「名勝負」を語る コスモバルクと見続けた「次への夢」。判官贔屓な私が目撃した、コスモバルクの弥生賞。 2023年3月5日 判官贔屓な私の心を震わせた1頭 判官贔屓【ほうがんびいき】弱者や薄幸の者に同情し、味方したり応援したりすること。また、その気持ち。──出典:三省堂 新明解四字熟語辞典 私のスポーツ観戦においては、甚だしく「判官贔屓」だ。 例えば高校野球。春の選抜高校野球で出場校が決まると、まず確認するのが21世紀枠の出場校。その高校が... 夏目 伊知郎
それぞれの競馬愛 一歩も二歩も先を行く努力の人。福永祐一騎手の引退に寄せて。 2023年3月5日 JRA通算19497回目の騎乗にあたる2023年2月19日東京競馬第12レース大島特別。 福永祐一騎手はゲンパチプライドに騎乗し、5着。国内ラストライドを終えた。 JRA通算2636勝、国内外あわせGⅠ級は45勝。1999年桜花賞のプリモディーネから2022年マイルCS南部杯カフェファラオまで、輝かしい27年の騎手人生... 勝木 淳
ブログ・手記 [連載・馬主は語る]オンラインセール(シーズン2-6) 2023年3月2日 セリ当日は、川崎競馬のパドック解説の日でした。午前中はいつもどおりに仕事をして、昼過ぎに競馬場へと向かいました。途中の電車の中で、スマホから「千葉サラブレッドセール2022」の特設サイトを開いてみると、ちょうど入札が始まったところです。事務局から送られてきたIDとパスワードを入力してログインすると、各馬の応札状況をリア... 治郎丸敬之
「名馬」を語る [エンプレス杯]上山最後の女傑・ジーナフォンテンの現役生活を振り返る。 2023年3月1日 山形県南東部に位置する上山市。開湯から555年を数える上山温泉を抱えるこの街には、かつて競馬があった。 1935年に開場を迎えた『かみのやま競馬』は地元温泉地をはじめとした観光産業に支えられ、バブル期には上山の財政を潤したが、その後は売上減の影響で2003年に閉場。現在は跡地の一角にひっそり佇む馬頭像と慰霊碑が競馬場の... 椎茸抹茶
競馬を学ぶ [牝系図鑑]ディープブリランテやザッツザプレンティを輩出。持続力とパワーを兼ね備えたバブルプロスペクター牝系。 2023年2月28日 サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素を占める。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介し、その魅力を伝えていく。今回取り上げるのは、ディープブリランテなどを輩出したバブルプロスペクターの牝系だ。 長く良い脚とパ... 貴シンジ
「名勝負」を語る [2019年・中山記念]ウインブライトによる連覇、そこから巣立った名馬たちの軌跡を振り返る。 2023年2月27日 春は中山。ようよう狭くなりゆく優駿への道、生き残りをかけて若駒たちは日々凌ぎを削り、おのおの道を究めし名伯楽たちは如月の暮れを以て厩の看板を静かに下ろし、めいめい大望を抱きし若人たちが弥生の明けとともに鞭一本で道なき道を切り拓かんと駆け出してゆく、早春。 時は2019年。 冬と春、結びと旅立ち、そして平成から次の時代へ... 枝林 応一
「名馬」を語る 彼らは、そこに居た。ローエングリンと後藤浩輝騎手の話。 2023年2月25日 中山記念を迎える時、私はいつも一頭の栗毛馬を思い出す。そしてその馬を思い出す時、私はいつも一人のジョッキーを思い出す。 ──その馬は世界の名血。金色の見栄えする体躯を持ち、才気に溢れ、華があった。 ──その馬は大舞台に幾度も現れ、海を越え、多くの名馬と刃を交えた。 ──その馬は一組の師弟の絆を深め、夢を叶えた。 馬の名... norauma
ブログ・手記 [連載・馬主は語る]アンビバレントな感情(シーズン2-5) 2023年2月23日 参加するとは言いつつも、千葉サラブレッドセールは社台ファームの育成馬が中心に上場されるため、毎年、高額馬が続出するセリになります。分かりやすくいうと、お金持ちのためのトレーニングセールであって、僕のような弱小馬主のためのそれではありません。ちなみに、2021年の販売実績を見ると、売却率は100%、平均価格は26,723... 治郎丸敬之
「名馬」を語る ダービー挑戦、強豪との激突、そして愛される誘導馬に…。サクセスブロッケンの生涯を振り返る。 2023年2月19日 「立春」とは、二十四節気のうち、その日を境に厳しい寒さが少しずつ緩み始め、春の気配が忍び寄ってくる日のことを言うらしい。毎年、おおよそ2月4日あたりになる。立春を過ぎてから確かに朝や日中の寒さは少し楽になった気もするが、私の鈍い感性をもってすると、まだ春の気配は遠すぎる。午前中のうちは暖かい日差しに照らされていたはずの... ひでまさねちか
「名勝負」を語る その馬、凶暴につき - "噛みつき癖"を持つシンコウウインディが制した、GⅠ昇格第1回目のフェブラリーステークスを振り返る。 2023年2月18日 始まりは、いつもワクワクする。 イベント、スポーツからTVドラマに至るまで、「第1回目」というものは盛り上がるものだ。 ティザーサイトの開設やティザームービーなどの事前プロモーションや、カウントダウンイベントがあれば、期待は更に膨らむ。 2007年第1回目の「東京マラソン2007」が開催された時、たまたま友人が出場した... 夏目 伊知郎