幾多の名馬が障害コースを駈け抜けてゆく。障害王者のバトンが、次世代へと託されてゆく──。 長年、障害競走の歴史を見続けた彼。自身もまた、その障害界の中心として君臨し続けた。 2012年から2018年、6年に渡り障害界の第一線で活躍した名馬──彼の名は、サンレイデューク。 時は遡り、2014年・東京ハイジャンプ。中団を走...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
2018年4月27日、1頭の名馬がこの世を去った。その馬は、常に勝利してきたわけではない。中には、現役時代を通じて一度も勝てないライバルもいた。 しかし気が付けば、彼は『日本の総大将』として、レースに出走するほどの存在になっていた。日本有数の名牝系の末裔。 東京優駿(日本ダービー)に外国馬の出走が認められるようになった...
2度目の骨折と低迷期 フェブラリーステークス連覇の直後の事でした。またしてもコパノリッキーの骨折が判明。今度は左前足のトウ骨の骨折で、半年間の休養を余儀なくされてしまいました。 そして迎えた復帰戦、10月上旬の日本テレビ盃。同期のクリソライトの厳しいマークに苦戦し、3着に沈みます。4歳のフェブラリーステークスでGIを勝...
2017年12月29日、大井競馬場。 その日行われたGI競走「東京大賞典」で、一頭のサラブレッドがGI級競走通算11勝の大記録を達成しました。 その馬の名前は言うまでもないでしょう、この記事で取り上げる「コパノリッキー」のことです。 生い立ち コパノリッキー(以下リッキー)は2010年3月24日、北海道沙流郡のヤナガワ...
幼い頃の記憶が、あるとき急に鮮やかになるように、競馬についても「物心がつく」ってことが存在するように思うのです。 僕の場合は2008年、ウオッカの勝った天皇賞(秋)をテレビで見て以降になります。それからずっと競馬が好きですが──それ以前のレースや名馬たちはどこか「歴史の教科書の出来事や偉人」のようなものであるし、それ以...
2013年、中山大障害。 最後の直線で1頭また1頭と交わしながら猛然と追い込もうとする、1頭の牝馬がいた。彼女の前を行く最後の1頭の馬との差は、絶望的なものだった。それでも、必死に食らいつこうとした。 「2013年・中山大障害馬」がゴールを駈け抜けた瞬間の着差は8馬身。 完敗だった。しかし、健闘だった。 牝馬ながら、中...
①2009年5月25日にうまれた。エアソミュール、サンビスタらと同級生。②お父さんはシンボリクリスエス、お母さんはミルフィオリ。 突然ですが、この情報だけでどの馬のことを言っているか分かってくれた方はいらっしゃいますでしょうか。もしいらっしゃったら、私としては本当に嬉しいのですが……今はもう引退してしまった馬です。 ラ...
現役時の実績が評価されたジャスタウェイは、日本国内の名種牡馬が集う社台スタリオンステーションで種牡馬生活をスタートします。初年度の価格設定は350万円に設定され、満口になるなど上々のスタートを切りました。 種付け頭数の推移は220→151→121頭と年々減少傾向にありますが、セレクトセールでの初年度産駒の売れ行きは上々...
2016年春の阪神スプリングジャンプを制した競走馬を覚えているだろうか。天性のスピードと卓越した飛越センスを兼ね備えた、障害競走馬を。 ──幾多の障害を飛越し掴んだ、無限の可能性。澄んだ瞳が見据えるのは、明るい未来だ。 2016年冬に彼は競走馬を引退し、北海道・酪農学園大学で馬術競技馬となった。その才能に期待をかけられ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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