2019年4月14日、皐月賞の開催日。この日、私は友人とともに現地・中山競馬場へと足を運んでいた。レース前から熱気に包まれていたこのレースは、4頭の若駒に人気が集中していた。 1番人気は、ホープフルS勝ち馬サートゥルナーリア。父ロードカナロア、母シーザリオという血統で、ここまで無敗を貫いてきた。どれもほぼノーステッキで...
KOBA
会社員。
大学競馬サークル「専修大学ダービージョイ」の元代表兼名誉会長(?)
主に「名馬を語る」ジャンルに寄稿している。
好きな馬はモーリス。
KOBAの記事一覧
皆さんはマイルを得意とする競走馬たちのなかで、どの馬が1番好きだろうか? ニホンピロウイナー、ヤマニンゼファー、エアジハード、ダイワメジャー、ショウワモダン、インディチャンプ、グランアレグリア……当然、様々な名マイラーが挙げられるだろう。 私は今も昔も、そしてきっとこれからも、最も好きな"マイラー"は、モーリスである。...
レースは勝負である以上、勝つ者も居れば負ける者も必ず居る厳しい世界だ。目の前にとてつもなく高い壁となって立ちはだかるような相手がいると、尚更厳しい世界となる。 だが、それでも諦めずに強豪たちに挑み続け、一時代の華を築き上げたもう一頭の「漆黒の王者」が居た。 その名は、サトノクラウン。第52回報知杯弥生賞覇者であり、20...
その馬は、生まれた時から大きな期待を寄せられていた。それは、G1での活躍を含めた大きな期待だった。 勢いある名牝の血統──そこに新勢力の種牡馬をかけあわせた、近代日本競馬界の結晶ともいえるべき血統馬。 その名は、サートゥルナーリア。 サートゥルナーリアの父は、日本馬として史上初香港スプリント連覇を成し遂げ、初年度産駒か...
2008年、ジャパンカップ。 1ヶ月前にはウオッカとダイワスカーレットによる世紀の大接戦があったばかりの東京競馬場。その東京競馬場で開催されるジャパンカップに集まったのは、ウオッカやディープスカイ、メイショウサムソンといったダービー馬をはじめ、歴戦の猛者たち。しかしそこで主役を演じたのは、新旧ダービー馬ではなかった。ま...
2017年7月12日。この日、とある一頭の地方馬が、並み居るJRAの強豪を振り切り世代の頂点に立った。 その馬の名は、ヒガシウィルウィン。 7年振りに誕生した、地方所属馬でダートの世代最強の座を射止めた馬だ。 父は2017年に亡くなった2003年JBCスプリント覇者のサウスヴィグラス。全姉に名古屋競馬所属のワンダフルタ...
2007年5月27日。この日、この時、私はテレビを前にして初めての衝撃を覚えた。 逃げるアサクサキングスを残り200で捉え、豪快に突き抜け世代の頂点に立つ1頭の牝馬。澄んだ青空、鞍上の右手が高々と上がった水色の襷の黄色い勝負服。漆黒の雄大な馬体。彼女が成し遂げたのは「64年ぶりの牝馬によるダービー制覇」という快挙だった...
2018年12月28日。 例年以上の厳しい寒さを迎える中、私は中山競馬場にいた。その目的は競馬ファンなら言わずと知れたものだ。 2017年から2歳G1となった、ホープフルステークスである。 この時、単勝オッズで1.8倍という断トツ人気に推されたサートゥルナーリアが、4枠5番にゲートインを迎えようとしていた。 父は201...
アーカイブ
カテゴリー
語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
-
[重賞回顧]古馬相手でも適距離では負けられない! 混戦を断った3歳馬シックスペンスが、秋初戦を快勝~2024年・毎日王冠~
-
[重賞回顧]春の悔し涙は歓喜の涙に。アクシデントを乗り越えたルガルと西村淳也騎手が、復活のGⅠ初制覇~2024年・スプリンターズS~
-
[重賞回顧]いざ、菊の大輪へ 鮮やかに逃げ切ったメイショウタバルが復活の重賞2勝目!~2024年・神戸新聞杯~
-
[重賞回顧]春の鬱憤を晴らす豪脚で突き抜けたアーバンシックが重賞初制覇~2024年・セントライト記念~
-
[重賞回顧]新星クリスマスパレードが、鮮烈なレコード勝ちで秋華賞の切符を獲得!~2024年・紫苑S~
-
[重賞回顧]関東のホープとエースによる叩き合いを制したマジックサンズが、デビュー2連勝で重賞制覇!~2024年・札幌2歳S~
-
[重賞回顧]雨中に鳴り響くアキラコール!外ラチ沿いの攻防を制したブローザホーンが悲願のGⅠ初制覇~2024年・宝塚記念~