2024年2月25日。世界を股にかけた砂の上の韋駄天が現役引退を発表した。 彼の名はレッドルゼル。父ロードカナロア、母フレンチノワールの牡馬。 競走馬としての現役生活に別れを告げた彼が手にしたタイトルはJBCスプリント、東京盃、根岸ステークスの3つ。しかしこの馬の場合、3つ"も"ではなく3つ"しか"と一種の物足りなさを...
「名馬」を語るの記事一覧
競馬を語るうえで大事な要素のひとつが"脚質"だ。 脚質は、大きく分けて4種類。スタートから先頭を譲らない"逃げ"、逃げ馬を前に見ながら前目のポジションででレースをする"先行"、後ろの位置から前をかわしていく"差し"、そして、後方から一気の末脚で前を行く馬たちをまとめて追い抜く"追込み"である。勿論、その中でも馬によって...
馬は皆、いつだって、私たちが思う以上の大きな才能と可能性を秘めている。 彼らがレースで見せてくれるのはそのほんの一部だけ。彼らはその時できる目一杯の走りで命を燃やし、私たちが胸を焦がす闘いを繰り広げ、思いもよらない物語を見せてくれる。 ──数多ある物語の中でも2歳から3歳にかけてのクラシック絵巻物が一層魅力的なのは、秘...
17戦7勝──そのうち新馬戦を除く6勝が左回りのダート戦、右回りは芝ダート含め僅か3回の出走で現役生活を終えた"砂上のサウスポー"カフェファラオ。 7勝のうちG1級競走は連覇したフェブラリーステークスにマイルチャンピオンシップ南部杯を加えた計3勝。中京1900mのG3シリウスステークスでも勝鞍はあるが、得意条件であれば...
目を見ずに交わされる言葉へ どんなことも諦めるのは簡単だ。可能性を閉ざす言葉はいくらでもある。 「止めろ」「無謀だ」「できるわけがない」。 人は時として、簡単にそんな言葉を使う。もちろん、止めさせるのも、思いとどまらせるのも愛情の一部だったりもする。愛の有無は言葉の表層では推し量れはしない。言葉を発する瞬間の眼差しにこ...
私が最も捻くれていたのは高校生の頃だった、と思う。周りが「カッコイイ」というモノに対して、冷めた視線を向けていた。文化祭の時だろうか。とあるクラスが当時流行っていた恋愛ドラマを出し物として行った。主人公の相手役に抜擢されたのは、巷で“イケメン“と呼ばれている男子達だった。周りが黄色い歓声をあげる中、私はギロリとその“イ...
1.男の敵 2023年の天皇賞(秋)。競馬法100周年を記念した令和初の天覧競馬として開催され、豪華メンバーが集ったこのレースに、春の天皇賞を制した4歳馬ジャスティンパレスも出走していた。後方からレースを進め、上がり最速となる33.7秒の末脚を繰り出したジャスティンパレスは、トーセンジョーダンが刻んだスーパーレコードを...
誕生日が1週間違うジョッキー 同い年のアスリートには同じ時代を生きた親近感を覚えると同時に、恥ずかしさもある。意味がないのは分かっていながら、つい比べてしまうからだ。競馬であれば、馬上の人と馬に乗れない自分。世界の違いにやられてしまう。だが、それでも応援したくなる。1977年、昭和52年、同じ9月に生まれた騎手に古川吉...
現役最強布陣のジャパンカップ ジャパンカップの立ち位置が少しずつ変化しているように思う。 ジャパンカップが国際招待レースとしてスタートした頃は、海外招待馬の「場所貸し」的なレースが続いた。日本馬は1984年にカツラギエース、翌年にはシンボリルドルフと連勝する。しかしその後6年間は、再び外国馬の独壇場となり勝利を攫って...
日本近代競馬の結晶といわれるディープインパクト。その凄さは現役時代に留まらず、引退して種牡馬となってからも数々の記録を更新してきた。 騎手に例えると、相棒だった武豊騎手と同じレジェンドと言えるだろう。 そんな"レジェンド"種牡馬ディープインパクトが生涯で残した産駒は、1800頭余り。 父子2代で無敗の三冠馬となったコン...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[地方レース回顧]意地の連覇、意欲の挑戦~2024年・マイルチャンピオンシップ南部杯~
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[重賞回顧]いざ、逆襲のとき。武豊騎手とドウデュースが感動の後方一気!~2024年・天皇賞秋~
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[重賞回顧]夏を越して走りが洗練されたアーバンシックが菊の大輪を戴冠!~2024年・菊花賞~
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[重賞回顧]秋晴れに輝く2つ目のティアラ 盤石の競馬で突き抜けたチェルヴィニアが二冠達成~2024年・秋華賞~
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[重賞回顧]古馬相手でも適距離では負けられない! 混戦を断った3歳馬シックスペンスが、秋初戦を快勝~2024年・毎日王冠~