[今週の競馬]札幌、新潟、中京で夏競馬開催中!ジャンプ重賞、サマーマイルシリーズ、秋へ向けたGⅡなどの3重賞が開催!

8月も中旬になり、時候は「立秋」のなかごろとなった。残暑はまだまだ厳しいものの、徐々に夏から秋へと季節は変わりゆくころである。また今週はお盆の期間に入り、先祖供養が行われる時期でもある。

中央競馬は、先週に続いて札幌、新潟、中京の3場での開催。土曜日には新潟で障害重賞、新潟ジャンプSが開催され、そして日曜日には中京記念と札幌記念と、伝統の重賞が行われる。

また新潟と中京では、引き続き暑熱対策として競走時間帯の拡大が実施される。競走時間帯の延長により、第5レースの後に長めの昼休みが取られるため、発走時刻、レース番号には注意したい。

○新潟ジャンプステークス 夏の新潟を彩るジャンプレース 

新潟ジャンプステークス(J・GⅢ)
土曜新潟9R 16:40発走
芝3250m(外内)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着3000 2着1200 3着750 4着450 5着300(万円)

■新潟ジャンプステークスの歴史と位置付け

障害競走の整備、改革が行われた1999年に創設された重賞である。その1999年には、ジャンプグレード制が導入され、各種の障害重賞の名称および競走条件の変更が実施された。

創設当初は、新潟競馬場、障害芝3200mを舞台とする3歳以上のハンデ重賞として施行された。その後、新潟競馬場の馬場改修工事にともない、2000年は中山競馬場で代替開催となり、2001年からは障害芝3250mのコースで施行されている。また、負担重量も2009年から別定に変更となっている。

夏の新潟開催を彩るジャンプレースとして親しまれており、オジュウチョウサン以前の障害重賞最多勝利記録(8勝)を持っていたコウエイトライが2010年に勝っている。また、タイセイドリーム、ホッコーメヴィウスといった名ジャンパーたちが、本競走を2勝している。

■昨年はインプレスが障害重賞初勝利を挙げる

14頭立てとなった一戦を制したのは、1番人気のインプレスと小牧加矢太騎手だった。

道中は中団を追走したインプレスは、徐々にポジションを押し上げると、最後の直線で早めに先頭に立って押し切った。1馬身差2着には3番人気のサイード、さらに1.1/2馬身差3着に2番人気のヒートオンビートと、人気サイドでの決着となった。

勝ったインプレスは、中山グランドジャンプ3着からの転戦だったが、この勝利で重賞初勝利となった。また鞍上の小牧加矢太騎手は、前年もホッコーメヴィウスで勝利しており、本競走連覇を達成した。

そして、管理する佐々木晶三調教師は、この勝利で史上8人目となるJRA全10場での重賞勝利の偉業となった。インプレスの父は、同じ佐々木師が管理しダービーを勝利したキズナ。2026年3月に引退された佐々木師だが、記録にも記憶にも残る勝利を数多く残した。

■新潟ジャンプステークス(2026年)の出走予定馬

障害オープン2勝の実績がある、プラチナドリームが登録。昨年の夏にはこの新潟でも勝利を挙げており、重賞初勝利を狙う。

前走は去勢手術明けだったピーターサイト。その東京ジャンプSは10着となったものの、明け2戦目となる今回で巻き返しを図る。

前走が同じ新潟の障害オープンで3着に入ったアメリカンピースもエントリー。引き続き新潟での出走で、重賞初勝利なるだろうか。

他にも、夏の新潟での障害重賞勝利を目指して、ジャンパーたちがエントリーしている。

○中京記念 中京で最も古い歴史を誇る伝統の重賞

中京記念(GⅢ)
日曜中京7R 15:35発走
芝1600m(左)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)

■中京記念の歴史と位置付け

1953年に3歳以上、別定、砂コースの重賞として創設された、「中京開設記念」を嚆矢とする重賞競走。現在の中京競馬場で実施される重賞レースのなかで、最も古い歴史を誇る。

1954年に現行の「中京記念」にレース名が変更となり、翌1955年には負担重量が別定からハンデキャップに変更となった。また、施行距離についても何度か変更があり、1972年からは芝2000mの条件で開催されていた。この時期は3月に開催されており、春の中京開催を彩る古馬重賞だった。

大きな変更が入ったのが2012年で、マイル路線の整備にともない距離を芝1600mに変更して、サマーマイルシリーズの対象レースにも指定された。あわせて、施行時期も3月から7月の開催に変更となり、また昨年からは8月に開催されている。

芝2000mの時代には、オサイチジョージやレッツゴーターキンといった後のGⅠ馬や、オークスを制したチョウカイキャロルやエリモエクセルが本競走を制している。その後、夏のマイル戦に変更となってからは、フラガラッハが2012年から連覇を達成し、2013年にはサマーマイルシリーズの王者に輝いた。

また、2018年には蹄葉炎を克服したグレーターロンドンが悲願の重賞勝利を挙げるなど、マイラーたちが夏の中京で輝きを放ってきた。

■昨年は3歳牝馬のマピュースが重賞初勝利を挙げる

逃げてレースを引っ張ったのは、7番人気のシンフォーエバー。直線に入ると、2番手につけていた5番人気のマピュースとのマッチレースになったが、横山武史騎手の檄に応えて伸びたマピュースが、わずかにクビ差制した。さらに1/2馬身差の3着には、中団から脚を伸ばした10番人気のジューンオレンジが入った。

