[リーディング]騎手部門はルメール騎手がダントツトップに! 春開催を前に2位へ9勝のアドバンテージ

競馬の流れは、数字で如実に表れる。好調な陣営や種牡馬を見つけ、注目するのも楽しみのひとつと言えるだろう。先週の競馬をリーディングの順位とともに振り返る。

■厩舎リーディング 混戦の上位争いに池江泰寿厩舎も加わる

先々週の時点でトップタイにいた3人の争いから、日曜阪神1Rの3歳1勝クラスダ1800m戦(メルカントゥール・坂井瑠星騎手)で勝利を挙げた杉山晴紀師が抜け出して単独1位に。藤原英昭師、福永祐一師に1勝差をつけた。そして彼ら2人に並んできたのが池江泰寿厩舎。日曜阪神8Rの4歳上1勝クラス芝1800m戦(レベルスルール)を制したことで10勝に到達し、2位タイに浮上した。これで厩舎としては4週連続の勝利ともなり、まさに勢いに乗っている。中間にはカタールでのディープモンスターの勝利もあった池江厩舎が、春競馬でどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

そして、ここ2週間で4勝の猛チャージで5位タイまで上昇してきたのが矢作芳人厩舎。2月は中央競馬で7勝を挙げたほか、地方の大井ではリアライズグリントで雲取賞を制覇。さらに海外ではサウジカップをフォーエバーヤングで勝利し、レース史上初となる連覇も達成するなど絶好調である。西の名伯楽2人が送り出す馬たちに今後も注目だ。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 杉山晴厩舎 11勝(+1勝)先週1位
2位タイ 藤原厩舎 10勝(+0勝) 先週1位
2位タイ 福永厩舎 10勝(+0勝) 先週1位
2位タイ 池江厩舎 10勝(+1勝)先週4位
5位タイ 矢作厩舎 9勝(+2勝)先週8位
5位タイ 鹿戸厩舎 9勝(+2勝) 先週8位
5位タイ 上原佑厩舎 9勝(+1勝)先週4位
8位タイ 高野厩舎 8勝(+1勝) 先週8位
8位タイ 松永幹厩舎 8勝(+0勝)先週6位
8位タイ 伊藤圭厩舎 8勝(+1勝) 先週8位
8位タイ 茶木厩舎 8勝(+2勝) 先週15位

ほか 大竹厩舎が8勝で8位タイ

先週の開催をもって7名の調教師が引退し、競馬界の第一線を退いた。JRA通算1123勝を挙げた国枝栄師が調教師界から去ったことで、現役トップの通算勝利数を持つトレーナーは矢作芳人師で950勝となったが、これを追いかける藤原英昭師も946勝とすぐ後ろにいる。

今後はどちらが先にJRAで1000勝の大台に到達するか、というのもひとつの焦点となりそうだ。

■騎手リーディング ルメール騎手が週間7勝の固め打ち 小倉開催のリーディングも決定

先週はクリストフ・ルメール騎手が大暴れ。土曜中山4Rの3歳未勝利ダ1800m戦(インディヴァイン・林徹厩舎)、6Rの3歳1勝クラス芝1800m戦(フロレセール・辻哲英厩舎)、7Rの4歳上1勝クラスダ1800m戦(グロスビーク・田中博康厩舎)、9Rの水仙賞(3歳1勝クラス 芝2200m戦 ノーブルサヴェージ)、12Rの4歳上2勝クラスダ1800m戦(メリークリスマス・小手川準厩舎)、日曜中山4Rの3歳1勝クラスダ1800m戦(チャーリー・国枝栄厩舎)、6Rの4歳上1勝クラスダ1800m戦(パースウェイド・中館英二厩舎)と7勝。一気に2位の川田騎手へ9勝差をつける超加速の1週間となった。

去年の2月終了時点ではまだ12勝だったことを考えるなら、今年の勝ち星の量産具合はかなりのハイペース。この調子が続くなら2020年以来自身3度目となる年間200勝到達も夢ではないかもしれない。

一方で第3場の小倉開催は先週をもって終了し、期間中に11勝を挙げた丹内祐次騎手が第1回の小倉リーディングジョッキーに輝いた。ただ、2着の回数も16回とかなり多かったこともあり、インタビューでは「ファンの皆様の期待に応えられず申し訳ない気持ちでいっぱい」という反省の弁を何度も語っていた。勝負に賭ける想いが伝わるこの言葉からも、丹内騎手のさらなる奮起に期待したいところだ。

また、2着の差で2位に終わった斎藤新騎手も、勝利数では11勝と丹内騎手に並んでいる。フユコクで輝いた両者が中央場所でも輝く姿は果たして見られるだろうか。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 C.ルメール騎手 35勝(+7勝)先週1位
2位 川田騎手 26勝(+1勝)先週2位
3位 西村淳騎手 26勝(+4勝)先週3位
4位 岩田望騎手 25勝(+4勝)先週4位
5位 松山騎手 23勝(+4勝)先週5位
6位 横山武騎手 20勝(+1勝)先週5位
7位 戸崎騎手 18勝(+4勝)先週9位
8位 丹内騎手 17勝(+1勝)先週7位
9位 R.キング騎手 16勝(帰国)先週7位
10位 坂井騎手 14勝(+1勝)先週11位

