2016年の7月、種牡馬として韓国で繋養されていたメイセイオペラが惜しくもこの世を去りました。22歳でした。 メイセイオペラといえば、1999年にフェブラリーSを地方所属馬として初めて制覇し、岩手競馬の──ひいては地方競馬の星と呼ばれました。JRA開催のG1を地方馬で優勝したのは、17年経った2016年の今になってもメ...
「名馬」を語るの記事一覧
年に一度、世界最強馬を決める大イベント、凱旋門賞。毎年のように日本馬の挑戦は続いているが、その中で1999年に日本馬の4頭目として参戦したのが、後に年度代表馬となるエルコンドルパサーである。 G1勝利数こそ3勝と少ないが、これには大きな理由もある。それ以上に、勝った時の内容がどれも日本歴代最強クラスとも言われるパフォー...
長い歴史を誇る凱旋門賞では、これまでに何頭もの競走馬が素晴らしいパフォーマンスを繰り広げてきました。トレヴ、デインドリーム、ザルカヴァ、シーザスターズ、サキー……その中でも、格別の強さを発揮した名馬がいます。今回はその1997年の勝ち馬、パントルセレブルをご紹介します。 1 名馬の時代 多くの競技において、ややオカ...
年齢による限界など、いったい誰が決めるのだろう。 競走馬である彼の11歳はという年齢は「もう11歳」ではなく「まだ11歳」であった。万能、多才……そのようなタイプがもてはやされる中で、自らの才を存分に活かせる舞台を見つけ、活躍するスペシャリスト。京都の障害コースにおいて、彼に適う者はいるだろうか。 2016年5月28日...
6年前、府中競馬場に降りしきる雨の中、3歳牝馬達がゴールを駆け抜けた、オークス。そこで日本競馬史上初のG1同着優勝を、サンテミリオンと共に成し遂げた名牝が居たのを覚えているだろうか。 史上3頭目の牝馬三冠馬、アパパネである。 父はNHKマイルCと日本ダービーを制した変則二冠馬、キングカメハメハ。母はフェアリーS2着で、...
澄んだ瞳。凜とした眼差し。鹿毛の美しい馬体に端正な顔立ち。堂々とした、気品ある立ち居振る舞い。パドックで彼が目の前を通る度に、空気が変わる。 そして今もなお「障害の申し子」と言われた飛越センスで、話題を独り占めしてしまう。 「アポロマーベリックって、飛越上手いよね」「綺麗だったよね」 そんな彼は、中山で華開き、中山に生...
鹿児島県の乗馬クラブで、障害レースの女傑が第二の馬生を送っている。彼女の名は「コウエイトライ」。史上最多記録となる障害重賞8勝を勝ち取った名馬である。牡馬を率いてハナに立ち、果敢に障害を飛越してゆく姿。ファンの一部は尊敬の念を込めて、彼女を「姐さん」「トライ姐さん」と呼んでいた。 障害馬を語る上で欠かせないのが、パート...
約3か月前、ラニのUAEダービーの制覇をこのウマフリで振り返ったことが、とても懐かしく感じる。それほど有意義で、濃い2か月間だった。 3月26日。ドバイの地で歴史的勝利をあげた時から、ラニの米国3冠の道のりは始まった。 私は1人のファンとして、遠い日本から声援を送っていた。SNSなどを見ていると、日本時間では朝早くの出...
一頭の美しい栗毛馬が、競走馬としての生活を静かに終えた。2013年中山記念、2012年オールカマーを勝利し、その名の通り中山での強さが光る馬。8歳牡馬、ナカヤマナイトである。昨年発症した屈腱炎が再発したため引退の運びとなり、先日の七夕賞がラストランとなった。父は、皆に愛され種牡馬としても成功したステイゴールド。そのステ...
2016年7月1日。ファレノプシスの訃報が届いた。 その報らせを受けた時、私は少し息をのんだ。 21歳。大往生である。胡蝶蘭(ファレノプシス)と名付けられた馬は、長く可憐に咲き誇った。 「幸せが飛んでくる」という花言葉を持つファレノプシスは、丈夫で生命力が強く世話しやすい事から、新たな門出を祝う贈答花としても有名である...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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