「名勝負」を語る 魂は今も海峡を渡る風のなかに。トーセンスーリヤの函館記念 2025年6月27日 東京から北海道へ向かう交通手段はいくつかある。羽田から新千歳まで空路なら約90分、東京駅から北海道新幹線だと約4時間で新函館北斗へ到着する。馬産地は新千歳、札幌も新千歳、だが、函館なら新函館北斗。これが私の北海道旅。ちなみに函館~札幌間は函館本線の特急北斗号で約3時間50分。北海道は広い。訪れる目的によってそのアプロー... 勝木 淳
「名勝負」を語る 末脚魅惑のディアデラマドレ - 2014年のマーメイドS・府中牝馬Sを振り返る 2025年6月20日 番組改編で迎える夏が、胸を刺激する 2025年、中央競馬の番組表が大きく変更。特にベテラン競馬ファンからは、その変化に戸惑う声もあがった。筆者もまた、その一人である。その中でも10月中旬にエリザベス女王杯の前哨戦として東京競馬場で行われていた「府中牝馬ステークス」が、開催時期を6月末へと移すことになったのは胸を刺激する... ムラマシ
「名勝負」を語る 白き衝動、仁川に還る - ゴールドシップとメイショウタバル。宝塚記念、親子制覇を振り返る 2025年6月20日 阪急電車の窓越しに、暮れかけた空がゆっくりと流れていく。 レースが終わっても人の熱は冷めず、湿った梅雨の空気がべたりと肌にまとわりつく。いつもなら少し不快に感じるこの空気も、今日はどこか心地いい。車内には満足げな余韻が漂っている。 「タバル、強かったな」 「ユタカは千両役者やな」 「石橋さんも報われてよかった」 「松本... norauma
「名勝負」を語る [オルフェーヴル伝説]試練の春、希望の秋へつなぐ仁川にかかる金色の虹 - オルフェーヴルの宝塚記念 2025年6月14日 三冠達成や阪神大賞典での逸走、凱旋門賞での連続2着──。あの個性派名馬の歩んだ現役時代を振り返り、父として活躍する現在の日々を紹介するファン必読の一冊、競馬書籍『オルフェーヴル伝説 世界を驚かせた金色の暴君』(星海社新書)。池江泰寿調教師や森澤光晴調教助手をはじめとした当時の関係者インタビューも多数掲載されているほか、... 星海社
「名勝負」を語る 願い、叶う日 - 第89回日本ダービー・ドウデュース 2025年5月31日 新緑のターフを風が駆けた。数多の夢を、幾多の願いを、その背に乗せて。 ──長い直線。静寂を破り、歓声が波のように押し寄せる。 彼は駆ける。ゴールを目指して、真っ直ぐに。勝利は約束されたものではない。それでも彼は信じる。騎手の手綱を、声援を、そして自らの脚を。 あの日、府中の空に掲げられたのは一つの希望。ファンの想いが結... norauma
「名勝負」を語る 『劇場版ウマ娘』のタイトルともなった「新時代の扉」とは。ジャングルポケットと2001年日本ダービー 2025年5月31日 1.「新時代の扉」 2024年5月に公開され、興行収入13億円を超えるヒット作となった『劇場版ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉』。2025年5月からはサブスクリプションサービスでの配信も開始され、改めて注目が集まっている。タイトルとなった「新時代の扉」は、主人公ジャングルポケットが日本ダービーを制した際の実況でも使... 縁記台
「名勝負」を語る [オルフェーヴル伝説]雨のダービー。悪条件が引き出したオルフェーヴルの輝き 2025年5月30日 三冠達成や阪神大賞典での逸走、凱旋門賞での連続2着──。あの個性派名馬の歩んだ現役時代を振り返り、父として活躍する現在の日々を紹介するファン必読の一冊、競馬書籍『オルフェーヴル伝説 世界を驚かせた金色の暴君』(星海社新書)。池江泰寿調教師や森澤光晴調教助手をはじめとした当時の関係者インタビューも多数掲載されているほか、... 星海社
「名勝負」を語る “Mr.ダービー馬”ドゥラメンテとライバルたち/2015年日本ダービー 2025年5月29日 二冠馬に与えたい“Mr.ダービー馬”の称号 「皐月賞は最も速い馬、ダービーは最も運のいい馬が勝つ」という昔の格言を、毎年この時期になると思い出す。 諸説は色々あるが、皐月賞は成長力の早い馬ならスピードがあり他馬を制せる、昔の日本ダービーは30頭近く出走し、枠順や道中の展開で有利不利が生まれるから、様々な障害をクリアでき... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 戸崎騎手、もう一頭の「ベリー・ベリー・ホース」エポカドーロ/3歳クラッシック初戴冠となった2018年皐月賞 2025年4月16日 SNS界隈を湧かせた「ベリー・ベリー・ホース」 最近は、深夜遅くまでテレビを見ることが少なくなった。ましてや、深夜遅くにテレビを見ながら爆笑することなど、ほぼ皆無だ。 2025年ドバイワールドカップデーの深夜2時。眠気が一気に吹き飛ぶシーンをテレビで見た。腹の底から声を出して笑い、そして無性にうれしくなった。戸崎騎手に... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 府中4コーナーから見届けた、シーキングザパールの凄まじい末脚 - 1997年ニュージーランドトロフィー 2025年4月11日 私と競馬友と、府中の4コーナー。 「気分転換に、メシでもいっとく?」 「そうしよっか!」 私と長年の競馬友は、そう言って東京競馬場のスタンド前を東に向かって歩き出すことが多い。向かう先は、だいたいメモリアルスタンドの地下フードコートだ。 吉野家、キャロットおざわ、よし野、ハロンボウなど選択肢が多いフロア。我々はめいめい... 稲庭うどん