「名馬」を語る ダイタクリーヴァ - 冬とハンデ戦を愛した、幻の三冠馬の遺伝子を持つ名馬 2022年1月10日 日本の競馬を根底から覆した、大種牡馬サンデーサイレンス。産駒は、距離や芝・ダートを問わず、ありとあらゆる条件で活躍を果たした。 その中から、最高傑作を一頭だけ選べといわれれば非常に悩ましい。ディープインパクトやサイレンススズカを支持する声は多くなりそうだが、フジキセキの名を挙げる人も決して少なくないように思う。 フジキ... 齋藤 翔人
「名馬」を語る [追悼]さらば愛しきダービー馬ワグネリアン。その全17戦の激闘を振り返る 2022年1月7日 その名の由来は「ワーグナーのファン」。2018年日本ダービーを制したワグネリアンが、2022年1月5日午後6時頃、栗東トレセン内診療所の入院馬房で多臓器不全により急逝した。明けて7歳になったばかり、早すぎる別れだった。 父ディープインパクト、母ミスアンコール、母父キングカメハメハ、母母ブロードアピール、4頭すべてが金子... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 大歓声が聴こえた日 - 阪神競馬場とグランアレグリア 2022年1月4日 天皇賞(秋)の翌日。大井競馬場のL-WINGでスモモモモモモモモの初勝利を見届けたころに電話があり、マイルチャンピオンシップ現地取材の依頼があった。 ふたつ返事で引き受けたはいいが、根っからの出不精の私は阪神競馬場に行った経験がなく、関西圏も超がつくほど久しぶり。さて、どうしたものか。まずはスマホで経路案内。便利なもん... 勝木 淳
「名馬」を語る 生粋のチャレンジャー、アグネスデジタル。忘れられない"不思議な馬体"。 2022年1月3日 「これはすごいな……」私はそう呟きながら広い放牧地の片隅にカメラを向け、小さな笑みを浮かべた。レンズを向けられた栗毛のサラブレッドは、アグネスデジタル。 私が小さな笑みを浮かべたのは、彼によく似た馬を知っていたからだ。私がお世話になっている乗馬クラブに、アグネスデジタル産駒が2頭在籍していたことがあった。2頭は母父まで... ひでまさねちか
「名馬」を語る [有馬記念]思い出の2007年有馬記念。異能の馬マツリダゴッホが見せた、乾坤一擲のレース運び。 2021年12月25日 競馬ファンの中では、しばしばちょっとした〝論争〟のようになるネタがある。代表的なひとつに〝ダービー派〟vs〝有馬記念派〟が挙げられる。〝論争〟というと難しく考えがちだが、要はどちらのレースを好むのか、いや愛するか、といったような話だ。 自分がどちら派であるか、という話はさておくとして、ダービーが「一生に一度の大舞台での... 和田章郎
「名馬」を語る [中山大障害]3歳で"天下"統一。障害キャリア3戦でJ・G1を勝った天才ジャンパー、テイエムドラゴン。 2021年12月25日 「今年の3歳馬は強い」 こういった声は数年置きによく耳にするセリフだ。特に近年は降級制度が廃止されたことで、勢いのある3歳馬が昇級初戦から好走をすることが多い。世代間のレベルをいかに早く見極めるかを楽しみにしているファンもいることだろう。 2005年の秋競馬は、ディープインパクトが注目を集めていた。日本競馬史上2頭目と... 並木 ポラオ
「名馬」を語る [阪神JF]夏の小倉で出会った原石、アインブライド。 2021年12月11日 1997年11月30日。 第49回阪神3歳牝馬ステークス、現在の阪神ジュベナイルフィリーズは大混戦を極めた。最後の直線、人気各馬がもがきあう中、内ラチ沿いから1頭、白い帽子が突き抜けてきた。 1枠の白帽子。逃げた1番エイシンシンシアナではない。夏の小倉で見たゼッケン番号2番、アインブライドだ! 思わず家でテーブルを叩き... 日刊こうマロネ
「名馬」を語る 映像ではわからない、最初のチャンピオンズカップ挑戦で見せたサンビスタの末脚。 2021年12月3日 ダートでもジャパンカップと並ぶ国際招待レースを作ろうと2000年に創設された「ジャパンカップダート」。創設当初はジャパンカップと同週(場合によっては同日)に東京競馬場で行われていたのだが、2007年に日程が1週繰り下げられ阪神競馬場で行われるようになった。そして2014年には、開催場所が中京競馬場へ。アメリカのダートは... T.Notani
「名馬」を語る 「競馬は小説より奇なり」。今も競馬ファンの心を離さぬクロフネ物語。 2021年11月29日 読書が苦手だ。こうして競馬コラムを執筆しているだけでなく、自身のブログを日々更新していたり、あるいは本業でもコピーライティングの世界に身を置く立場でありながら、どうにも他人の文章を読むのが好きになれない。なかでも小説の類は「しょせんは作り話」と冷めた感情が邪魔をしてしまって、素直に楽しめないのだから困ったものだ。我なが... ハシスポ
「名馬」を語る シュヴァルグラン~偉大な馬に導かれて~ 2021年11月26日 「一番好きな競走馬は?」と問われると、私はとても答えに迷う。私の人生を彩ってくれた競走馬は、一頭だけではない。大切な存在である競走馬たちに順番をつけることに、なんとなく違和感を覚えてしまう。けれど、もし「一番感謝をしている競走馬は?」と問われたら、私は迷わず彼の名を口にする。 シュヴァルグラン。彼は偉大なる名馬にして、... あさい(だしまき)