2023年の皐月賞は、11年ぶりにGI馬不在の大混戦。その11年前は、ゴールドシップがいわゆる「ゴルシ・ワープ」を繰り出す衝撃的なレースで勝利したが、当時と同じく馬場が渋り、重賞2勝馬さえ不在のメンバー構成。初対戦の馬も多く実力比較が困難な上、現4歳世代がラストクロップのキングカメハメハ産駒はもちろん、ディープインパク...
齋藤 翔人
6歳の時、父親の部屋にあった月刊『優駿』を見たことと、イナリワンが制した天皇賞(春)を現地観戦したことがきっかけで競馬に魅了される。
初めて遊んだ競馬ゲームは、ダービースタリオンMacintosh版。好きは馬はホッカイルソー。
共著に『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『ゴールドシップ伝説 愛さずにいられない反逆児』(星海社新書)
齋藤 翔人の記事一覧
JRAでおこなわれるGIは26。その中で最も華やかなレースといえば、やはり桜花賞ではないだろうか。近年は全国的に桜の開花が早まっており、散り始めの時期におこなわれることも少なくないが、向正面の桜の樹はなんとか持ち堪え、クラシックの開幕に彩りを加えてくれる。 そんな中、迎えた2023年の桜花賞は一強ムード。定番化しつつあ...
「春の中距離王決定戦」大阪杯は、GIに昇格して7年目。有力馬が前週のドバイ諸競走と分散する傾向にあるものの、毎年のように豪華メンバーが集結している。 その背景には「引退後、最も評価されるのは2000mのGIを勝利した馬」という考えがあるように思う。実際、天皇賞(秋)を制したレイデオロや、2000mのGIを2勝したサート...
過去5年で2度100万馬券が出ているように、JRA重賞の中でも屈指の荒れるレース、高松宮記念。短距離戦、かつ基本的には能力が最も拮抗しているGIレースのため、枠順が結果に占める割合は少なくなく、「菜種梅雨」といわれる3月特有の天候もまた、結果を大きく左右している。 また、高松宮記念と対になるレースといえば、半年後におこ...
春のクラシック、桜花賞、皐月賞、オークス、日本ダービーのうち、トライアルレースから本番に臨み勝利した最も直近の馬は、はたしてどの馬かご存知だろうか。 牝馬は、2021年のフローラS3着からオークスを制したユーバーレーベン。一方、牡馬は2018年のスプリングS2着から皐月賞を勝利したエポカドーロまで遡る。 これに対し、近...
上位入着馬に桜花賞の優先出走権が付与されるトライアルは、計3レース。その中で、唯一本番と異なる距離でおこなわれるフィリーズレビューは、どちらかといえば短距離志向の強い馬が出走するレースといえる。 そのため、桜花賞と同じ舞台でおこなわれるチューリップ賞組のほうが本番で好走しやすいのは、ある意味当然の話。そして、阪神競馬場...
天皇賞・春を連覇したフェノーメノやダービー馬キズナ。そして、2022年のスプリンターズSを勝利したジャンダルムに、先日のサウジカップを制したパンサラッサまで。彼らが手にしたビッグタイトルは、短・長距離、芝・ダート、はたまた国内外のレースと、GIに格付けされていること以外、ほぼ共通点はないように思える。 しかしながら、こ...
JRAのGI開幕を告げるフェブラリーS。ジュンライトボルトやテーオーケインズ、さらには当レースを2連覇中のカフェファラオなど、昨秋のGIを制した馬は海外遠征を控えるため出走しなかったものの、GI級勝ち馬が5頭参戦。バラエティー豊かなメンバー構成となった。 中でも、レース史上初めて出走する外国調教馬のシャールズスパイト。...
上位入着馬に優先出走権が付与されるトライアルレースではないものの、皐月賞の最も重要な前哨戦となった共同通信杯。ここから本番へ直行、勝利した馬は、グレード制導入以降6頭。それらはすべて2012年以降にクラシックを賑わせた馬たちで、ゴールドシップから始まった必勝ローテは、わずか10年前に湧き起こったトレンドである。 共同通...
クラシックが始まるまでの3歳重賞で、近年、出世レースとしての地位を大きく高めているのがシンザン記念と共同通信杯ではないだろうか。前者は、三冠馬を複数送り出し、後者はクラシックの中でも、とりわけ皐月賞と抜群の相性を誇っている。 ただ、牡馬クラシックとの相性でいえば、きさらぎ賞も決して見劣りはしない。スペシャルウィークやナ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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