JRA通算19497回目の騎乗にあたる2023年2月19日東京競馬第12レース大島特別。 福永祐一騎手はゲンパチプライドに騎乗し、5着。国内ラストライドを終えた。 JRA通算2636勝、国内外あわせGⅠ級は45勝。1999年桜花賞のプリモディーネから2022年マイルCS南部杯カフェファラオまで、輝かしい27年の騎手人生...
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主にネットメディア『SPAIA』、競馬雑誌『優駿』などに寄稿。共著『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち』(星海社新書)
勝木 淳の記事一覧
逃げる馬になぜか心が動く。それもただ1頭で群れから離れ、孤独をひた走る逃げ馬に揺れる。 なぜ、そんなに孤独なのか。なぜ、独りぼっちの世界にいられるのか。群れで生活する馬にとって、仲間といることが安心であり、孤独であり続けるのは不安ではないのか。受け入れがたい独りぼっちに進んでなる理由はなんなんだ。私も独りは嫌いじゃない...
2023年2月14日。 2日前の京都記念で心房細動を発症し、競走を中止したエフフォーリアの引退が発表された。11戦6勝、GⅠは皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念の3勝。すべて3歳シーズンであげたものだった。その年の年度代表馬は我々に希望と競走馬の繊細で複雑な部分を教えてくれた。 エフフォーリアのデビューは20年夏の札幌。そ...
バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は日本ぐらいのものらしい。毎年2月にお菓子の売上が落ちることを憂い菓子店が企画したのがはじまりだという。ようは鰻の旬ではない夏に鰻を売ろうと企画した平賀源内的発想と同じだ。ついそんな冷めた面持ちになるのはバレンタインデーに縁遠き人生を送ってきたからゆえのこと。ひがみとひねくれ根性...
「一個人ができることには限界がある」 競馬場を去った競走馬の行く末について考える競馬ファンが増えているとはいえ、どこかでこの点に行き当たる。特別な成績はあげられずとも、夢中にさせてくれた馬はいる。だが、そんな馬の余生をお礼がわりに世話することも、支えることも見守りつづけることも、個人の力では簡単ではない。それでもなにか...
「天栄」「シルク」「優駿SS」 競馬ファンにとってよく耳するこれらの言葉はその源流をたどると、早田牧場に行き着く。その終焉には必ずしもいいイメージはないが、その昔、競馬界に咲いた花だった事実は間違いない。早田牧場はブライアンズタイムを日本に導入し、同じく海外から連れてきたパシフィカスに交配し、三冠馬ナリタブライアンを生...
2023年1月11日。 アグネスフライトが老衰のため息を引きとった。26歳。最後は社台ファームで余生を送っていた。 「ダービーを勝つために生まれてきた」 そんな馬だった。 祖母は79年オークス馬アグネスレディー、母は90年桜花賞馬アグネスフローラ。史上初の親仔3代クラシック制覇を成し遂げた。翌年には全弟アグネスタキオン...
戦後初の三冠馬シンザンには「二足歩行で50m歩いた」「消えたシンザン」など伝説が多い。シンボリルドルフがあらわれる80年代まで「シンザンを超えろ」はホースマンたちの合言葉だった。 戦後競馬界の象徴たるシンザンの名を冠したのがシンザン記念。新春の関西圏を彩る名物重賞だ。3歳限定のマイル戦はクラシックを戦う器かどうかを試す...
20世紀最後の年である西暦2000年は、ミレニアムイヤー。遠い記憶を年表とともにたぐり寄せてみる。バブル崩壊直後の90年代は不安の時代。就職難、リストラと将来を保証されないことがデフォルトになりつつある、ライフバランスの転換期でもあった。私が大学生だったころ、自立とはなにか、これからの人生観とは。そういった新しい価値観...
ダートを主戦場に活躍する馬は実に息長く活躍し、その場所を選ばない。JRAだけではなく、NARのダートグレードでも走る。日本全国を出走するために飛び回り、稼ぐ。いわば、さすらいの賞金稼ぎ。ちょっとやそっとではできない生き方は羨ましくも感じる。 まるで巡業するプロレスラーだ。ただ、最近のプロレスはネットのライブ配信があり、...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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