「名馬」を語る 直線に血をたぎらせた、二冠馬。夢のように駆け抜けたドゥラメンテの生涯。 2021年10月5日 2021年、8月31日。 ドゥラメンテの訃報を受け、一瞬で2015年皐月賞の舞台に引き戻された。 「こりゃダメだ! 終わった!」 競馬ファンであれば誰もが経験したことのある、応援馬の絶望的な位置取り。 ドゥラメンテの場合、第4コーナーで斜走してしまい大きく外にふくれてしまっていた。鞍上のミルコ・デムーロ騎手でさえ、「絶... 吉田 梓
「名勝負」を語る [京都大賞典]現役最後にして完成されたメジロマックイーン。衝撃のレコードVを振り返る。 - 1993年・京都大賞典 2021年10月4日 過去に中央競馬で記録された芝2400mのレコードタイムで、見る者に大きな衝撃を与えたタイムがいくつかある。1989年、ホーリックスが記録した2.22.2。その16年後、永遠に破られないと思われたそのタイムをアルカセットが0秒1更新した2.22.1。そして、まだ記憶にも新しい2018年、その年の三冠牝馬アーモンドアイがア... 齋藤 翔人
競馬と「エンタメ」 ウマ娘 [ウマ娘]ひときわ大きなウマ娘! ウマ娘ヒシアケボノと、史実馬ヒシアケボノ。 2021年10月3日 身長180cm。 ウマ娘たちの中でひときわ大きな彼女は、海外出身のヒシアケボノ。おおらかな性格で料理が大好きな彼女は、周りのウマ娘たちにいつも手料理をふるまっています。海外育ちの彼女は生粋の相撲ファンでもあります。 そんな彼女の夢は、一体どのようなものでしょうか? 今回は、ウマ娘ヒシアケボノのキャラクターを、史実をベー... スオミアッキ
インタビュー [インタビュー]母父キングヘイローが大ブレイク! 血統評論家・栗山求氏の考える「ブレイクの要因」とは。 2021年10月2日 競馬を語る上で外すことができない、重要な要素の一つが「血統」だ。GIで実績を残した馬や、良血馬のDNAが後世へと引き継がれていく血のドラマは、競馬の大きな魅力の一つでもある。 今回は、日本を代表する血統評論家の栗山求氏にインタビューを敢行。 にわかに母の父としてブレイクし始めたキングヘイローについて、お話を伺ってきた。... 齋藤 翔人
「名馬」を語る [スプリンターズS]バクシンオー、カナロアに続く、史上3頭目となるスプリンターズS連覇。偉大なる名スプリンター・レッドファルクスを振り返る。 2021年10月1日 私の好きな曲に「真夏のピークが去った」という一節がある。スプリンターズSの頃には、例年、真夏のピークが去っているように思う。涼しい風を感じつつ、長かった夏もようやく落ち着いてきたのかなという、嬉しい気持ちと、どこか物足りない気持ちとが入り混じってしまう。 しかしそんな物憂げな気持ちにも浸ってはいられない。競馬のシーズン... ひでまさねちか
「名馬」を語る [スプリンターズS]スノードラゴン - 弥々拓かれて、浩々に輝いて。"新潟"の6ハロン。 2021年9月30日 「男になる」という言い回しがある。それは、一人前になることを意味する、やや古臭い表現だ。決して「女性が一人前になることができない」ということはなく、そうした誤解を避けるためにも、今後は使われにくくなっていくであろう。ただ今でも、成果を上げた男の背中は、変わらず何だか頼もしい。 騎手にとっての「一人前」とは、何なのだろう... フロリダ
「名馬」を語る タワーオブロンドン~四半世紀越しのロマンを体現したスプリント王者~ 2021年9月29日 1996年。 半兄にオースミタイクーンを持ち、父に欧州の名種牡馬サドラーズウェルズ、アイルランド生まれの良血馬シンコウエルメスがデビュー戦で5着に敗れ、勝ち上がるための調教を積んでいたその時──事故は起きた。 重度の骨折だった。到底助かる見込みのないようなその怪我の重さは、診断した獣医に「残念ですが、かなり難しい状況で... 小早川 涼風
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]龍王降臨~2013年・スプリンターズステークス~ 2021年9月28日 日本では2レースのみ行われる、短距離G1。 その中でも秋に行われるスプリンターズステークスは秋のG1戦線の開幕戦、さらには香港スプリントにつながる重要な一戦として国内外から多く注目されるレースである。 そして2013年に行われたスプリンターズステークスは、その注目度をより一層上げるレースだった。 能力の高さを世界中に知... ハラシュー
「名馬」を語る ハクサンムーン~韋駄天の驀進~ 2021年9月27日 河崎五市氏×西園正都調教師。2人の名前を聞いて、競馬ファンならば出てくる馬が1頭か2頭ほどいるのではないだろうか。その2頭は、どちらも逃げ馬。 1頭は、マイルから中距離戦線で時に逃げ切り、時に後続に飲み込まれながらも、決してレースを作る役割だけは誰にも渡さなかった、シルポート。 ──そしてもう1頭。あの世界の短距離王、... 小早川 涼風
「名馬」を語る 癌に蝕まれながら……。中山重賞2勝、悲運の中山巧者ヴェルデグリーンを振り返る。 2021年9月26日 「よし、勝った!」中山競馬場の4コーナー付近で、私はそう大声をあげようとした。私が応援していた武豊騎手とメイショウナルトが、先頭に立つ勢いだったからだ。その日、私は彼らの応援が目当てで競馬場を訪れていた。 先頭を行くのは1番人気のダノンバラードだが、その脚色は急坂を上がったところで明らかに鈍っている。ゴール板を過ぎるま... ひでまさねちか