春を告げる伝統の阪神大賞典 3月半ばに組まれているG2阪神大賞典。毎年楽しみにしている春の一戦だ。 3月に入ると、3歳馬たちのクラッシック出走権を懸けた熾烈な戦いが毎週東西で行われる。まだ素質だけで走っているような若駒が、駆け引きもできずにハイペースに巻き込まれて直線で沈んでいく姿、トライアルレースの非情ともいうべき3...
「名勝負」を語る
「名勝負」を語るの記事一覧
2頭の馬とホースマンたちの出会い 2004年のフラワーカップを制し、後にGIを2勝するダンスインザムードを語る上で欠かせないのが、華麗なる血統背景とそのドラマである。 1989年、米国キーンランドセールに1頭の繁殖牝馬がセリに出されていた。名前はダンシングキイ。この時点で2頭の産駒を産んでいたが、いずれも活躍することが...
──皆さんは、ブラックタイドの新馬戦を見たことがあるでしょうか? ブラックタイドといえば、最近の競馬ファンにはキタサンブラックの父として、そしてイクイノックスの祖父としてすっかりおなじみでしょう。 しかし現役時代を過ごしたのはもう20年近くも前の話(2024年現在)。リアルタイムで彼の走りを見届けた人は私も含めたオール...
2021年、ジャパンカップを最後に引退した三冠馬コントレイル。惜しまれつつ引退した名馬と入れ替わる様に、コントレイルと同世代である"彼"は、年末のG1戦線に名乗りを上げる。大逃げを武器に、21年のG3福島記念を勝利した逃げ馬。令和のツインターボこと、パンサラッサである。 パンサラッサは、福島記念の勝利した勢いのまま、2...
ステイヤーの逃げ馬 私は、長距離の逃げ・先行馬が好きだ。 最近は「先行力」を武器に勝ち星を積み上げ、G1レースでもハナを主張するオープン馬が少なくなったように思う。キタサンブラック、エイシンヒカリ、タップダンスシチー…。 遡っていけば、何年かに一度は強烈なキャラクターの逃げ・先行馬が登場している。しかし、90年代には個...
2010年の牝馬クラシック。今になって振り返れば、アパパネがスティルインラブ以来となる牝馬三冠を達成した年だったと言える。 ──ところが、彼女がトライアルレースも圧倒的な実力で制したかと問われると、実はそうではない。 前年に阪神JFを制し仁川に帰ってきたチューリップ賞も、牝馬三冠に王手をかけて臨んだ秋初戦のローズSも、...
2010年代の日本競馬を牽引した種牡馬といえば、ディープインパクト・キングカメハメハ・ハーツクライではないだろうか。現役時代も激突したこの3頭。ディープインパクトとキングカメハメハの対決こそ叶わなかったものの、キングカメハメハは、ダービーでハーツクライの追撃を抑えて優勝。そのハーツクライは、国内で唯一ディープインパクト...
人それぞれにある「最強世代」 競馬には人それぞれに思い入れがある。いわゆる「推し」はそこら中にあり、流行りの「推し活」というやつは、おじさん世代も若い頃から馬券を通じてやっていた。河内洋しか買わない人。ステイゴールドに救われた人、武豊に一日中、勝負を挑む人。逃げ馬に憧れたり、追い込みに痺れたり。みんな馬券に「推し」があ...
"太陽神"インティ ──まず、はじめに自己紹介させていただくと、筆者はかなりの寒がりである。真冬の肌着はヒートテック超極暖、ズボンの下にタイツ(もちろんヒートテック)は欠かさず、ホッカイロを背中とお腹に貼り付けないと外出できない。競馬を現地観戦することを生きがいとしている筆者でも、2月の東京開催はほぼ自宅観戦である。し...
オペラキッスが追い込んで2着入線した2004年佐賀記念(勝ち馬クーリンガー)は、佐賀競馬ファンとして最も印象に残っています。この頃はまだ佐賀記念においてはJRA勢と地方勢との差が拮抗していた時代。出走メンバーはJRAから佐賀2.000mを非常に得意とする「ミスター佐賀記念」「白すぎ」クーリンガー、前年に群馬記念を制して...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]春の鬱憤を晴らす豪脚で突き抜けたアーバンシックが重賞初制覇~2024年・セントライト記念~
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[重賞回顧]新星クリスマスパレードが、鮮烈なレコード勝ちで秋華賞の切符を獲得!~2024年・紫苑S~
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[重賞回顧]関東のホープとエースによる叩き合いを制したマジックサンズが、デビュー2連勝で重賞制覇!~2024年・札幌2歳S~
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[重賞回顧]雨中に鳴り響くアキラコール!外ラチ沿いの攻防を制したブローザホーンが悲願のGⅠ初制覇~2024年・宝塚記念~
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[重賞回顧]自分らしくありのままに。絶妙なペース配分で美しく逃げ切ったアリスヴェリテが重賞初制覇~2024年・マーメイドS~
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[重賞回顧]遅れてきた素質馬サトノレーヴがインを強襲! 実りの秋へ、夢が広がる重賞初制覇~2024年・函館スプリントS~
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[重賞回顧]天性のセンスがまたも爆発! ジャンタルマンタルが隙のない完璧な競馬で3歳ベストマイラーの座を獲得~2024年・NHKマイルC~