土曜日が最終騎乗となった藤岡佑介騎手は阪神10Rのマーガレットステークス(3歳オープン リステッド)を、父・藤岡健一師が管理するタマモイカロスで制し、親子タッグでは最後となる勝利を飾った。

今後は調教師として、同時期に鞭を置いた和田竜二騎手と共に名馬を送り出し、父に負けない成績を残してほしいところだ。

■種牡馬リーディング 大きな変動はなしも、シルバーステートが面白い位置に

先週はTOP10間で大きな順位変動はなく、9位と10位にいたシルバーステートとサートゥルナーリアの順位のみが入れ替わる形に。

そのシルバーステート産駒、先週は3勝を挙げているが、なかでも日曜中山5Rの3歳未勝利戦を制したサザンテイオーは管理する根本康広師にとって最後の勝利となった。

しかも勝負服の「桃、黒鋸歯形」は、同師が騎手時代に日本ダービーを制したメリーナイスと同じデザインのもの。騎乗した長浜鴻緒騎手も師匠が当時履いていたブーツでの勝利を飾っており、粋なワンシーンを演出した。

そんなシルバーステートはクラシック牝馬路線にリリージョワやニシノサリーナ、ダンデノンといった素質馬を送り込んでおり、彼女たちの活躍次第では一気に5位付近までのランクインもあり得るのではないか。

先週終了時点の順位は以下の通り。

1位 キズナ 27勝(+2勝) 先週1位
2位 ロードカナロア 20勝(+1勝) 先週2位
3位 キタサンブラック 21勝(+3勝) 先週3位
4位 エピファネイア 21勝(+0勝) 先週4位
5位 レイデオロ 17勝(+1勝) 先週5位
6位 ドレフォン 17勝(+1勝)先週6位
7位 ドゥラメンテ 7勝(+1勝)先週7位
8位 モーリス 13勝(+1勝)先週8位
9位 シルバーステート 17勝(+3勝)先週10位
10位 サートゥルナーリア 11勝(+1勝)先週9位

11以下に目を移すと、現在30位のインディチャンプが日曜のチューリップ賞で重賞初勝利を飾っている。現役時代、春秋マイルG1制覇を挙げるほどの活躍を見せたことを考えれば、芝1600mの重賞で初タイトルを獲得したというのはひとつの運命とも考えられる。当然、同条件となる本番の桜花賞でもその走りに注目は集まることとなるだろう。

■生産者リーディング ノーザンファームが大台の100勝に到達

先週20勝を挙げたノーザンファームが早くも年間100勝を超えた。

2月の第1週で一旦ストップした週間での連続重賞勝利も2週目のきさらぎ賞から再び継続中で、サウジカップ、フェブラリーステークスとG1を2勝した勢いは3月に突入してさらに増しそうだ。しかし、これでも過去5年の中では2番目に遅い年間100勝への到達ペースだというのだから恐ろしい。

リーディングは現状、上位3つが賞金額で抜けてはいるが、4位以下のランキングはかなりの混戦模様。まだまだ週が変わるたびに入れ替わりが発生しそうだ。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 ノーザンファーム 108勝(+20勝)先週1位
2位 社台ファーム 36勝(+0勝)先週2位
3位 社台コーポレーション白老ファーム 17勝(+5勝)先週3位
4位 ノースヒルズ 13勝(+2勝)先週4位
5位 ケイアイファーム 5勝(+1勝) 先週5位
6位 下河辺牧場 12勝(+1勝)先週6位
7位 岡田スタツド 8勝(+1勝)先週9位
8位 三嶋牧場 12勝(+1勝)先週8位
9位 辻牧場 12勝(+1勝) 先週10位
10位 ダーレー・ジャパン・ファーム 14勝(+0勝)先週7位

こちらも種牡馬部門と同様に大きな変動はない。面白いのは京成杯以降、毎週1勝以上をコンスタントに積み上げている辻牧場だろうか。

同牧場はクラシックの本命候補とも言えるグリーンエナジーの出身地。もし皐月賞とダービーを彼が勝利するようなことがあれば、この混戦ムードを一刀両断にすることも十分に考えられる。


2月最終週までは混戦模様だった各リーディング争いだが、騎手部門は3月の1週目でいきなりルメール騎手が抜け出すなど大きな動きもあった。だが、種牡馬部門や調教師部門はまだまだ1週ごとの結果で順位が変動しそうな予感も強く、誰が抜け出すかは予想がつかない。季節がG1シーズンに向けてまっしぐらとなっていくなか、果たしてどのような形に収まっていくのだろうか。

写真:mosan、ぼん(@Jordan_Jorvon)

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