平成12年、西暦2000年は20世紀の最後の年であり、「ミレニアム」という言葉がよく飛び交った年として記憶される。 幸いにして、ノストラダムスの大予言による恐怖の大王も、各種コンピューターシステム周辺で騒がれたY2K問題も、どちらも現実に起こることなく迎えた、二千年紀の最後の年である。 その平成12年の2月20日、京都...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
「ジャンポケ」といえば、いまや競馬ファンとてお笑いトリオ「ジャングルポケット」が真っ先に浮かぶのではないか。無類の競馬好きで現在では競馬中継のMCを務めるメンバーの斉藤慎二さんが、トリオ結成時につけた名前が2001年の日本ダービー馬・ジャングルポケットだった。これは彼が単にジャングルポケットのファンだったからではなかっ...
2020年11月22日。「第37回 マイルチャンピオンシップ」が、阪神競馬場にて開催された。 新型コロナウイルスの影響で入場制限はあったが、幸運にも阪神競馬場へ入場できる権利を手にした私は、GI優勝の記録を持つ有力馬たちがパドックを周回するなか、ある一頭の牝馬を見つめていた。 スカーレットカラー。 「第67回 アイルラ...
「強力な応援団がみちのくにできました!」第46回佐賀記念の返し馬。佐賀競馬の名物アナウンサー、中島英峰アナの味わい深い声が場内に響いた。 このおよそ10分後レースに勝つことになるヒラボクラターシュの鞍上には、シーズオフの岩手競馬からスポット参戦していた山本聡哉騎手がいた。地方ではなかなか味わえない、馬の背中から伝わって...
あなたはどんな馬が好きですか? 勝ち続ける馬?豪快な末脚を見せてくれる馬?大逃げする馬? 様々なタイプの馬が候補にあがるでしょう。 この記事では、競馬をギャンブルとしてではなく「スポーツ」として楽しんでいる私の視点から「2着、3着で奮闘する馬」の魅力をお伝えしていきます。個人的な感覚ですが、2・3着で奮闘している馬には...
その馬は、生まれた時から大きな期待を寄せられていた。それは、G1での活躍を含めた大きな期待だった。 勢いある名牝の血統──そこに新勢力の種牡馬をかけあわせた、近代日本競馬界の結晶ともいえるべき血統馬。 その名は、サートゥルナーリア。 サートゥルナーリアの父は、日本馬として史上初香港スプリント連覇を成し遂げ、初年度産駒か...
きさらぎ賞は、1月のシンザン記念とならぶ、クラシックに続く関西の登竜門。ただ、2歳GⅠで好走した馬は共同通信杯へ向かうことが多く、こちらはやや小粒なメンバーとなることも。 しかしながら、過去にはスペシャルウィーク、ナリタトップロード、ネオユニヴァース、そして、近年ではサトノダイヤモンドのように、きさらぎ賞で好走した馬の...
ミスターシービー、エルコンドルパサー、ヒシマサル──。 これらの馬に共通する点は何か? 答えは、いずれの馬も我々が思い浮かべる馬の前に「先代がいる」ということである。 それぞれミスターシービーは1934年生まれ、エルコンドルパサーは1989年生まれ、ヒシマサルは1955年生まれの同名馬が存在していた。 馬名は何でもかん...
2018年3月25日、中京競馬場のパドックには馬番11の8歳馬が登場した。身にまとう濃い青のゼッケンには「ダンスディレクター」あるいは「DANCE DIRECTOR」の文字。彼はようやく──本当にようやく、悲願の高松宮記念出走を果たしたのだった。 前走は、2017年末の阪神カップ。引退レースであったイスラボニータとの競...
2011年10月30日。ある1頭の鹿毛馬が、最強女王を従え天皇賞を制した。そのレコードタイムは日本記録となった。 2012年5月27日。その弟が、兄の辿り着けなかった夢の舞台で惜しくも3着に敗れた。屈腱炎を発症した彼は偉大な英雄の後継として、息子へ夢を託してスタッドイン。 時を同じくして同年、ひとりの少年が競馬学校の門...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]復活と希望の勝利!北村友一騎手とクロワデュノールがホープフルSを制覇~2024年・ホープフルS~
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