「名馬」を語る ユーセイトップラン〜磨き上げた、ダイヤモンド級の伸び脚〜 2021年2月20日 毎年、2月になると、東は根岸ステークスや共同通信杯、西はきさらぎ賞や京都記念、さらには裏街道でも小倉大賞典など、その年の大レースに向けた準備が本格的に始まる。 長距離路線も、クラシックの有力どころだった馬が来る事は少ないものの「準備レース」のようなレースが施行されている。 それが、ダイヤモンドステークスだ。 G1開催週... 高橋 幸大
「名馬」を語る モズアスコット〜煌めいた異端の「二刀流」〜 2021年2月19日 「3月31日に異国の地で生まれ、日本に来日しマル外としてデビュー。芝ダートのGIを制した馬を2頭挙げよ」この問題に答えることができるだろうか。ちなみにヴィクトワールピサは不正解。確かに3月31日生まれだが、社台ファーム生産でドバイワールドカップ優勝時の馬場はオールウェザーである。またアルティストロワイヤルはマル外として... フロリダ
「名馬」を語る シックスセンス〜最強の1勝馬が、最後に見せた激走〜 2021年2月14日 G2、京都記念。テイエムオペラオー、アドマイヤムーン。近年で言えばブエナビスタやクロノジェネシス──歴戦の名馬たちの多くが、この京都記念を足掛かりに大阪杯や天皇賞、果てはドバイや香港へ旅立ってきた。 一方、ここで悔しい思いをした昨年のリベンジを果たさんとする馬もいる。 トゥザグローリー、トレイルブレイザー。 そして、シ... 小早川 涼風
「名馬」を語る 「東京では負けない」 ジャングルポケットと東京競馬場 2021年2月12日 「ジャンポケ」といえば、いまや競馬ファンとてお笑いトリオ「ジャングルポケット」が真っ先に浮かぶのではないか。無類の競馬好きで現在では競馬中継のMCを務めるメンバーの斉藤慎二さんが、トリオ結成時につけた名前が2001年の日本ダービー馬・ジャングルポケットだった。これは彼が単にジャングルポケットのファンだったからではなかっ... 勝木 淳
「名馬」を語る スカーレットカラー〜私が愛した鮮やかすぎる紅〜 2021年2月11日 2020年11月22日。「第37回 マイルチャンピオンシップ」が、阪神競馬場にて開催された。 新型コロナウイルスの影響で入場制限はあったが、幸運にも阪神競馬場へ入場できる権利を手にした私は、GI優勝の記録を持つ有力馬たちがパドックを周回するなか、ある一頭の牝馬を見つめていた。 スカーレットカラー。 「第67回 アイルラ... あさい(だしまき)
「名馬」を語る サートゥルナーリア〜次代へ繋ぐ『祭典の物語』〜 2021年2月7日 その馬は、生まれた時から大きな期待を寄せられていた。それは、G1での活躍を含めた大きな期待だった。 勢いある名牝の血統──そこに新勢力の種牡馬をかけあわせた、近代日本競馬界の結晶ともいえるべき血統馬。 その名は、サートゥルナーリア。 サートゥルナーリアの父は、日本馬として史上初香港スプリント連覇を成し遂げ、初年度産駒か... KOBA
「名馬」を語る ドリームパスポート〜師弟の夢を乗せて〜 2021年2月7日 きさらぎ賞は、1月のシンザン記念とならぶ、クラシックに続く関西の登竜門。ただ、2歳GⅠで好走した馬は共同通信杯へ向かうことが多く、こちらはやや小粒なメンバーとなることも。 しかしながら、過去にはスペシャルウィーク、ナリタトップロード、ネオユニヴァース、そして、近年ではサトノダイヤモンドのように、きさらぎ賞で好走した馬の... 齋藤 翔人
「名馬」を語る ヒシマサル〜外国からきた、「2代目」が歩んだ道〜 2021年2月5日 ミスターシービー、エルコンドルパサー、ヒシマサル──。 これらの馬に共通する点は何か? 答えは、いずれの馬も我々が思い浮かべる馬の前に「先代がいる」ということである。 それぞれミスターシービーは1934年生まれ、エルコンドルパサーは1989年生まれ、ヒシマサルは1955年生まれの同名馬が存在していた。 馬名は何でもかん... ひでまさねちか
「名馬」を語る ダンスディレクター〜史上初のシルクロードS連覇、2年越し8歳にして辿り着いた最高の舞台~ 2021年1月31日 2018年3月25日、中京競馬場のパドックには馬番11の8歳馬が登場した。身にまとう濃い青のゼッケンには「ダンスディレクター」あるいは「DANCE DIRECTOR」の文字。彼はようやく──本当にようやく、悲願の高松宮記念出走を果たしたのだった。 前走は、2017年末の阪神カップ。引退レースであったイスラボニータとの競... フロリダ
「名馬」を語る 父と伯父と息子の物語・ミッキースワロー 2021年1月29日 2011年10月30日。ある1頭の鹿毛馬が、最強女王を従え天皇賞を制した。そのレコードタイムは日本記録となった。 2012年5月27日。その弟が、兄の辿り着けなかった夢の舞台で惜しくも3着に敗れた。屈腱炎を発症した彼は偉大な英雄の後継として、息子へ夢を託してスタッドイン。 時を同じくして同年、ひとりの少年が競馬学校の門... 小早川 涼風