「名馬」を語る 陽はまた昇る - コスモサンビーム 2026年3月1日 松永幹夫騎手(現調教師)が、現役最後の重賞騎乗を劇的な勝利で締めくくった2006年、阪急杯。大勢が歓喜を持って祝福する裏で、一頭の馬がターフに散った。栄光と悲哀を知る2歳王者、コスモサンビーム。 その生涯は回り道の連続だった。進む道が閉ざされそうな時もあった。それでもレースは続く。16戦5勝。そんなコスモサンビームが走... 玩具販売者
「名馬」を語る 『世界の』パンサラッサが、風になった瞬間 - 2022年中山記念 2026年2月28日 春は、中山記念から──。 2月の府中開催が終わり、中山競馬場へ開催が移る2月の最終週。気温が低くても、2開催続く春の中山開催の最終日には、皐月賞が行われる。その途中には、向正面から4コーナーにかけて咲き誇る桜を背景に疾走するシーンも見られ、春のクラッシック戦線に向けたトライアルレースで盛り上がる。そのスタート週の日曜日... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る エムアイブランのいる風景 - メイセイオペラ偉業達成の2着馬の蹄跡を振り返る 2026年2月21日 ここに一枚の写真がある。日付は『2000年7月17日』とある。曇天の空の下で、一頭の葦毛馬が草を食んでいる。日高ののどかな初夏の風景だ。ピントも甘ければ構図もだらしない、素人が写したものとすぐにわかるその写真は、結婚して6年目、欲しかった子宝にやっと恵まれたぼくたち夫婦が、もうじき2歳を迎えようとする長男を連れて、日高... 高橋薫
「名馬」を語る ダートホースとしての誇り - トランセンド 2026年2月20日 1.ダートホースとしての誇り 2025年の年度代表馬に、フォーエバーヤングが選定された。JRA競走未出走馬の受賞にはエルコンドルパサーという先例があったものの、最優秀ダートホースが年度代表馬となった事例は初。ブリーダーズカップクラシックを日本馬として初めて制した優駿が、日本競馬の歴史をまた一つ塗り替えた。そしてフォーエ... 縁記台
「名馬」を語る 美しく、逃げる。ジャックドールが愛された理由 2026年2月19日 ジャックドールは多くのファンに愛された競走馬だ。 その証拠に、2023年の「アイドルホースオーディション2023」では現役馬部門でファン投票2位となり、ジャックドールのアイドルホースぬいぐるみが製作、販売された。19,824票もの支持を得てぬいぐるみ化されるほどの人気だが、そこにはどんな理由があるのだろうか。 ■美しい... 笠原 小百合
「名馬」を語る 陽だまりの逃亡者。金色の季節を走り抜けたバビットの引退に寄せて 2026年2月15日 その馬の周りにはいつも、陽だまりができたような明るさがあった。 金色のたてがみに、混じりけのない栗毛。 パドックを一巡する姿に、自然と視線が吸い寄せられる。彼が本馬場に駆け出すと空気が少し温まる。首にぐっと力をこめるその仕草には、気の強さと闘志が滲む。 バビット。それは尾花栗毛の人気者。 俺はここにいると全身で表現し続... norauma
「名馬」を語る 世界の扉を叩いた日 - スキーキャプテン 2026年2月10日 近年、日本競馬は目覚ましい躍進を遂げている。 ドバイやサウジアラビア、香港の各競走には、毎年、数多く精鋭が日本代表として海を渡る。日本競馬のカレンダーには海外の競走が自然に組み込まれ、海外遠征は決して特別なことではなくなった。 米国のダート競走も、もはや遠い存在ではない。 マルシュロレーヌの快挙はその皮切りとなった。ウ... norauma
「名馬」を語る カラテという名の物語 - ファンたちが見届けた、誠実な走りと温かな余韻 2026年2月5日 競走馬のキャリアは、しばしば「結果」で語られがちだ。勝った、負けた、重賞を獲った、惜敗した──。しかし、時にはそんな単純な記録の積み重ねでは、語り尽くせない馬が登場することがある。その馬の歩みは、いつも「人の心」とともにあった。彼を取り巻くファンの心が、そして騎乗した騎手の、世話をしていた厩務員さんの愛情が、その馬の走... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 元気いっぱい、駆け抜けた - 第90代日本ダービー馬、タスティエーラの引退に寄せて 2026年2月1日 ■8年後の邂逅〜2015年世代の仔達が彩った、2023年クラシック戦線 2023年のクラシック戦線は、2015年のクラシックを戦ったサラブレッドたちの仔達の共演だった。 世代の頂点を決める日本ダービーでは、2015年のダービーで3着に終わったサトノクラウンの仔・タスティエーラが、父の雪辱を果たした。最後の直線、混戦から... 稲庭うどん
「名馬」を語る [追悼・ダイワメジャー]メジャーとダンスの華やかな「ふたり舞台」 2026年1月25日 2001年4月8日。千歳の社台ファームにてスカーレットブーケは栗毛の牡馬を出産した。名牝スカーレツトインクの血を引くこの馬こそがダイワメジャー。スカーレット一族の血を象徴するような雄大な馬体の持ち主は育成時から並外れたパワーを発揮し、一目置かれる存在だった。そこに輪をかけて父サンデーサイレンス譲りの荒々しさも加わり、手... 勝木 淳