競馬を語る上で外すことができない、重要な要素の一つが「血統」だ。GIで実績を残した馬や、良血馬のDNAが後世へと引き継がれていく血のドラマは、競馬の大きな魅力の一つでもある。 今回は、日本を代表する血統評論家の栗山求氏にインタビューを敢行。 にわかに母の父としてブレイクし始めたキングヘイローについて、お話を伺ってきた。...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
私の好きな曲に「真夏のピークが去った」という一節がある。スプリンターズSの頃には、例年、真夏のピークが去っているように思う。涼しい風を感じつつ、長かった夏もようやく落ち着いてきたのかなという、嬉しい気持ちと、どこか物足りない気持ちとが入り混じってしまう。 しかしそんな物憂げな気持ちにも浸ってはいられない。競馬のシーズン...
「男になる」という言い回しがある。それは、一人前になることを意味する、やや古臭い表現だ。決して「女性が一人前になることができない」ということはなく、そうした誤解を避けるためにも、今後は使われにくくなっていくであろう。ただ今でも、成果を上げた男の背中は、変わらず何だか頼もしい。 騎手にとっての「一人前」とは、何なのだろう...
1996年。 半兄にオースミタイクーンを持ち、父に欧州の名種牡馬サドラーズウェルズ、アイルランド生まれの良血馬シンコウエルメスがデビュー戦で5着に敗れ、勝ち上がるための調教を積んでいたその時──事故は起きた。 重度の骨折だった。到底助かる見込みのないようなその怪我の重さは、診断した獣医に「残念ですが、かなり難しい状況で...
日本では2レースのみ行われる、短距離G1。 その中でも秋に行われるスプリンターズステークスは秋のG1戦線の開幕戦、さらには香港スプリントにつながる重要な一戦として国内外から多く注目されるレースである。 そして2013年に行われたスプリンターズステークスは、その注目度をより一層上げるレースだった。 能力の高さを世界中に知...
河崎五市氏×西園正都調教師。2人の名前を聞いて、競馬ファンならば出てくる馬が1頭か2頭ほどいるのではないだろうか。その2頭は、どちらも逃げ馬。 1頭は、マイルから中距離戦線で時に逃げ切り、時に後続に飲み込まれながらも、決してレースを作る役割だけは誰にも渡さなかった、シルポート。 ──そしてもう1頭。あの世界の短距離王、...
「よし、勝った!」中山競馬場の4コーナー付近で、私はそう大声をあげようとした。私が応援していた武豊騎手とメイショウナルトが、先頭に立つ勢いだったからだ。その日、私は彼らの応援が目当てで競馬場を訪れていた。 先頭を行くのは1番人気のダノンバラードだが、その脚色は急坂を上がったところで明らかに鈍っている。ゴール板を過ぎるま...
神戸新聞杯は、関西で行われる菊花賞の前哨戦である。2000年に菊花賞の施行時期が2週間繰り上がってからは、同じく菊花賞トライアルだった京都新聞杯がダービーの前哨戦として5月に施行時期を移行。そのため神戸新聞杯は関西で行われる唯一の菊花賞トライアルとなり、阪神競馬場の改修工事以降は距離も従来の2000mから外回りの240...
「さくら舞い散る中に忘れた記憶と、君の声がもどってくる」思い起こせばケツメイシのさくらという歌が流行ったとき、君は現役時代の最盛期を迎えようとしていたね。桜の舞台の残り300mで、君のギアがトップに入った。スケートリンクを滑るように抜け出した君の原動力は、天与のスピードだ。勝負が決まるゴール前でも、馬体からにじみ出るオ...
2006年JRAは北九州記念を芝1800mから1200mに変更、サマースプリントシリーズを創設した。セントウルSはその最終戦となり、これを制する馬がスプリントチャンピオンになることが多く、まさにひと夏の物語、その最終話だ。初代チャンピオンのシーイズトウショウに続き、2007年にここを勝ち頂点にたどり着いたのがサンアディ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]復活と希望の勝利!北村友一騎手とクロワデュノールがホープフルSを制覇~2024年・ホープフルS~
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~