「名馬」を語る 秋の風に舞う。ルージュバックと私の毎日王冠 2025年10月2日 本格的な秋の始まりは、毎日王冠から… 10月の府中競馬が開催されると、本格的な秋を感じる。秋の府中開催の1週目のメインは伝統の毎日王冠。三か月ぶりに新宿から京王線に乗り、東府中に向かう車内で初夏の激闘シーンを思い出しながら、新たな気持ちで競馬新聞に目を通す。東府中で乗り換え、府中競馬正門前駅のホームに降り立つと、一気に... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「白銀の刃」レッドファルクスの末脚と、スプリンターズステークス 2025年9月26日 ■スプリンターズステークスを連覇した名馬といえば? 秋競馬の名物レース、スプリンターズステークス。年間の競馬スケジュールの中で、有馬記念に向けた後半戦スタートのGⅠレースである。 スプリンターズステークスの歴史は古い。1966年に第1回のスプリンターズステークスが実施され、2026年で60回目を迎える。GⅠに昇格したの... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 芦毛伝説の“語られざる章”を担った馬ホクトヘリオス。若き柴田善臣騎手との蹄跡を紐解く 2025年9月5日 芦毛伝説に名を残す異端児 1980年代後半から90年代初頭、突如“芦毛旋風”が吹き荒れた。4歳(現3歳)の400万条件戦(現1勝クラス)から、8連勝で春秋天皇賞と宝塚記念の3つのGⅠを制覇したタマモクロスの登場。そして、タマモクロスの引退後、国民的ヒーローと化したオグリキャップ。有馬記念で感動のラストランを飾ったオグリ... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る [メイショウ馬たちの追憶]ダービー馬 メイショウサムソン 2025年9月4日 「青地に桃襷、桃袖」の勝負服、「メイショウ」の冠名を持つ馬たちが、週末の中央競馬でいつも多く駆けている。レース中の馬群の中、勝負服を見るだけで一目でメイショウの馬とわかるほど印象的で、長年にわたって親しまれている。 冠名の創始者、松本好雄オーナーが、2025年8月29日にご逝去された。個人馬主として史上初となるJRA通... 夏目 伊知郎
それぞれの競馬愛 縁が紡いだ2000勝。メイショウと、牧場と、人 2025年8月29日 競馬場に一度でも足を運んだことがある人なら、その冠名を見ない日は無いはずだ。青い勝負服に桃色の襷と袖。ターフをひたむきに駆ける「メイショウ」の馬たちは、いつの時代も、どの競馬場でも、競馬の様々なシーンにその姿を見せ続けている。そしてその背後には、ひとりの馬主の揺るぎない情熱がある。 2025年8月。松本好雄オーナーはつ... norauma
「名馬」を語る 皐月賞馬・ジオグリフ引退に寄せて。ジオグリフが刻んだ「挑戦の足跡」を振り返る 2025年8月28日 2025年8月27日、ジオグリフの現役引退が発表された。 結局のところ「ジオグリフってどんな馬なのか」を、最後まで掴みきれないまま終わってしまったように思う。ただ言えることは、とんでもない強烈な黄金世代に生まれてしまった…ということである。生まれてきた世代が違えば、彼の蹄跡はもっと華やかなものになっていたはずだ。 通算... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 禍福は糾える縄の如し - メジロボサツとメジロドーベル 2025年8月23日 1.新たな「メジロ」の誕生 2025年1月、1頭の馬の名前が話題を呼んだ。その馬の名は「メジロピオラ」。「メジロ」は日本屈指のオーナーブリーダーとして名を馳せたメジロ牧場の冠名であるが、2011年のメジロ牧場解散に伴って姿を消していた。命名の経緯について、メジロ牧場の後継であり、メジロピオラを生産したレイクヴィラファー... 縁記台
「名馬」を語る 3つのティアラに愛を。儚さをまといながら記憶に浮かぶ名牝、スティルインラブ 2025年8月22日 京都競馬場のパドック裏に伸びる三冠馬メモリアルロード。 喧噪から少しだけ離れた小径は季節ごとの花に彩られ、遠くから子どもの笑い声や実況の余韻が風に乗って届く。静かに佇む歴代の名馬たちの馬像は、時を超えて訪れる人々を見つめている。彼らが織り成したドラマに思いを馳せながらゆっくりと歩くと、淀の地が見守ってきたたくさんの栄光... norauma
インタビュー [インタビュー]アオラキ、笠松の移籍初戦を終えて。笹野調教師が語る手応えと課題 2025年8月19日 2025年8月13日、白毛馬アオラキが笠松に移籍して初めてのレースを迎えた。 SNSやニュースサイトで多く取り上げられる注目の一戦。結果は6着と敗れたが、SNSでは「まだ移籍初戦」という声も散見された。果たして現場はアオラキの移籍初戦をどう捉えたのだろうか。今回はアオラキを管理する笠松・笹野博司調教師に初戦の手応えを伺... 緒方きしん
「名馬」を語る 薔薇はたしかに咲いた。ローゼンクロイツと中京競馬場 2025年8月16日 2005年の競馬界はディープインパクトの衝撃に揺れていた。シンボリルドルフ以来、日本競馬史上2頭目の無敗の三冠馬となった「日本近代競馬の結晶」の話題は、普段は競馬を見ないという人々にも時事ニュースとして知れ渡るほどであった。それこそが、ディープインパクトの異次元の強さ・影響力を物語っていた。そんなディープインパクトと共... 笠原 小百合