「名勝負」を語る 田嶋翔騎手とテイエムチュラサン~「BestFriend」コンビが見せた、夏の輝き 2020年7月25日 「1615年、陰暦3月3日、首里は祭日で闘鶏と競馬が催される」(ウィリアム・アダムス(三浦按針)、「琉球諸島航海日誌」) 沖縄は「競馬不毛の地」と思われがちだが、琉球王朝時代の士族の楽しみとして今から400年近く前には競馬が開催をされていたという記録がある。我々が思っている以上に、沖縄と競馬は古くから密接な関わりがある... 並木 ポラオ
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]直千逃走~2013年・アイビスサマーダッシュ~ 2020年7月24日 ローカル開催が主役となる夏競馬。翌年のクラシックに向けた2歳馬戦や、3歳馬が古馬に挑む条件戦など、特徴的な注目点も多い。そんな夏競馬の中でも一際注目度の高いレースが、新潟競馬場で行われるアイビスサマーダッシュだ。日本の中央競馬では唯一として新潟競馬場に設置されている一直線のコース。その直線コース行われるこのレースは、重... ハラシュー
「名勝負」を語る サッカーボーイ〜新時代の到来を予感させた屈指のスピードと瞬発力 1988年函館記念〜 2020年7月19日 夏競馬というと、春と秋のGⅠシリーズの合間にやっている開催とイメージする人もいるかもしれない。開催場も、北海道の競馬場をはじめとする、いわゆるローカルの競馬場へと移行する。この時期にはGⅠが開催されていないこともあり、札幌記念などの例外はありつつも、多くのGⅠ実績馬は休養に入っている。 とはいえ、秋の飛躍を目指す馬たち... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る 昨日・今日・明日~2018年中京記念・グレーターロンドン〜 2020年7月18日 「ネオレアリズモ」の旗手である巨匠、ヴィットリオ・デ・シーカ。『甘い生活』はじめ数々の名作で知られた、マルチェロ・マストロヤンニ。そして当代きっての名優、ソフィア・ローレン。 この1960~70年代のイタリア映画を彩る黄金トリオとくれば、不朽の名作と名高い『ひまわり(原題:I Girasoli、1970年)』が思い出さ... 大嵜 直人
「名勝負」を語る [Rewind the race]切味一閃~2016年・CBC賞~ 2020年7月5日 宝塚記念が終わり、いよいよ夏競馬に本格突入する7月初旬。関西の夏競馬開幕を飾る重賞は毎年中京競馬場で行われているCBC賞だ。このレースはサマースプリントシリーズに指定されている一戦で、夏のスプリント王を目指す馬や秋のスプリンターズステークスを目指す馬など、バラエティに富んだ面々が集まってくる。ハンデ戦らしく、波乱の結果... ハラシュー
「名勝負」を語る マヤノトップガン〜1996年・宝塚記念に見た「夢」〜 2020年6月27日 「あなたの、そして私の夢が走ります」 数々の名実況で知られた杉本清・元関西テレビアナウンサーが、宝塚記念を実況する際によく使われていたフレーズである。 有名なところでは1991年の宝塚記念の実況で、このフレーズとあわせて杉本氏ご自身の「夢」を披露されておられた。 「今年もまたあなたの夢が、そして私の夢が走ります。あなた... 大嵜 直人
「名勝負」を語る [Rewind the race]人馬一体~2013年・宝塚記念~ 2020年6月27日 梅雨時期の阪神競馬場で行われる上半期の総決算「宝塚記念」。「グランプリ」とも呼ばれるこの一戦は、年末に行われる有馬記念と同じくファン投票で選ばれた馬が出走するレースとなっている。歴史も古く阪神競馬場で行われるレースの代表格のレースとして施行されているため、どのレースもファンの記憶に残る名馬が多く駆け抜けている。 その中... ハラシュー
「名勝負」を語る 逆転の百万石賞〜2017年・百万石賞〜 2020年6月23日 2017年。この年の百万石賞は、誰が勝つのか大きな注目を集めていた。──無論、競馬である以上、毎年誰が勝つかは注目を集めるが、この年は『特別』と言えた。百万石賞は2010年から前年の2016年までの7年間、優勝馬はジャングルスマイルとナムラダイキチ2頭だけだった。その2頭が2017年の百万石賞を待たずして、相次いで引退... ヨドノ ミチ
「名勝負」を語る 不屈の闘志で幾度も挫折を乗り越えた、遅れてきた天才〜1996年・エプソムカップ〜 2020年6月13日 近代の日本競馬において最も影響を及ぼしている種牡馬といえば、サンデーサイレンスだろう。1994年に産駒がデビューすると、わずか2世代で中央競馬のリーディングサイアー1位の座を獲得。自らは惜しまれつつ2002年にその生涯を閉じるが、2007年まで実に13年連続でリーディングサイアー1位の座を守り続け、あらゆるジャンルのG... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る 絆、つながる。2人の調教師が織り成す初代女王〜第1回徽軫賞〜 2020年6月7日 2019年6月金沢競馬場。菅原欣也調教師は管理馬の出走レースもまともに見る暇もないほど、多忙を極めていた。仕事の内容は所属馬の日常管理に出走管理、厩舎の経営などなど。仕事自体は、普段の調教師として働いている時と変わっていない。問題は、その管理する馬の数。 「あの時、120頭位はいたんじゃないかなあ」 その年末に、しみじ... ヨドノ ミチ