レース後、騎手たちのこんなコメントを目にしたり耳にしたりすることがあります。 「〇〇が勝負の分かれ目だった」「勝負どころで置かれてしまった」 それはきっと、実際に乗っていたからこそ感じることなのでしょう。 一方、ファン目線で「あそこが勝負を分けた」と感じられる瞬間もあります。それは、映像が残っていて、その映像を見ること...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
2017年2月1日、川崎競馬場。 その日行われた交流GI「川崎記念」は、前年の最優秀ダート馬・サウンドトゥルーに、交流重賞3連勝と勢いに乗るケイティブレイブ、大逃げと後方一気でオープン特別を連勝したミツバによる三つ巴の争いが予想され、中央で開催されるGIフェブラリーステークスの陰に隠れることもあるこのレースにも、中央・...
三冠牝馬アーモンドアイ、国内外でG1連勝中のリスグラシューをはじめ、11頭のG1馬が出走し、大いに盛り上がりを見せた2019年の有馬記念。 しかしその12月22日、私が注目していたのは中山競馬場で行われる有馬記念ではなく、阪神6Rの新馬戦に出走するサンドジョーカーという馬でした。 今回はそのサンドジョーカーがデビューに...
2018年のダート界は、個性あふれる面々が揃っていた。 2017年のダート界を席巻したゴールドドリームに、期待の3歳馬ルヴァンスレーヴ。さらにノンコノユメやアウォーディーなどの実力馬も、G1制覇に燃える年明けであった。 この年の東海ステークスに出走したテイエムジンソクもまた、そんなダート界を盛り上げる1頭であった。 2...
重賞未勝利のその馬は、明け4歳の浅いキャリアながら2番人気の支持を集めていた。 ──伝説は、いつも始まりがある。 2006年の12月24日。 三冠馬ディープインパクトが有馬記念で引退。中山競馬場の舞台を最後に、その完全無欠な馬は堂々とターフを去った。 競馬界は、競馬ファン、その跡を継ぐスターの登場を熱望した。玉座はいつ...
とあるところで、八兵衛さんと五郎兵衛さんが立ち話。 五「よお、はっつあん、この前はあんたのかかぁには世話になったな。よろしく言っておいてくれよ。ところでよ、POGの指名、なににすんのよ」 八「おお、ごろちゃん、それなんだけどよ、これにしようかと思ってさ」 五「おっ、どれどれ。あーそいつはいけねぇや」 八「なんでだよ」 ...
栗毛、鹿毛、黒鹿毛、白毛など、馬の毛色は全部で8種類あります。その中でも色のバリエーションが豊富な毛色といえば、「芦毛」が挙げられます。成長とともに、だんだんと毛色の変わっていく芦毛馬。 「デビュー当時と比べると全く別馬のよう!」という馬もいますよね。 そんな芦毛馬の中でも「お気に入りの馬がいる」という人も多いのではな...
新春の淀で行われる、歴史と伝統を誇るハンデ重賞「日経新春杯」。 半世紀を超える同レースの歴史において、非常に多くの競馬ファンの心に残るレースが繰り広げられてきた。今もなお、春の大一番でもある天皇賞に向けた大切なステップレースとしても知られており、このレースからステップアップを果たした馬たちも多くいる。 2019年日経新...
やってしまった。 やってしまうものなんだなぁ。 京都競馬場のパドックで、うなだれた。 あれほど確認したのに……いや、慎重になりすぎたのがあだになったのだ。前日に動作確認をして、スイッチを消し忘れたまま一晩。当然ながらバッテリーは空になっていた。予備の持ちあわせもない。いつもは持ってきているのに、この日に限って……。 ─...
1997年2月1日、京都競馬場。 曇天の寒空だった。その日のメインレース、すばるステークスのファンファーレが高らかに鳴り響く。 このレースを最後に引退する、中央競馬では速いスタートで誰にもハナを譲ったことがない、快速韋駄天で鳴らしたスリーコースもゲートインした。 発走態勢が整った、その直後だった。どうやらゲート内で激し...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]天まで届け勝利の凱歌。史上まれに見る混戦を制したのはジャスティンミラノ!~2024年・皐月賞~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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