木々の緑が碧さを増し、東京競馬での連続GⅠ 開催が終わると、少し間を空けて宝塚記念がやってくる。「有馬記念の関西版」や「初夏のグランプリ」とも呼ばれる宝塚記念は、有馬記念と同様にファン投票を実施し人気投票により出走が決定する競走。阪神競馬場芝2200mで争われる上半期の総決算のこのレースは、異なる二つの貌を持っていると...
「名馬」を語るの記事一覧
それはもう、15年近く前のこと。最初は、その名前に惹かれた馬だった。その荒削りな走りに、心を奪われた馬だった。その気まぐれな走りに、もどかしさを感じた馬だった。 タスカータソルテ。 その名の意味は「ポケット一杯の幸せ」。心温まるネーミングだ。ダービー馬、ジャングルポケットの初年度産駒にして、その想いを受け継いだ1頭。 ...
「札幌記念をGⅠに」 名伯楽・伊藤雄二は調教師時代、何度もそんな主張を口にしている。もちろん、自身が夏の北海道滞在を楽しみにしていたという面もあるが、やはり本州より涼しい北海道で長距離輸送をせずに出走できる環境は、馬にとって負担が少ない。馬優先を貫く伊藤雄二が北海道を愛した理由はここにある。いかに馬が気分よく、心身とも...
中京記念の変遷を紐解く 現在の中京記念は「灼熱のマイル戦」。35℃を超える猛暑の中、馬も騎手もスタンドの観客も、汗まみれになって熱戦を繰り広げるレースである。しかし、遥か昔は「春を告げる、尾張名古屋の名物重賞」のポジションだった。 1990年代から2000年代前半の頃。大阪杯も高松宮記念も無く、春の関西古馬G1は天皇...
暑い夏が訪れ、函館2歳Sが近付くと、思い出さずにはいられない1頭がいる。 現役生活中に不慮の事故で、片目を失なう不運にみわまれながらも、GI桜花賞へ果敢に挑戦したニシノチャーミーだ。 ニシノチャーミーは、父サクラバクシンオー、母ブランドミッシェルという血統を持つ。 父は言わずと知れた快速馬・サクラバクシンオー。短距離を...
「マイネルミラノ、丹内祐次! 地元函館で重賞勝利!」 曇天の空に実況アナウンサーの声が響き、黄金色のたてがみをなびかせながら一頭のステイゴールド産駒が悠然と駆け抜けていった。 その背にはマイネルの勝負服を着た一人の男。満面の笑みを浮かべながらぐるりとコースを一周し、詰めかけた地元ファンの前で何度も天に拳を突きあげている...
1.同郷の名馬2頭 「2016年に活躍した、ヤナガワ牧場の生産馬と言えば?」という問いを競馬ファンに出したとしたら、おそらく十中八九「キタサンブラック」という答えが返ってくるだろう。 2010年代の日本競馬を代表する名馬・キタサンブラック。「顔が二枚目」という理由で北島三郎オーナーが購入したこの馬は、古馬となった201...
2024年、さきたま杯がGⅠに昇格。これまで数多の名馬を輩出してきただけに、さらなる期待が高まります。スマートファルコン、ノーザンリバー、ソルテ、イグナイターなど、さきたま杯を制覇した名だたる名馬の中に、ロッキーアピールもいます。今回はハマれば強い希代のクセ馬、ロッキーアピールについて見ていきます。 ロッキーアピールは...
人生はままならない。あとから振り返って「あの経験があって良かった」「あの出来事が自分を成長させてくれた」と思うことはある。でも、道を歩んでいる最中は、結果が出ないと苦しいし、辛い。周りの期待が大きかったりするとなおさらだ。くじけそうになるし、投げ出したくもなる。それでも前へ進む。ただ、愚直に前へ。 そんなサラブレッドが...
「Sunny」という曲をご存じだろうか。アメリカのR&Bシンガー、ボビー・ヘブの手になる、’60年代ポップスを代表する名曲である。1966年に発売されたこの曲は、ビルボードのシングルチャートで2位となる大ヒットとなっただけでなく、フランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルド、スティービー・ワンダーやザ・ベンチャ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[地方レース回顧]意地の連覇、意欲の挑戦~2024年・マイルチャンピオンシップ南部杯~
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[重賞回顧]いざ、逆襲のとき。武豊騎手とドウデュースが感動の後方一気!~2024年・天皇賞秋~
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[重賞回顧]秋晴れに輝く2つ目のティアラ 盤石の競馬で突き抜けたチェルヴィニアが二冠達成~2024年・秋華賞~
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