「名勝負」を語る [スワンS]スプリント王vsマイル女王、1400mでの決闘。 - 1994年スワンステークス・サクラバクシンオー 2021年10月26日 中央競馬の芝で行われるレースの距離帯に1400mと1800mがある。しかし、それらの距離で行われる重賞競走は複数あるものの、GⅠレースは行われていない。1200m・1600m・2000m・2400mを根幹距離と呼ぶのに対し、これらの距離は非根幹距離と呼ばれるが、逆にこれら非根幹距離を得意とする名脇役がこれまでにも多数い... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る 空白の20秒、その衝撃 - 1996年第57回菊花賞ダンスインザダーク 2021年10月23日 直線の映像を見るたびに心が揺さぶられる。あれは一体何なのだろう。 ダンスインザダークが菊花賞で見せた33秒8の末脚は「豪脚」「鬼脚」などと評されることが多いが、個人的にはどれもしっくりこない。とにかく、私の四半世紀を超す競馬歴のなかでも『ナリタブライアンとマヤノトップガンの一騎打ち(阪神大賞典)』、『トウカイテイオー奇... 林田麟(りんだりん)
「名勝負」を語る [2012年秋華賞]淀に舞う勝負の華 - ジェンティルドンナとヴィルシーナ 2021年10月17日 1860年、現在の横浜市中区元町において競馬が開催された。1984年、中央競馬でグレード制が導入。 競走馬が駆け抜けてきた歴史の中で、数多のライバル対決が繰り広げられてきた。 さて、皆様は、競馬における「ライバル対決」といえば、どの勝負を思い浮かべるだろうか。 同世代のダービー馬と牝馬2冠馬が大接戦を繰り広げ、1.57... 鳥野 紗々実
「名勝負」を語る [毎日王冠]あの日見た、白い稲妻 - シービークロス・1979年毎日王冠 2021年10月9日 シービークロスに会いたい! ゴール前の激しい競り合い、そのとき画面をさっと横切る白い影。ぽつんと1頭最後方を走っていたはずの馬がなぜか1着になっていた──それが、シービークロスだ。 シービークロスは、見た目の美しさはもちろんのこと、そのレーススタイルと鋭い末脚で見る人みなを虜にしてしまう馬だった。 1979年が明けて最... ティアラ
「名勝負」を語る [毎日王冠]ここに、我あり - 2004年毎日王冠・テレグノシス 2021年10月8日 時に人は、ある場所で結果が出ないと、自分の価値や能力、あるいは才能に疑いを持ってしまうことがある。一度その疑いを持ってしまうと、それは徐々に身体を蝕む毒のごとく、心を締め付ける。 しかし、自分の能力や才能の有無を問うことよりも重要なのは、その場所が自分に合っているかどうか、を問うことなのかもしれない。 誰かにとって咲け... 大嵜 直人
「名勝負」を語る [京都大賞典]現役最後にして完成されたメジロマックイーン。衝撃のレコードVを振り返る。 - 1993年・京都大賞典 2021年10月4日 過去に中央競馬で記録された芝2400mのレコードタイムで、見る者に大きな衝撃を与えたタイムがいくつかある。1989年、ホーリックスが記録した2.22.2。その16年後、永遠に破られないと思われたそのタイムをアルカセットが0秒1更新した2.22.1。そして、まだ記憶にも新しい2018年、その年の三冠牝馬アーモンドアイがア... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]龍王降臨~2013年・スプリンターズステークス~ 2021年9月28日 日本では2レースのみ行われる、短距離G1。 その中でも秋に行われるスプリンターズステークスは秋のG1戦線の開幕戦、さらには香港スプリントにつながる重要な一戦として国内外から多く注目されるレースである。 そして2013年に行われたスプリンターズステークスは、その注目度をより一層上げるレースだった。 能力の高さを世界中に知... ハラシュー
「名勝負」を語る [2003年・神戸新聞杯]よもやの圧勝劇は後の大躍進への布石だったのか - ゼンノロブロイ 2021年9月23日 神戸新聞杯は、関西で行われる菊花賞の前哨戦である。2000年に菊花賞の施行時期が2週間繰り上がってからは、同じく菊花賞トライアルだった京都新聞杯がダービーの前哨戦として5月に施行時期を移行。そのため神戸新聞杯は関西で行われる唯一の菊花賞トライアルとなり、阪神競馬場の改修工事以降は距離も従来の2000mから外回りの240... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る さよならは言わないで サンアディユとカノヤザクラ 2021年9月12日 2006年JRAは北九州記念を芝1800mから1200mに変更、サマースプリントシリーズを創設した。セントウルSはその最終戦となり、これを制する馬がスプリントチャンピオンになることが多く、まさにひと夏の物語、その最終話だ。初代チャンピオンのシーイズトウショウに続き、2007年にここを勝ち頂点にたどり着いたのがサンアディ... 勝木 淳
「名勝負」を語る 夏の終わりに火花を散らせ - 2018年札幌2歳S・ニシノデイジー&ナイママ 2021年9月4日 北海道の夏は、短い。 2018年の夏の終わりに行われたその戦いは、短い夏に、鮮烈な印象を焼き付けた。 札幌2歳ステークス。札幌競馬場での、ひいては北海道での中央競馬開催を締めくくるものであり、ひと夏の終わりを告げる伝統の2歳重賞だ。初代勝馬のリュウズキが皐月賞・有馬記念を制したことに始まり、後にダービー馬となったロジユ... 鳥野 紗々実