勝ち馬ヒガシウィルウィンはホッカイドウ競馬からの移籍組、そして2016年勝ち馬バルダッサーレは中央からの移籍組です。
特にバルダッサーレは移籍初戦で東京ダービーに出走し栄冠を掴み取ったため、その出走経緯についてファンでも議論になりました。

また、2019年の1~3着馬はその次走JDDで中央馬を相手に3~5着になるなど、近年は出走馬のさらなる躍進が目立ちます。「大井の帝王」的場文男騎手がまだこのタイトルを獲得していないため、いつ念願の勝利を挙げるかに注目するファンも多いです。

注目の出走馬

ブラヴール

2006年に浦和・桜花賞、東京プリンセス賞、関東オークスと3連勝し、史上初の南関東牝馬三冠を達成した名牝・チャームアスリープの仔が出走します。父も南関の名馬・セレン。大井記念・東京記念などを制覇したほか、交流G1の東京大賞典で4着、帝王賞で5着といった成績を残した実績馬です。
そんな「南関馬夢の血統」として、生まれた時から注目を受けていた競走馬が、中心馬の1頭として東京ダービーに出走します。
大井の重賞・京浜盃を制しているほか、南関3歳クラシックの第一冠・羽田盃で2着と好走しています。
デビューから7戦3勝2着4回と、大崩れしない魅力をもつ馬です。
果たしてドラマはあるのでしょうか?

ゴールドホイヤー

そのブラヴールを羽田盃で撃破したのが、このゴールドホイヤー。
父はドバイワールドCで2着のトランセンドです。

デビューしてこれまで7戦5勝。年が明けて3歳となってからは3戦無敗と、世代屈指の強さを見せてきました。
現時点で今年の「南関3歳牡馬クラシック」三冠馬の権利を有しているのは、この馬のみ。JRAでは今春2頭の二巻馬が誕生しましたが、その流れに乗れるでしょうか?

ウタマロ

別路線組からは、船橋所属馬・ウタマロが有力馬として参戦します。

ウタマロはいとこにG1馬ノンコノユメがいるという血統馬です。現在3連勝中と、勢いはメンバー随一。
前走では重賞・クラウンCで3番人気で勝利をあげています。2着は8番人気馬、3着は5番人気馬と波乱を演出しました。
自在性を強みに、今回も波乱を狙います。

モンゲートラ

現在6戦1勝という成績ですが、注目を集めるのはコンビを組む騎手です。
「大井の帝王」的場文男騎手。
東京ダービーを制覇していないということで話題になる大ベテランは、今年は羽田盃5着の本馬とともに大一番に乗り込みます。父はトランセンド。デビュー戦以来となる白星を、この大舞台で目指します。

今年こそ、戴冠なるでしょうか?
予想を超えたロマンを感じさせる1頭です。

管理するのはバルダッサーレで東京ダービーを制している中道啓二調教師。
究極の仕上げで、帝王の祈願達成を後押ししたいところです。

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