東京盃は1967年にスタートした伝統の短距離重賞。創設された当時の日本競馬はまだまだ長距離志向が強く、地方競馬では全国初の短距離重賞だったともいわれる。60年近くが経った現在ではJpnIIに格付け、“Road to JBC”にも指定されており、JBCスプリントを見据えた各馬が覇を競うレースとなっている。 長い歴史のある...
中川兼人
幼少期からの競馬ファンで、現在は競馬関係の文章を書く仕事。プライベートではダート競走しか見ないほどのダート好き。ホッコータルマエとの出会いが人生を変えた。
中川兼人の記事一覧
2021年からは晩夏に行われるようになった佐賀の名物重賞・サマーチャンピオン。文字通り「夏の王者」を決める戦いであり、暑さを忘れるような熱戦が毎年繰り広げられる。本稿で取り上げるのは2011年の当レースで復活の勝利を挙げたスーニ。現在も佐賀のレコード一覧に燦然と名が輝いている。 4歳時までの同馬を表す言葉は「天才」だろ...
岩手競馬、お盆の名物重賞といえばクラスターCだ。東京盃やJBCに繋がるダートグレード競走。毎年、地方や中央の快速馬が一堂に会し、競馬場も大変多くのファンで賑わいを見せる。過去の勝ち馬を見れば、サウスヴィグラス、サマーウインド、ラブミーチャン、マテラスカイ……。ダート競馬を知っているファンならば「おお!」と声が出るような...
ダートを主戦場とする牡馬には珍しく450kgそこそこの小柄な馬体。ダート中長距離では珍しいド派手な追い込み戦法、そして愛らしい名前で親しまれた馬が今回の主役だ。 その馬は父トワイニング、母ノンコ、母の父アグネスタキオンという血統。父は米GIIのウィザーズSを5馬身差、ピーターパンSを7馬身差で圧勝し、大舞台での活躍が...
騎乗した福永祐一騎手は苦笑いを浮かべながら「スタートした瞬間、終わったと思いました」と振り返った。17年帝王賞後に行われたインタビューでの一コマである。 勝ったのはJRA勢7頭の中では、唯一のGI級競走未勝利だったケイティブレイブ。それまで重賞4勝を挙げ、いつGIに手が届いてもおかしくないレベルにはあったが、チャンスを...
1979年に日本で初めての「白毛」ハクタイユーが登場してから40年以上が経過。まだまだ珍しい存在であることには違いないのだが、ブチコやソダシ、ハヤヤッコなどの活躍で、以前ほど好奇の目で見られることが少なくなったように思う。昔は「白毛は弱い」「白毛は走らない」などと云われた時代もあったそうだが、勿論そんな声は一切聞かれな...
毎年4月にホッカイドウ競馬が開幕すると「春が来たな」と感じ、10月に閉幕すると「冬が近いな」と感じるファンは、私だけでは無いはずだ。 ニシケンモノノフもそんな一頭だった。同馬は原孝明厩舎に入厩し、2013年7月4日に門別競馬のJRA認定フレッシュチャレンジでデビュー。初戦はハナを切ってレースを運ぶが、ジュリエットレター...
近年は「牝馬の時代」と盛んにいわれ、牝馬が牡馬を負かすことは珍しいことではなくなった。だが、ダートでは少々事情が異なり、まだまだ牡馬優勢と言わざる得ない。牡馬混合のGI/JpnIで牝馬が勝利したのは僅か。今回は砂で大輪を咲かせたショウナンナデシコをご紹介したいと思う。 根をはり開花の時を待つ 2019年9月にデビューを...
デビュー2戦目で重賞を勝利する馬もいれば、20戦、30戦とキャリアを積み、やっとの思いでタイトルを掴む馬もいる。今回ご紹介するリュウノユキナは、キャリア36戦目にしてようやくタイトルを手にした遅咲きの代表格。彼を言葉で表すなら「雪に耐えて梅花麗し」。デビュー当時から見ていた筆者としては、苦労の末にタイトルを掴んだ姿に感...
骨折や屈腱炎、喉鳴り……。アスリートにも例えられる競走馬にとって、怪我や病気は付き物だ。だが、たった一度の怪我で引退を余儀なくされたり、不調に陥って走りを取り戻せないまま引退を迎える馬も数多くいる。それは競馬ファンの方々もよくご存知のことだろう。 一方で、度重なる怪我を乗り越えて最前線に復帰した馬もいる。例えば、本稿で...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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