ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・馬主は語る]合流(シーズン2-31) 2023年9月14日 繁殖牝馬は買っておしまい、ではありません。そのことは誰よりも僕が分かっているつもりです。昨年は繁殖牝馬セールからわずか1か月後に、慈さんからダートムーアが流産してしまったとの電話がかかってきました。ひとときも気が休まることはないのです。スパツィアーレもまず社台ファームから馬運車に乗って、碧雲牧場まで運ばれ、新しい環境に... 治郎丸敬之
ニュース・ブログ レース回顧 [重賞回顧]驚異の末脚を繰り出し、一瞬で混戦を断ったモリアーナ。いざ、絶対女王が待つ大舞台へ~2023年・紫苑S~ 2023年9月11日 秋競馬の開幕を告げる紫苑Sが重賞に昇格したのは2016年のこと。ただ、秋華賞トライアルとはいえ、オープンでおこなわれていた頃は本番に結びつくことが少なかったレース。重賞昇格が発表された時点において、紫苑Sがそこからわずか7年で、さらにGⅡへ昇格すると予想した人は、果たしてどれほどいただろうか。 しかし、実際にこの201... 齋藤 翔人
ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・クワイトファインプロジェクト]第33回 3歳未勝利戦の終わる季節に雑感 2023年9月6日 前回、前々回と競走馬のセカンドキャリアについて私見を述べましたが、ちょうどJRA3歳未勝利戦が終るタイミングですので、サラブレッドの経済的価値がどのように見積もられていくか、もう少し述べてみたいと思います。 JRAでの登録が抹消されると、(1)同じオーナーで地方移籍、(2)売却され地方移籍、(3)繁殖入り、(4)引退、... トウカイテイオー後継種牡馬プロジェクト
ニュース・ブログ レース回顧 [重賞回顧]大舞台へ準備完了! 影をも踏ませぬ圧逃劇を演じたセットアップが、出世レースを制覇~2023年・札幌2歳S~ 2023年9月4日 後半は、雨に見舞われることも多かった2023年の札幌開催。中でも、キーンランドC当日の8レースは、発走が遅れるほどの雷と豪雨だった。また、芝では出走馬の多くが内ラチ沿い3、4頭分を開けて進むようなレースもあり、道悪の巧拙が明暗を分けることも少なくなかった。 ただ、かつて異常気象といわれた天候が年々当たり前になりつつある... 齋藤 翔人
ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・馬主は語る]粘り勝ち(シーズン2-30) 2023年8月31日 「よく落とせましたね」と皆に言われ、冷静になって考えてみると、たしかに種付け料300万円(当時)のルーラーシップを受胎したスパツィアーレを550万円(税込み)で落札できたのですから、良いお買い物だったと思います。なぜスパツィアーレは激しい競り合いにならなかったのでしょうか。 祖母に名牝ステラマドリッドがいる良血ですが、... 治郎丸敬之
ニュース・ブログ レース回顧 [重賞回顧]末脚一閃!ニュータイプのダイワメジャー産駒アスコリピチェーノが重賞初制覇~2023年・新潟2歳S~ 2023年8月30日 夏の風物詩とも言ってもよい、ローカルで開催される4つの2歳重賞。中でも、新潟2歳Sはひときわ異彩を放つレースである。 4レースの中で唯一のマイル戦。左回り。そして、長い直線コースを使う点は、いささか多くのGⅠがおこなわれる東京競馬場と似た条件。ただ、サウジアラビアロイヤルCやアルテミスSが創設されて以降、新潟2歳Sが多... 齋藤 翔人
ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・馬主は語る]勝負は常に紙一重(シーズン2-29) 2023年8月24日 下見をさせてもらった白老ファームの馬たちが登場し、さすが110番のゴールデンドックエーは17歳にして1375万円の値をつけました。1頭でも取れたら回収できると考えるならば安い買い物なのかもしれません。ファナティックは2035万円、アルスフェルトは3300万円です。これぐらいの値がつくとは分かっていましたが、あまりに自分... 治郎丸敬之
ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・クワイトファインプロジェクト]第32回 続・競走馬のセカンドキャリアの意味 2023年8月23日 前回のコラムにいくつかご意見をいただきましたので、引き続きこのテーマで書きたいと思います。 一般的に、競馬にさほど詳しくない方々から見ると、「中央競馬=現役」で、それ以外は地方競馬であれ繁殖であれ「引退馬=保護すべき対象」と思われるかもしれません。 もちろん、それが誤った認識であることはこのサイトの読者の皆様なら... トウカイテイオー後継種牡馬プロジェクト
ニュース・ブログ レース回顧 [重賞回顧]実りの秋を予感させる完勝劇 並み居る強豪を圧倒したプログノーシスが、驚愕の重賞2勝目~2023年・札幌記念~ 2023年8月21日 毎年のように豪華メンバーが集結する「真夏の大一番」札幌記念。出走したGⅠウイナーの数だけでいえば2022年の5頭に及ばないものの、ダービー馬や国際GⅠ優勝馬。さらには、この距離のスペシャリストで、2走前に待望のGⅠ勝利を成し遂げた前年覇者が一堂に会し、最大で10連休となったお盆休みのフィナーレを飾るに相応しい一戦となっ... 齋藤 翔人
ニュース・ブログ ブログ・手記 [連載・馬主は語る]踵を返す(シーズン2-28) 2023年8月17日 朝起きて、準備を済ますと、碧雲牧場の慈さんはすでに迎えに来てくれていました。「昨日もなかなか眠れなかったですよ」と僕が言うと、「いやー、僕もです(笑)」返ってきました。彼も僕も昨日は買えなかったのですから、今日1日が勝負です。ジェイエス繁殖馬セールが開催される静内の会場まで、車でおよそ1時間。今日の狙い馬について話しな... 治郎丸敬之