「名勝負」を語る 長き旅路のプロローグ~2009年 全日本2歳優駿~ 2019年12月15日 名馬・名手の里と呼ばれる笠松競馬場。 古くはオグリキャップを生み、その後もマックスフリートやライデンリーダーなど、多くの名馬を送り出した競馬場です。 その笠松競馬から近年輩出された名馬と言えば、その筆頭にあがるのがラブミーチャンでしょう。 今回はそのラブミーチャンの2歳時のハイライトとも言える、2009年の全日本2歳優... ウマフリライター
「名勝負」を語る [平成名勝負]たった一度の好機をつかめ〜2007年朝日杯フューチュリティステークス・ゴスホークケン~ 2019年12月14日 大川慶次郎氏が、日本競馬に『展開』という概念を持ち込んでから、長い年月が過ぎた。 展開やレースの流れというものは、わずかコンマ何秒の世界で大きく変わり、それはコースや距離、馬場状態など様々な要素の上に成り立っている、予測の難しい複雑かつ繊細なものだ。 常に自分の流れになるとは限らず──いや、自分の流れなど訪れること自体... 勝木 淳
「名勝負」を語る [平成名勝負]175,100mの軌跡~2012年ステイヤーズステークス・トウカイトリック~ 2019年11月28日 平成6年、WBA・IBF世界ヘビー級王者マイケル・モーラーとのタイトルマッチに挑んだとき、ジョージ・フォアマンは45歳だった。試合は「モーラー圧倒的有利」という下馬評どおりに進み、フォアマンは苦戦を強いられる。しかし迎えた10ラウンド、フォアマンはモーラーの一瞬の隙を突いて、必殺の右ストレートを炸裂させた。「象をも倒す... 大嵜 直人
「名勝負」を語る 37年と2分の情熱〜2018年ジャパンカップ〜 2019年11月23日 ──強かった。 この一言に、尽きる。 アーモンドアイは、あまりにも強かった。 逃げるキセキを2番手から追いかけ、直線で差し切る。3歳牝馬ながら、歴戦の古馬のような横綱相撲。文句なしの完勝だった。 そして何より人々の度肝を抜いたのが、そのタイムである。 「2.2 0.6」という記録は、芝2400mの世界レコード。従来の日... ウマフリライター
「名勝負」を語る [平成名勝負]「マル外」~1998年ジャパンカップ・エルコンドルパサー~ 2019年11月21日 その偉大なる戦績から気に留めることも少ないかもしれないが、エルコンドルパサーはいわゆる「マル外」だった。 「マル外」とは、すなわち外国産馬。つまりは、日本国外で生を受けたサラブレッドを指す。 昭和末期から平成初期の競馬を見てきたファンにとって、〇の中に「外」の文字で示される外国産馬の表記は、様々な感情をともなった懐古を... 大嵜 直人
「名勝負」を語る 初めて世界に肩を並べた日~日本中が驚いたカツラギエースの逃走劇~ 2019年11月20日 『番狂わせ』という単語で、どんなことをイメージするだろうか? もちろん内容は人それぞれだと思うが、おそらく当然だと思われていた結果が覆されることになるシーンを思い浮かべることだろう。そしてその多くは、スポーツでの出来事なのではないだろうか。 1980年のレークプラシッドオリンピックのアイスホッケー。アマチュアメンバーで... 並木 ポラオ
「名勝負」を語る 奇跡を信じたエリザベス女王杯 2019年11月9日 「馬券だけで生活したい」「雑誌などで予想を取り上げてもらえるような存在になりたい」と考える競馬ファンは、意外と多いのではないだろうか。少なくとも一時期まで、僕はそうだった。しかし、「ある馬」の「あるレース」を見てその考えは変わることになる。 今回は僕にとって、そんな転機となったサラブレッドを紹介したいと思う。 その馬は... ウマフリライター
「名勝負」を語る [平成名勝負]除外、そして、伝説へ~2001年武蔵野ステークス・クロフネ~ 2019年11月8日 かつて内国産馬、馬産地保護政策からクラシック5レース(桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービー、菊花賞)と天皇賞には、外国産馬は出走できなかった。 NHKマイルカップがマル外ダービーと呼ばれた時代が懐かしく、そのNHKマイルカップを勝ったクロフネは外国産馬開放元年の象徴的存在だった。 2001年、外国産馬に日本ダービーと... 勝木 淳
「名勝負」を語る 背中を追い続けたその先にあるもの 2011年JBCレディスクラシック 2019年11月2日 名勝負とは何か。 接戦、混戦、圧勝、絶妙の仕掛け、駆け引き──いろいろあると思いますが、そのひとつには「一騎打ち」が挙げられると思います。 2011年のJBCレディスクラシックは、まさにその一騎打ちの名勝負が繰り広げられました。 JBCレディスクラシックは、この年が創設初年度。 ゆえに格付けとしてはまだ「重賞」だったわ... ウマフリライター
「名勝負」を語る [Rewind the Race]優駿飛躍~2014年・盛岡JBC~ 2019年10月31日 JBC競走。 日本で唯一、1日に3レースものJpn1競走が行われる、地方競馬界の一大イベントである。 開催場が毎年違うため、その年によって違った顔を見せてくれる競走という点からも、お祭り感が満載の1日となる。 今回はそんなJBCの歴史から、個人的に思い入れ深い1日についてご紹介していく。 2014年JBC競走の舞台は岩... ウマフリライター