──2019年1月10日、一頭の競走馬が引退しました。 その馬の名前は「クリソライト」。そして彼は海を渡り韓国で種牡馬としての生活を始めることになります。 ジャパンダートダービー(JpnI)、コリアカップ(韓国GI)と国内外2つのビッグタイトル、妹にマリアライト、弟にはクリソベリル、叔父にはジャパンカップダート勝ち馬の...
「名馬」を語るの記事一覧
『競馬の楽しさを、すべての人へ』をモットーとして、馬券予想を掲載せずに運営されている競馬ポータル『ウマフリ』をご覧の皆さんであれば、おそらくその多くがターフを、砂上を駆けるサラブレッド一頭一頭に尊敬と愛情あふれる温かい眼差しを投げかけていらっしゃることだろう。そして、そのお一人お一人に「推し馬」がいるに違いない。 ──...
フェブラリーステークスが終わり、街のそこかしこで次の季節の兆しを感じ始めると、春競馬の季節がやってくる。春競馬といえば、なんと言ってもクラシックという人も多いだろう。 その幕開けに行われるのは、明け3歳のタレントたち、父母に名馬の名前をちりばめた良血たちを中心に、出世レースと呼ばれる条件戦や3歳限定重賞などを勝ち抜いて...
「もし、これから先の人生で迷うことがあれば、自分の生まれた土地と、自分の血筋を調べてみるといいですよ」 還暦に近い、ある経営者の方から、酒席でそう言われたことがある。当時の私はといえば、二十代の半ばくらいだっただろうか。歳を重ねていくと、そんなこともあるのかなと聞いていた。 果たして十数年後、その方の言葉のとおりになっ...
昭和から平成にかけて日本の競馬を振り返るとき、ターフを彩った数々の勝負服がある。シンボリ牧場の緑・白襷・袖赤一本輪に、メジロ牧場の白、緑一本輪、袖緑縦縞の勝負服。さらにはタニノの冠号でお馴染み、カントリー牧場を経営していた谷水雄三氏の、黄、水色襷の勝負服など。 そして、桃、白一本輪、桃袖の勝負服も、決して忘れてはなるま...
『緊急速報』というものは、良い報せでは無いことが多い気がする。競馬ニュースであれば、開催日でないときの速報がそれに当たりやすい。2021年クラシックを鋭い末脚で駆け抜けたサトノレイナスの引退。その一報を目にしたとき、普段同世代の「白毛のアイドル」ソダシを贔屓している私でさえ、寂しい気持ちになった。 日本ダービーまで、わ...
2022年、一人の騎士が剣を置いた。その騎士の名前はペルシアンナイト。2017年マイルC Sを勝利したGⅠ馬だ。彼の引退に際して、ここでその成績を軽く振り返ってみようと思う。 2歳夏に小倉競馬場でデビューを迎えたペルシアンナイトは、見事1番人気の期待に応え、初出走を初勝利で飾る。スタートでは出遅れ、直線でのフットワーク...
かつて勤めていた出版社では新潟記念の日に競馬場へ行く、いわゆる旅打ちが恒例だった。私が参加したのは入社して最初の夏、2018年。その年の新潟記念は当時3歳だったブラストワンピースが1番人気に支持された。前日は朝から雨、馬場状態も新潟としては珍しい重馬場。午後も曇りがちで、大層涼しい一日だった。当日は天候一変、夏のカンカ...
今でこそ多くの日本馬が出走し、勝利や好走をあげ、我々を楽しませてくれる香港国際競走デー。その日は日本でも、年末のビッグイベントと言っても差し支えない程の盛り上がりを見せる。 しかし、まだ香港国際競走が国内でそれほど盛り上がっていない時代──そして香港国際競走の国際グレード自体もまだG1表記ではなかった時代に、快挙を成し...
「ステイフーリッシュ、及ばなかったか……」 2021年12月12日、私はかたずをのんで、スマートフォンの小さな画面越しにシャティン競馬場の様子を見つめていた。地元のヴィンセント・ホー騎手を鞍上に迎えたステイフーリッシュは積極的な競馬に打って出るも直線じりじり後退し、5着に敗れた。 2001年、短波ラジオのイヤホン越しに...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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