「名馬」を語る 栗毛の快速娘、全国を制す 09年全日本2歳優駿覇者ラブミーチャンの蹄跡 2024年12月11日 笠松から全国区へ飛躍した名牝、ラブミーチャン。引退後は繁殖牝馬として過ごしていたが、24年8月31日に17歳で息を引き取った。生涯で重賞16勝、うちダートグレード競走を5勝。素晴らしい成績だが、とりわけ2歳時の勢いと活躍は目覚ましいものがあった。 もとは中央競馬からコパノハニーの名前でデビューを目指していたが叶わず、ラ... 中川兼人
競馬場を楽しむ [香港競馬]シャティンもいいけど、ハッピーバレー競馬場の魅力も伝えたい。 2024年12月8日 香港には2つの競馬場がある。 2つのうち、1994年に創設された『香港国際競走』、2018年から始まった『チャンピオンズデー』等が開催されるシャティン競馬場の方が、日本の競馬ファンには馴染みがあることだろう。 本コラムでは、もうひとつの競馬場──香港島にあるハッピーバレー競馬場における私の思い出を振り返り、少しでもその... 稲庭うどん
それぞれの競馬愛 寺山修司が加賀武見に見た「現代批評」 - メイデイレディの来日に寄せて 2024年12月6日 1.メイデイレディと加賀武見 2024年10月25日、暮れの2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズに米国馬メイデイレディが登録したことが報じられた。正直に言って、最初はそのニュースにそれほど注目していたわけではなかった。おそらく登録だけだろう、わざわざ2歳GⅠを使いに米国から出走するはずがない──。そう思っていたの... 縁記台
インタビュー [インタビュー]青森の乗馬クラブで種牡馬を! カンパニー産駒ウインテンダネスが、クラウドファンディングに挑戦中 2024年12月6日 2024年11月15日、青森ホースファームが『ウインテンダネスの血統をつなぐ』というクラウドファンディングをスタート。『トニービンからつながるウインテンダネスの血を残したい』という決意のもと始まった、ウインテンダネスに種牡馬を続けさせるためのプロジェクトに、SNSを中心に多くの賛同者が集まった。 翌日には早くも第一目標... 緒方きしん
インタビュー [インタビュー]二冠ジョッキーの「アイドルホース」 - 金沢競馬 柴田勇真騎手 2024年11月30日 今年、ナミダノキスとのコンビで石川優駿とサラブレッド大賞典の金沢競馬3歳二冠を制して大きな飛躍を遂げた柴田勇真騎手。この柴田騎手が人生で初めて名前を知った馬は、社会現象ともなったあの馬だった。 「中学生くらいにディープインパクトの引退レース(有馬記念)を親がテレビで見ていて、すごい馬が引退するんだなって」 そう、ディー... 『遊駿+』編集部
「名馬」を語る 遅咲きのアイドルホース・シルヴァーソニックの初戴冠/2022年ステイヤーズステークス 2024年11月29日 芦毛馬が好きだ! 芦毛馬はかわいい。芦毛といっても柔らかいグレーの馬体を持つ者もいれば、黒に近い馬体でデビューする芦毛馬もいる。デビューの頃は様々な「グレー」の馬体を持っている彼らが、競馬場でキャリアを重ねるにつれ、どんどん白くなって行く。私は、メンコをつけていない馬齢を重ねた芦毛馬をパドックで見るのが好きである。白い... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る ノースフライト - みんなが恋したマイルの女王 2024年11月17日 筋肉の鎧を纏うスプリントの絶対王者が、すべてを薙ぎ倒すように抑えきれない手応えで淀の坂を駆け下りる。その直後に迫るのは研ぎ澄まされたマイルの女王。場内のボルテージが上がる。一転、2頭の周りは静寂に包まれる。2頭だけの世界、これが最後の戦い──。 馬体を合わせた2頭はそこから数十メートル。互いの力を確かめ合うように、力の... norauma
「名勝負」を語る 世界の名手たちの競演が生み出す舞台と未来。ステルヴィオが勝利した2018年マイルCSを振り返る 2024年11月17日 マイルCSに彩りを加える世界の名手たち 競馬人気が拡大するなか、新規ファンが増加している。その背景には、アニメやゲームなどの影響で興味を持つ層が広がり、競馬の魅力が多くの人に伝わっていることがある。筆者も、会社の若手から「馬券のアドバイスをほしい」と頼まれたことがあったが、きっかけは競馬擬人化アニメだったそうだ。筆者が... ムラマシ
「名馬」を語る あなたの「好みの血統」は? 私が追いかけた、良血馬コディーノの記憶 - 2012年・秋/東京スポーツ杯2歳ステークス 2024年11月13日 あなたの「好みの血統」は? 競馬と長く付き合っていると、誰でも「好みの血統」の1本や2本は持つようになる。きっかけは様々でも、牝馬なら子から孫へと広がり、牡馬で種牡馬になればその産駒にはお気に入りマークが付いて、「〇〇の子」として追いかけて行く。しかし馬券を買う立場になると少々厄介者で、「好みの血統」は「応援馬券」と化... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 信念が引き寄せたいたずら - クィーンスプマンテの2009年エリザベス女王杯を振り返る 2024年11月10日 密集した馬群が淀の坂を駆け上る。蹄音が大地を揺らし歓声と溶け込む。日本とアイルランドの名牝がじわりと進出を始める。 しかし、ファンの視線は遥か前方に向けられている。馬群の遥か前方をひた走る2頭は残り1000mを切ってもなお、大きなリードを保っていた。 驚愕の結末を予感し、スタンドがにわかにざわつき始める。 さまざまな声... norauma