『すべては、この熱き日のために』 その舞台に辿り着くことは、それ自体がサバイバル。幾多の関門を乗り越えて誉あるゲートに辿り着いた18頭は、灼熱の府中で全力を尽くして勝利を争い、たとえその後の全てを投げうつことになろうとも、たった一つの栄光に手を伸ばす。 ──それがダービー、それがホースマンの夢である。 私たちが過去を思...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
待ちに待った秋競馬の開幕を感じさせる、ステップレースたち 個人的に、妙に長く感じてしまう10週間の夏競馬が終わり、中山、阪神開催に替わる時が一年で一番うれしい時期となる。テレビの競馬中継で時間を潰していた週末が、競馬場で馬たちを見て過ごす日常の週末に戻る。しかも秋のG1戦線に向けて、主役たちが続々と競馬場に帰って来る9...
2000年代前半の競馬界は、後に伝説の名馬としてこの世に名を残す馬達が非常に多かったようにも感じられる。短距離界においてもそれは例外ではなく、キングヘイローにブラックホークといった実力馬から、ダイタクヤマトにカルストンライトオなど個性派も勢揃い。更に香港からの使者サイレントウィットネスや豪州の弾丸テイクオーバーターゲッ...
暑ければ、どこまでも夏競馬? ──どこまでが夏競馬で、どこからが秋競馬だろう?ここ数年、そんな疑問を抱くようになった。 地球温暖化による、異常な猛暑と長く続く夏。秋の中山開幕週、昔の開門待ちは半袖では寒いくらいだったという長老たち。今は開門と同時にダッシュして、ゴール前のポールポジションを確保したらTシャツが汗まみれに...
1.「三冠馬の二番手」 「三冠馬の二番手」と聞いて思い起こす馬は、世代によって分かれるはずだ。若いファンであればサリオス(2020年、皐月賞・日本ダービーでコントレイルの2着)を挙げるだろうし、その上の世代だとウインバリアシオン(2011年、日本ダービー・菊花賞でオルフェーヴルの2着)やアドマイヤジャパン(2005年、...
「無事是名馬」と2歳重賞の重要性 毎年、クラッシック戦線に向かう過程で、有力馬の怪我による断念のニュースを耳にする度、「無事是名馬」の格言を思い浮かべる。日本ダービーを制覇することは凄いことだ。しかし、日本ダービーの出走表に名を刻むことも、無事に当日までのハードルを越えて行かなくては到達しないのである。順調に駒を進めて...
木々の緑が碧さを増し、東京競馬での連続GⅠ 開催が終わると、少し間を空けて宝塚記念がやってくる。「有馬記念の関西版」や「初夏のグランプリ」とも呼ばれる宝塚記念は、有馬記念と同様にファン投票を実施し人気投票により出走が決定する競走。阪神競馬場芝2200mで争われる上半期の総決算のこのレースは、異なる二つの貌を持っていると...
それはもう、15年近く前のこと。最初は、その名前に惹かれた馬だった。その荒削りな走りに、心を奪われた馬だった。その気まぐれな走りに、もどかしさを感じた馬だった。 タスカータソルテ。 その名の意味は「ポケット一杯の幸せ」。心温まるネーミングだ。ダービー馬、ジャングルポケットの初年度産駒にして、その想いを受け継いだ1頭。 ...
「札幌記念をGⅠに」 名伯楽・伊藤雄二は調教師時代、何度もそんな主張を口にしている。もちろん、自身が夏の北海道滞在を楽しみにしていたという面もあるが、やはり本州より涼しい北海道で長距離輸送をせずに出走できる環境は、馬にとって負担が少ない。馬優先を貫く伊藤雄二が北海道を愛した理由はここにある。いかに馬が気分よく、心身とも...
1.デアリングハートの「華やかさ」 2024年2月4日、Cygamesが手掛けるメディアミックスコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』の5thイベント東京公演「YELL」にて、ゲームのメインストーリー第2部の情報が初公開された。 メジロマックイーン・ナリタブライアン・スペシャルウィークらを主人公に据えて、主にシニア級...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]復活と希望の勝利!北村友一騎手とクロワデュノールがホープフルSを制覇~2024年・ホープフルS~
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]ニュースター誕生! 見惚れるほどの圧勝劇~2024年・朝日杯フューチュリティステークス~
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[重賞回顧]世界を完封! 主役はやはり日本総大将~2024年・ジャパンカップ~
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[重賞回顧]最速の母”ラッシュ”から魂の”ラッシュ”へ、鞍上が繋ぐ悲願成就!~2024年・マイルCS~
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~