勝ったマピュースは桜花賞4着、NHKマイルC7着と、同世代のマイル戦で力を見せていた。この中京記念で古馬との初対戦となったが、52キロの最軽量も味方につけて、見事に重賞初勝利を挙げた。また2着のシンフォーエバーも3歳牡馬で、出走した3歳馬2頭によるワンツー決着となった。

1番人気のエルトンバローズは、マイルCS以来となる久々もあってか、直線伸びを欠いて8着となった。

■中京記念(2026年)の出走予定馬

4歳牡馬のサトノシャイニングが、昨年秋の毎日王冠(3着)以来となる出走。昨春のクラシックで好走した逸材が、真夏の中京で再スタートを図る。

5歳牡馬のキープカルムは、連覇を狙った前走しらさぎSで惜しくも2着だった。ただ上がり3ハロンは最速をマークして状態の良さをうかがわせており、ここで重賞2勝目を狙う。

3歳牝馬のリリージョワは、デビューから3連勝で臨んだ桜花賞では11着と崩れた。オークスには出走せず、マイル路線での巻き返しを図る。

その他にも、同じく3歳牝馬のナムラコスモスや、2年10か月ぶりの復帰戦となるファントムシーフなどの有力馬たちが、中京記念にエントリーしている。真夏のマイル決戦を制するのは、果たしてどの馬になるだろうか。

○札幌記念 有力馬が北の大地に集うスーパーGⅡ

札幌記念(GⅡ)
日曜札幌11R 15:45発走
芝2000m(右)サラ系3歳以上 オープン 定量
本賞金 1着7000 2着2800 3着1800 4着1100 5着700(万円)

■札幌記念の歴史と位置付け

1965年に創設された、夏の札幌を彩る伝統の重賞。当時の札幌競馬場は芝コースがまだ設置されておらず、第1回は砂コースの2000m、3歳以上のハンデ重賞として施行された。

その後、1989年に札幌競馬場に芝コースが新設されると、1990年からは芝2000mの条件に変更された。負担重量についても、1997年にハンデキャップから別定に変更、そして2006年には有力馬の参戦を促すために定量に変更されて、現在に至っている。

その2006年からはサマー2000シリーズの対象レースに指定されており、2013年にはトウケイヘイローが函館記念からの連勝で同シリーズのチャンピオンに輝いた。

夏の札幌開催において中核をなす重賞であるとともに、秋の中長距離戦線に向けての一戦としても重要なレースである。天皇賞やエリザベス女王杯、さらには凱旋門賞といった、秋のGⅠレースへのステップとして選択されることも多く、豪華な出走メンバーになる年も多い。

1着賞金7000万円(2026年度)は、国内のGⅡの中でも最高額として設定されており、本競走の位置づけの高さを示している。

過去には数々の名馬たちが本競走を制しているが、とりわけ名牝の勝利が印象深い。連覇を達成したエアグルーヴ。札幌で復活の勝利を挙げた、怪物ファインモーション。天覧競馬となった秋の天皇賞を制した、ヘヴンリーロマンス。北の大地に舞い降りた奇跡の白毛、ソダシ。あるいは、ゴールドシップとの対決を制して、凱旋門賞に挑んだハープスター。いずれも、短い札幌の夏の終わりを彩ってきた名牝たちである。

■昨年はトップナイフが復活の勝利

秋を見据えた一戦を制したのは、10番人気のトップナイフだった。

9番枠から出たトップナイフを、横山典弘騎手はちょうど中団のインコースに導くと、向こう正面あたりから徐々にポジションを押し上げていく。直線に入り前を行くケイアイセナを交わして先頭に立つと、外から追い込んできた2番人気のココナッツブラウンを抑え、ゴール板を先頭で駆け抜けた。3/4馬身差3着には、追い込んだ13番人気のアラタが入線し、3連単は130万7650円と高配当での決着となった。

勝ったトップナイフは、2022年の萩S以来となる2年10か月ぶりの勝利。重賞では4度の2着があり素質は確かながら、故障や膝蓋の手術などもあり試行錯誤を続けていたが、名手に導かれて見事に復活の勝利となった。また鞍上の横山典騎手は、この時点でのJRA最年長重賞勝利を更新し、その手綱さばきは円熟味を増すばかりだった。

■札幌記念(2026年)の出走予定馬

春の天皇賞で3着に入ったアドマイヤテラが、ここから始動。阪神大賞典をレコード勝ちするなど、長距離での強さは現役屈指だが、2000mは3歳時の若葉S以来の出走となる。秋は凱旋門賞挑戦を見据えており、弾みをつける走りを見せられるか。

GⅡ2勝の実績を誇るショウヘイもエントリー。前走大阪杯10着のあと、ここに照準を合わせてきた。重賞3勝目を挙げて、実りの秋を迎えることができるか。

5月の新潟大賞典を制して、重賞初勝利を挙げたグランディア。今年に入って3戦して3着内を外しておらず、安定した走りを見せているが、新潟に続いて札幌でも重賞制覇なるか。

その他にも、今年の金鯱賞を制したシェイクユアハートや、悲願の重賞制覇を狙うエコロヴァルツなど、秋を見据える有力馬たちが、札幌記念に登録。秋の中距離戦線に向けてGⅡを制するのは、どの馬になるだろうか。


ジャンプレースに、サマーマイルシリーズ、そして秋を見据えるGⅡと、3つの重賞が開催される今週の競馬。暑さに負けない全力の応援を、出走する人馬たちに送りたい。

写真:かずーみ、Horse Memorys、ぼん(@Jordan_Jorvon)、すずメ、かず、@gomashiophoto、みき

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