[リーディング]岩田望来騎手が土日で8勝!!復帰初週から一気にトップとの差を詰める

競馬の流れは、数字で如実に表れる。好調な陣営や種牡馬を見つけ、注目するのも楽しみのひとつと言えるだろう。先週の競馬をリーディングの順位とともに振り返る。

■厩舎リーディング 木村哲也厩舎が久々のJRA重賞勝利

土日で2勝を挙げた木村哲也厩舎。その内訳は土曜新潟5Rの3歳上1勝クラス芝1800m戦(フィールドノート・戸崎圭太騎手)と、日曜新潟7Rの関屋記念(3歳上OP GⅢ ハンデ 芝1600m戦 アンパドゥ・岩田望来騎手)である。同厩舎のJRA重賞制覇は、今年2月のフェブラリーS(コスタノヴァ)以来、およそ5か月ぶりだった。

木村厩舎が関屋記念を勝利するのは、2023年のアヴェラーレ以来3年ぶり。過去10年で3度も勝利しており、相性の良いレースといえるだろう。すでに新潟記念はアヴェラーレと同年にノッキングポイントで制しているため、アイビスサマーダッシュと新潟2歳Sを勝利すれば、夏の新潟で行われる芝の平地重賞は完全制覇となる。

残念ながら今週のアイビスサマーダッシュに木村厩舎所属馬の登録はなく、この記録が達成されるのは早くても来年以降。それでも今後、同厩舎の所属馬が新潟の重賞に出走してきた際は注目したい。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 杉山晴厩舎 37勝(+1勝) 先週1位
2位 大竹厩舎 29勝(+0勝) 先週2位
3位タイ 斎藤誠厩舎 28勝(+0勝) 先週3位タイ
3位タイ 池江厩舎 28勝(+1勝) 先週4位タイ
4位タイ 矢作厩舎 27勝(+0勝)先週4位タイ
4位タイ 藤原厩舎 27勝(+0勝) 先週4位タイ
7位 手塚久厩舎 26勝(+1勝)先週7位タイ
8位 寺島厩舎 25勝(+1勝) 先週9位タイ
9位 鹿戸厩舎 25勝(+0勝) 先週7位タイ
10位 福永厩舎 24勝(+1勝) 先週9位タイ

TOP10で大きな順位の変動はなく、リーディング争い外の話にはなるが、先週トップの3勝を挙げた久保田貴士厩舎は、出走した5頭が全て掲示板以上、うち4頭は馬券圏内という安定感を誇っていた。なかでも昇級初戦の障害OPを勝利したモンツァフレイバーはこのあと障害重賞をにぎわしてくれそうな予感がある。父エピファネイア初となる障害重賞のタイトルまで駆け抜けることができるか。

■騎手リーディング 復帰初週から岩田望来騎手が8勝の固め打ち!!トップのC.ルメール騎手に8勝差まで迫る

先週、騎乗停止から復帰してきた岩田望来騎手が、凄まじい活躍をみせた。土曜中京2Rの2歳新馬芝1400m戦(ブレイクアウェイ・上村洋行師)で勝利を飾ると、4Rの3歳未勝利ダ1800m戦(ナウオアネヴァー・寺島良師)、6Rの四日市特別(3歳上2勝クラス ダ1400m戦 エブリーポッシブル・新谷功一師)、9Rの3歳上1勝クラス牝馬限定ダ1400m戦(ルビドゥソレイユ・田中克典師)と4勝。

その勢いは日曜の新潟に移ってもとどまることを知らず、4Rの3歳未勝利芝1600m戦(アドマイヤウルトラ・宮田敬介師)でこの日最初の勝利を挙げると、昼休憩を挟んで6Rの出雲崎特別(3歳上2勝クラスダ1200m戦 ソウルオンファイア・野中賢二師)、7Rの関屋記念(3歳上OP GⅢ ハンデ 芝1600m戦 アンパドゥ・木村哲也師)、10Rの3歳未勝利ダ1800m戦(トップデュオ・尾関知人師)と騎乗機会3連勝を飾った。土日で合計8勝を挙げたことで、一気に首位を走るC.ルメール騎手との差が詰まってきた。ルメール騎手の復帰まで3週間。それまでに、どのくらい差を詰められるだろうか。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 C.ルメール騎手 91勝(夏休み)先週1位
2位 岩田望騎手 83勝(+8勝)先週3位
3位 松山騎手 79勝(+3勝)先週2位
4位 横山武騎手 67勝(+4勝)先週4位
5位 川田騎手 63勝(+2勝)先週5位
6位 西村淳騎手 63勝(+4勝)先週6位
7位 坂井騎手 61勝(+4勝)先週7位
8位 丹内騎手 57勝(+2勝)先週8位
9位 戸崎騎手 54勝(+3勝)先週9位
10位 荻野極騎手 49勝(+3勝)先週10位

TOP10以内につけている横山武史、坂井瑠星、西村淳也騎手が4勝と好調の週だったが、彼らと同じ勝利数を挙げたのが小林美駒騎手。こちらも岩田望来騎手と同様、騎乗停止明けの初週から気を吐いた形だ。

昨夏の好成績は逃げを打って勝ち切ったものも多かったが、先週の4勝は、逃げ、先行、差し、マクリと異なる戦法で手にした。果たして、6月に函館記念で初重賞制覇を成し遂げた期待の若手が、札幌開催で昨年以上の成長をみせてくれるか。

■種牡馬リーディング ドレフォンがじわりと5位へ進出!

