「名馬」を語る 三冠に一番近い「準三冠馬」エアシャカールの皐月賞/2000年春のクラッシック戦線を振り返る 2024年4月13日 1.三冠に最も近づいた「準三冠馬」 中央競馬史上、皐月賞、東京優駿、菊花賞に優勝した三冠馬は8頭。1941年のセントライトから、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルまでの8頭を数える。また、2020年のコントレイルは史上初となる親子無敗の三冠達... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る エスプリシーズ - 川崎記念を圧勝した、生え抜きの川崎馬 2024年4月3日 2024年から日本のダート競馬は新時代へと移り変わり、川崎記念も4月に開催されるようになりました。 もともと川崎記念といえば、1月末から2月頭に行われた年内最初のGⅠ級競走として親しまれてきたレースです。過去には多くのダート名馬が勝ってきた伝統の一戦。川崎記念後にドバイを目指した馬も多く、ほとんどの勝ち馬は中央競馬所属... プーオウ
「名馬」を語る 二番人気に花束を。三冠牝馬スティルインラブが戦い抜いた3歳シーズンの蹄跡を振り返る 2024年4月2日 ──スティルインラブ。 2000年5月2日生まれの彼女は、日本競馬の歴史を塗り替えた大種牡馬・サンデーサイレンスを父に持つ。母はプラダマンテ(母の父ロベルト)、半兄に1996年のラジオたんぱ賞を勝ったビッグバイアモンがいる血統である。生産者は北海道・下河辺牧場、馬主は㈱ノースヒルズマネジメント。管理は栗東の松元省一厩舎... 高橋薫
「名馬」を語る 2歳女王戴冠、アーモンドアイとの出会い、低迷期…。感動の復活を遂げた名牝、ラッキーライラック 2024年3月30日 スポーツでは時々『復活劇』というものが話題になる。競馬ももちろん例外ではなく、古くはオグリキャップ引退・トウカイテイオー復活の有馬記念や近年ではマカヒキの京都大賞典、ステラヴェローチェの大阪城Sなど、復活劇を演じる馬というものはそれぞれの時代に存在する。今回はそんな復活劇を遂げた馬の1頭……2歳女王の座から長いトンネル... 鳥野 紗々実
「名馬」を語る 走りに走って栄光を掴め! 史上最多キャリアでの栄光、ショウワモダン 2024年3月29日 昭和の日本競馬は、競走馬のトレーニング施設が充実していなかったため、ある意味レースも調教のひとつとして考えられていたフシもあったと聞く。 しかし、昨今では、美浦・栗東トレセンの設備が充実し、トレセン以外でも育成牧場の拡充など、競走馬がトレーニングをする施設が増えた。そのため、昭和の時代とは大きく変わり、1頭あたりの出走... 真実 良
「名馬」を語る 嵐の中を駆け抜けた人気者。道悪巧者・モズベッロの現役時代を振り返る 2024年3月29日 2023年6月30日、日経新春杯の勝ち馬モズベッロの現役引退が発表されました。名前の由来はオーナーの冠名『モズ』+イタリア語で『ハンサム』。その名の通り、力強いストライド走法と筋肉質な馬体を持つ"ハンサム"な馬でした。 そして、モズベッロを語る上で欠かせないのが"雨"。 モズベッロは荒れた馬場や雨中の競馬でめっぽう強く... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 高知で咲き、高知で生涯を終えた名馬。2017年黒船賞覇者、ブラゾンドゥリス 2024年3月26日 少し肌寒く感じるようになった11月頭のこと、寂しいニュースが飛び込んできた。ブラゾンドゥリスが亡くなったとの報。2022年のことである。2017年に黒船賞を制すと、その後は高知競馬へと転入。引退後は当地で誘導馬となり、今後の活躍が期待されていたところだった。 父ノボジャック、母ブライアンズソノ、母の父マヤノトップガンと... 中川兼人
「名馬」を語る 「先んずれば即ち馬を制す」。「一流」の勝負根性を持つスプリント王、ローレルゲレイロ 2024年3月23日 1.「一流」の血統 その馬の近況を知ったきっかけは『週刊Gallop』2024年2月4日号であった。この号の巻頭トピックニュースは『ロンジンワールドレーシングアワード』の表彰式。勿論、主役は日本馬歴代最高のレーティング135ポンドを獲得し、世界ランク1位となったイクイノックスである。この素晴らしいニュースが巻頭に置かれ... 縁記台
「名馬」を語る 笑顔を振りまき、多くの幸せをもたらした名馬。みんなが『待っていた』ヒーロー、オレハマッテルゼ 2024年3月22日 「今日も来てや! 俺は待ってるで!!!」「買うてへんねん……今日は待ってへんで……」 2000年代前半、淀や仁川でこんな言葉遊びをするおっちゃんファンがいたとかいないとか…。 そのきっかけとなったのは一頭の異才。その馬は明るい尾花栗毛を持ち、緑、白玉霰、白袖赤二本輪のメンコを着け、お馴染みの小田切有一オーナーの勝負服を... norauma
「名馬」を語る 共鳴し続けろ、最強の2勝馬 - サウンズオブアース 2024年3月22日 ──ああ、そうか。もうG1の季節だなぁ。出馬表に彼の存在を認めると、ふと呟いてしまうような馬がいる。競馬に親しんだ時代によって、それがステイゴールドだったり、キセキ、マカヒキだったりするだろう。 競馬歴が長ければ長いほど、名馬たちの顔が浮かんでは消えていく。 私の場合、その筆頭は『最強の2勝馬』と呼ばれた、サウンズオブ... 吉田 梓