「名は体を表す」という格言があるが、アーモンドアイはまさにその言葉を地で行くような馬だったと思う。 そもそもアーモンドアイという馬名の意味は目の形のこと。アーモンドのように切れ長でシャープな目頭・目尻の瞳を指し、いわゆる美人に多い瞳の形とされている。要するにアーモンドアイはその名が付けられるくらいに幼いころから美人な馬...
「名馬」を語るの記事一覧
大谷選手の活躍で、現在は二刀流という言葉がスポーツの世界でも使われるようになりましたが、今から二十年前に競馬の世界で二刀流という言葉がぴったりと当てはまる馬がいました。 その馬の名は、アグネスデジタル。 『ウマ娘』でもキャラクター化しているため、若い世代の方々にも名前を知られている名馬です。 父Crafty Prosp...
2009年から2015年までの足掛け7年間は、種牡馬ステイゴールドのまさに「黄金時代」だったと言っても過言ではない。 平地障害のGⅠを7頭で19勝。宝塚、有馬の春秋グランプリ14戦9勝。凱旋門賞2着3回。2011年~2012年の牡馬三冠で6戦5勝2着1回。 そして2013年からの天皇賞(春)三連覇。 「愛さずにいられな...
栗色の馬体を煌めかせ、解き放たれたように先頭を走り続けたサイレンススズカ。1998年の天皇賞・秋、彼は私たちがもう二度と会えない場所へと旅立っていった。まだ5歳だった。サイレンススズカとともに戦ってきた馬たちは、のちに父となり、母となり、今日の競馬へと血脈を繋いでいった。彼にもそんなふうに生きていてほしかった。今もずっ...
スーパーホーネット。父ロドリゴデトリアーノ、母ユウサンポリッシュ。ガーベラパークスタッド生産、矢作芳人厩舎所属。 この馬は私にとって本当に思い入れが強い馬で、自分を競馬に誘ってくれた馬といっても過言ではありません。 今回は、そんなスーパーホーネットについての思い出を振り返っていきたいと思います。 2~3歳シーズン実はあ...
問題:2001年以降、春のクラシック不出走の菊花賞馬は、半数以上の11頭。そのうち日本ダービーまでの重賞またはトライアルにも出走歴がない馬が6頭いる。すべて答えよ。(2021年現在) 競馬では秋は逆転の季節。春のクラシックで形成された勢力図を塗りかえる馬がしばしば出現する。それらを、夏の上がり馬と呼ぶ。有力馬たちが夏を...
結果を知っている今でも、何度考えても菊花賞でこの馬を本命にできなかったのではないか──。 学生時代における私の競馬知識と言えば、もっぱらテレビゲーム由来。そのせいか、菊花賞前にこの馬の父『クリスタルグリッターズ』の名前を見ただけで「現役時代は中距離で活躍したかもしれないけど、種牡馬としては短距離向き。良くて2,000m...
「……2億4000万円ございませんか! 落札価格、2億3000万円でございます」 時は2013年セレクトセール。税込みにして2億4150万円。 母マルペンサ・父ディープインパクトの鹿毛の牡馬が、超高額と言っていい価格で、「サトノ」の冠名を持つ里見治氏に落札された。 2年後、無事に競走馬としてデビューを果たすことになる彼...
未勝利戦からメインレースまで、全ての映像がJRAのホームページにアーカイブされている現在とは違い、インターネット黎明期の2000年前後、さらにはそれ以前のレース動画を振り返るのは簡単なことではなかった。G1をはじめとする有名なレースならまだしも、条件戦ともなるとそれはほぼ不可能と言って良い。そこで頼りになるのは己の記憶...
今でこそクラシックにも外国産馬が出走でき、更には海外の外国馬も出走できるほどにその幅が広がった日本競馬。しかしかつてはクラシックや天皇賞には外国馬の出走が許されていなかった。どれだけ強くとも、外国馬はクラシックは未出走。NHKマイルCが「マル外ダービー」と呼ばれていた時代も、確かにあった。 時は進み、いまやマル外ダービ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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