「名勝負」を語る ディープインパクトのための、ディープインパクトによる、ディープインパクトの宝塚記念。2006年、京都開催の宝塚記念を振り返る 2024年6月21日 宝塚記念の歴史を紐解く 春のG1シリーズの余韻が薄まり始めたころに実施される、宝塚記念。春競馬のフィナーレであり、夏競馬のスタートラインでもあり、出走するメンバーも年ごとに大きく変化する。従って「宝塚記念の固定イメージ」というのは、なかなか湧いてこない。共通して言えることは、「現地観戦は毎回地獄の暑さ」ということ。ビー... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 単勝万馬券の伏兵評価をひっくり返せ! 強豪馬が集まった2004年さきたま杯を制した「ハマれば強い」名馬、ロッキーアピール 2024年6月19日 2024年、さきたま杯がGⅠに昇格。これまで数多の名馬を輩出してきただけに、さらなる期待が高まります。スマートファルコン、ノーザンリバー、ソルテ、イグナイターなど、さきたま杯を制覇した名だたる名馬の中に、ロッキーアピールもいます。今回はハマれば強い希代のクセ馬、ロッキーアピールについて見ていきます。 ロッキーアピールは... プーオウ
「名勝負」を語る エアグルーヴのターニングポイント/「名馬への道」を確立させた1997年マーメイドステークス 2024年6月15日 6月の府中競馬場は「祭りのあと」 毎年、安田記念が終わると私は腑抜け状態になる。5週連続のG1に酔いしれ、3歳馬たちの1年がオークス、日本ダービーで一区切りがつくと、「終わった感」満載になってしまうのだ。翌週から函館開催が始まることもあって、気分は既に夏競馬。府中、阪神の開催がまだ3週間残り、阪神の最終週に宝塚記念が控... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「主な勝ち鞍 安田記念」へ。海外遠征を経て掴み取った、三度目の正直 - 1997年・安田記念タイキブリザード 2024年6月1日 人生はままならない。あとから振り返って「あの経験があって良かった」「あの出来事が自分を成長させてくれた」と思うことはある。でも、道を歩んでいる最中は、結果が出ないと苦しいし、辛い。周りの期待が大きかったりするとなおさらだ。くじけそうになるし、投げ出したくもなる。それでも前へ進む。ただ、愚直に前へ。 そんなサラブレッドが... 林田麟(りんだりん)
「名勝負」を語る 国境を越えた限界突破。その闘志に国籍なし - 2005年アサクサデンエンの安田記念 2024年5月29日 きっかけは2000年安田記念だった。前年暮れの香港スプリントを勝ったフェアリーキングプローンが10番人気の低評価を覆し、優勝。これを機に香港勢の日本遠征が活発になった。日本の競馬ファンにとって、競馬は1年365日全国どこかで開催されているシーズンオフなき競技だが、世界の競馬にはオフシーズンなるものが存在する。香港では4... 勝木 淳
「名馬」を語る 1番人気はいらない、1着が欲しい!~炎の奪取・春二冠サニーブライアンの物語~ 2024年5月26日 「Sunny」という曲をご存じだろうか。アメリカのR&Bシンガー、ボビー・ヘブの手になる、’60年代ポップスを代表する名曲である。1966年に発売されたこの曲は、ビルボードのシングルチャートで2位となる大ヒットとなっただけでなく、フランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルド、スティービー・ワンダーやザ・ベンチャ... 高橋薫
「名馬」を語る 抒情詩としての三冠馬 - コントレイル 2024年5月26日 1.競馬界の「大名人」 本題に入る前に、ある将棋棋士の話をさせて欲しい。その棋士は史上4人目の中学生棋士としてデビューし、弱冠20歳で竜王位を獲得。そして竜王戦を5連覇し、「永世竜王」の資格を史上初めて得た。その後もトップ棋士として活躍、名人にもなった。棋士の名は渡辺明。競馬ファンとしても有名だから、読者の中にもご存じ... 縁記台
「名勝負」を語る それぞれのダービー、それぞれの人生。第83回 日本ダービー(2016年) 、マカヒキと川田将雅騎手の涙の勝利を振り返る 2024年5月26日 すべては、この熱き日のために 「今日はダービーめでたいな」という有名な歌詞があるが、ダービーの日はめでたい。なぜならその日に新たなダービー馬が誕生し、また新たなダービーの歴史が誕生するからである。仮に騎手や調教師、オーナーたちにとっては2度目以降の制覇だとしても、それもまた快挙達成の瞬間であり、めでたいことに変わりはな... ムラマシ
「名馬」を語る ミホノブルボン「最後の400m」/1992年東京優駿 2024年5月24日 「努力なくして成功無し、努力に勝る天才無し」 出来るだけ楽に生きていこうとする怠け者の私には、耳の痛い言葉である。 1992年の私は、本社の広告宣伝部へ異動になって3年目。担当する業務の難易度がどんどん高まり、1週間8時間×5日勤務では追いつかない位になっていた頃だった。当然、定時を過ぎても残業が当たり前の状態で、と... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 無敗の三冠牝馬、デアリングタクト。彼女からもらった勇気。 2024年5月10日 私が"史上初・無敗の三冠牝馬"であるデアリングタクトを思い出すとき、まっさきに浮かぶ光景がある。それは彼女が無敗の三冠を達成した秋華賞ではない。 私にとって、最も強烈な印象を残したのは、400日ぶりに復帰したヴィクトリアマイル、本馬場入場のワンシーンである。 コロナ禍によって奪われた我々の歓声。その分まで届けるかのよう... 吉田 梓