その馬は、スピードが違い過ぎた。それだけでなく、強靭なスタミナも兼ね備えてた。 まるで自分のレースタイムがどれほどのものか、理解しているかのような走り方をしていた。後続から来る、今もなお名を残している強力なライバル達を、子供扱いしていた。 ある者は、欲望・羨望を。ある者は、絶望を。そしてある者は、日本競馬史上最強馬とい...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
よく競馬ファン同士で「人生で最も好きな競走馬は?」といった問いがあります。 アーモンドアイ、ディープインパクト、スペシャルウィークを始めとした超有名馬……。ツインターボやブロードアピールのように強烈な脚質で多くのファンを熱狂させた馬……。競馬ファンの数だけ、好きな競走馬がいると思います。私にとっての「好きな競走馬」も、...
競馬に限らない話かもしれないが、何かを覚え始めたときの記憶というのは意外と残り続けるもので、つい先日も競馬仲間数人が集まった際に 「情報がアップデートされていないねぇ」と笑われたことがあった。 かつては牝馬限定の重賞で使われていた名称に「牝馬特別」というものがある。略して「牝特(ひんとく)」という呼び方をするファンも多...
「引退馬支援を考えよう〜私と支援の出会いと、これからの願い〜」という記事で、引退馬支援の始め方について書かせていただきましたオラシオンです。今回は実際に支援を続けている「いま」をご紹介していきたいと思います。 SNS等のツールが増えたことで、それぞれの馬たちの近況が伝わりやすくなりました。 牧場さんや乗馬クラブさん、ま...
時には、走るために生を受けたとも言われる、サラブレッドたち。走ることを宿命づけられた若駒たちは、幼い頃からデビューに向け、虎視眈眈と訓練を積んでいきます。しかし本当にそれだけが宿命なのでしょうか?今回はそんな事を感じさせてくれた馬をご紹介します。 1996年10月6日・東京新馬戦。無事に競走馬としてデビューを果たすと思...
毎年1月から3月は、3歳重賞が多く開催される。 G1レースに大きく直結するトライアルレースも多く、クラシック戦線のなかでは重要な競走が毎週のように行われる。 そして、そこには過去に数多くの名馬が出走したことから「出世レース」と称されるレースもいくつか存在している。 毎年2月に京都競馬場で行われるきさらぎ賞もまた、出世レ...
2000年11月12日、エリザベス女王杯開催日。 私は京都競馬場にいた。20世紀最後の競馬界はテイエムオペラオーが無尽の強さを見せつけ、破竹の連勝を飾っていた。古馬の王道路線をひた走るテイエムオペラオーを尻目に、牝馬戦線は少々盛り上がりにかけていた印象もあるが、それでもGⅠともなれば競馬場は人で溢れていた。 そのエリザ...
競馬ファンの語り草になっている2015年ヴィクトリアマイル。 5→12→18番人気の決着で、なんと3連単は2000万円越え。競馬ニュース以外でも取り上げられ、多くの注目を浴びた一戦となった。 この時は払戻金のインパクトが先行してしまったが、勝ち馬のストレイトガールは先行する2頭を長い直線猛追しての勝利。 力強さが光った...
JRA史上はじめて1分7秒を切った馬はどの馬か、ご存知だろうか? 快速として知られたサクラバクシンオーでもなければ、史上最強スプリンターの呼び声が高いタイキシャトルやロードカナロアでもない。 それは1頭の、スプリント戦の実績がほぼなかった意外な牝馬によって記録された。 淀における冬のスプリント重賞として、すっかり定着し...
レース後、騎手たちのこんなコメントを目にしたり耳にしたりすることがあります。 「〇〇が勝負の分かれ目だった」「勝負どころで置かれてしまった」 それはきっと、実際に乗っていたからこそ感じることなのでしょう。 一方、ファン目線で「あそこが勝負を分けた」と感じられる瞬間もあります。それは、映像が残っていて、その映像を見ること...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]天まで届け勝利の凱歌。史上まれに見る混戦を制したのはジャスティンミラノ!~2024年・皐月賞~
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[重賞回顧]中118日の雪辱劇!『マジックマン』に導かれたステレンボッシュが、逆転で桜の女王を戴冠~2024年・桜花賞~
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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[重賞回顧]傑出した瞬発力でライバルを圧倒!無傷3連勝を達成したシックスペンスが、堂々クラシック候補に名乗り~2024年・スプリングS~
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[重賞回顧]良血の外国産馬エトヴプレが一気の逃げ切りで後続を完封!~2024年・フィリーズレビュー~
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[重賞回顧]ミルコ・マジック炸裂! 勝負所でまくりを決めたコスモキュランダが重賞初制覇~2024年・弥生賞ディープインパクト記念~