2021年、ジャパンカップを最後に引退した三冠馬コントレイル。惜しまれつつ引退した名馬と入れ替わる様に、コントレイルと同世代である"彼"は、年末のG1戦線に名乗りを上げる。大逃げを武器に、21年のG3福島記念を勝利した逃げ馬。令和のツインターボこと、パンサラッサである。 パンサラッサは、福島記念の勝利した勢いのまま、2...
「名勝負」を語る
「名勝負」を語るの記事一覧
ステイヤーの逃げ馬 私は、長距離の逃げ・先行馬が好きだ。 最近は「先行力」を武器に勝ち星を積み上げ、G1レースでもハナを主張するオープン馬が少なくなったように思う。キタサンブラック、エイシンヒカリ、タップダンスシチー…。 遡っていけば、何年かに一度は強烈なキャラクターの逃げ・先行馬が登場している。しかし、90年代には個...
2010年の牝馬クラシック。今になって振り返れば、アパパネがスティルインラブ以来となる牝馬三冠を達成した年だったと言える。 ──ところが、彼女がトライアルレースも圧倒的な実力で制したかと問われると、実はそうではない。 前年に阪神JFを制し仁川に帰ってきたチューリップ賞も、牝馬三冠に王手をかけて臨んだ秋初戦のローズSも、...
2010年代の日本競馬を牽引した種牡馬といえば、ディープインパクト・キングカメハメハ・ハーツクライではないだろうか。現役時代も激突したこの3頭。ディープインパクトとキングカメハメハの対決こそ叶わなかったものの、キングカメハメハは、ダービーでハーツクライの追撃を抑えて優勝。そのハーツクライは、国内で唯一ディープインパクト...
人それぞれにある「最強世代」 競馬には人それぞれに思い入れがある。いわゆる「推し」はそこら中にあり、流行りの「推し活」というやつは、おじさん世代も若い頃から馬券を通じてやっていた。河内洋しか買わない人。ステイゴールドに救われた人、武豊に一日中、勝負を挑む人。逃げ馬に憧れたり、追い込みに痺れたり。みんな馬券に「推し」があ...
"太陽神"インティ ──まず、はじめに自己紹介させていただくと、筆者はかなりの寒がりである。真冬の肌着はヒートテック超極暖、ズボンの下にタイツ(もちろんヒートテック)は欠かさず、ホッカイロを背中とお腹に貼り付けないと外出できない。競馬を現地観戦することを生きがいとしている筆者でも、2月の東京開催はほぼ自宅観戦である。し...
オペラキッスが追い込んで2着入線した2004年佐賀記念(勝ち馬クーリンガー)は、佐賀競馬ファンとして最も印象に残っています。この頃はまだ佐賀記念においてはJRA勢と地方勢との差が拮抗していた時代。出走メンバーはJRAから佐賀2.000mを非常に得意とする「ミスター佐賀記念」「白すぎ」クーリンガー、前年に群馬記念を制して...
ホープフルステークスが行われるようになったものの、年末の大一番といえば有馬記念という競馬ファンが多いだろう。だが、私は10年近く前から東京大賞典と決まっている。まぁ、個人的な話をすれば、大みそかに高知競馬のファイナルレースを買って馬券を外し、もやもやしたままひと眠り。そして、目が覚めたら初詣で馬券的中を願って、名古屋や...
有馬記念とゴールドシップ 近代競馬発祥の地はイギリスと言われている。その近代競馬が「洋式競馬」として日本に伝わったのが西暦1860年ごろ。そしてイギリスの競馬を模倣する形で日本国内で開催され、戦乱などの様々な困難を乗り超えて発展を遂げてきたのが、日本近代競馬である。 その歴史の中で、日本独自の大レースとして国民的な支持...
直線距離では全国一とも呼ばれる札幌の地下街は、全長1.9㎞にも及ぶ。 北はJR札幌駅の北口のさらに先から、南は歓楽街すすきのまで地下鉄2駅分という、札幌中心部を貫く地下通路。その日の私は足早に、北から南へと向かっていた。 すっかり人通りの戻った地下街を、人波に抗うように先を急ぐ。時計は15時少し前。大通公園の下を抜け、...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]復活と希望の勝利!北村友一騎手とクロワデュノールがホープフルSを制覇~2024年・ホープフルS~
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]ニュースター誕生! 見惚れるほどの圧勝劇~2024年・朝日杯フューチュリティステークス~
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~