TOP10内での入れ替わりは5位ドレフォンと6位レイデオロのみ。そのうち、ドレフォンは産駒のマテンロウコマンドが制した日曜中京7Rの東海S(3歳上OP GⅢ ハンデ ダ1400m戦 長谷川浩大師)を筆頭に、先週の土日で最も賞金加算に成功した種牡馬となった。好調の波に乗ってきたとみて良いだろう。

また、賞金差でみると5位から7位までは1億5000万円ほど。高額賞金の重賞が少ない夏競馬では大きな差といえるものの、秋のGⅠシリーズでは一気に突き放す機会も増えるため、この時期にあまり差をつけられたくないところ。もちろん、上位陣との差を詰めていく必要もあり、産駒には一戦一戦、好走が求められる。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 キズナ 88勝(+3勝) 先週1位
2位 キタサンブラック 61勝(+1勝) 先週2位
3位 ロードカナロア 62勝(+1勝) 先週3位
4位 エピファネイア 69勝(+5勝) 先週4位
5位 ドレフォン 55勝(+4勝)先週6位
6位 レイデオロ 52勝(+0勝) 先週5位
7位 サートゥルナーリア 51勝(+4勝)先週7位
8位 モーリス 45勝(+0勝)先週8位
9位 ゴールドシップ 16勝(+0勝)先週9位
10位 ドゥラメンテ 24勝(+0勝)先週10位

上位10傑のなかでやや勢いが停滞しているのがモーリス、ゴールドシップ、ドゥラメンテの3頭。これらの中で注目したいのがドゥラメンテである。

2021年に9歳で早世したため、新規デビューを迎える馬がいないにもかかわらずこの成績。2026年のJRA重賞にはのべ32頭が出走し、半数の16頭が5着内に好走している。決して多くない出走数でもここまでの数字を残しており、改めて早世が惜しまれる。

現役産駒にもマスカレードボールやルガルを筆頭に、まだまだ第一線で活躍を続ける馬は多い。秋以降、さらに上位へ食い込んでくる可能性も十分にありそうだ。

■生産者リーディング Godolphin名義の生産馬がJRA重賞を制するのは通算2頭目

アンパドゥの生産者はGodolphin。日本ではダーレー・ジャパンファームを拠点に置いているゴドルフィングループが、海外の拠点から持ち込んできた馬でJRAの重賞を制覇するのは、オフトレイルに続き2頭目となった。

2年前、日本ダービーに出走するレガレイラの調教パートナーも務め、未勝利戦デビューで上がり最速の脚を使って差し切り勝ちを決めたアンパドゥ。ここまで7戦5勝2着1回の安定感で駆け上がってきた同馬が、秋にはGⅠ戦線へ殴り込んでくることになるだろう。外車の威力を見せつけるか。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 ノーザンファーム 366勝(+20勝)先週1位
2位 社台ファーム 153勝(+7勝)先週2位
3位 三嶋牧場 40勝(+1勝)先週3位
4位 社台コーポレーション白老ファーム 43勝(+1勝)先週4位
5位 下河辺牧場 36勝(+1勝)先週5位
6位 ケイアイファーム 34勝(+3勝)先週6位
7位 ノースヒルズ 40勝(+1勝)先週7位
8位 ダーレー・ジャパンファーム 44勝(+0勝)先週8位
9位 追分ファーム 32勝(+2勝)先週9位
10位 岡田スタツド 29勝(+0勝)先週10位

東海Sを制したマテンロウコマンドは岡田牧場の生産馬。同場にとっては昨年の京阪杯をエーティーマクフィで制して以来の重賞制覇で、2年連続のJRA重賞勝利は2015~17年にヤマカツエースが活躍していた時期以来、およそ10年ぶりとなる。

ダートグレード戦線では、マテンロウコマンドのほかにタマモフリージアなども同場生産馬としてスタンバイするなど、今後も楽しみな馬が少なくない。


騎手リーディングでは2位の岩田望来騎手を筆頭に、ルメール騎手との差が徐々に詰まりつつある中央競馬。ルメール騎手が日本へ帰って来るまでの残り期間でトップの入れ替わりはあるのか。それとも10位以内の騎手の間でも大きな変動が起きるのか。暑くなる日本列島と共に、リーディング争いも白熱してきそうな予感は強い。

写真:突撃砲

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