「名勝負」を語る 史上唯一「快挙」の始まりは、北の大地から~2014年・ブリーダーズゴールドカップ~ 2021年8月11日 2008年、惜しまれつつも廃止となった旭川競馬場。ただ、競馬場は廃止されても、同じホッカイドウ競馬の門別競馬場で、そのまま引き継がれて行なわれているレースがある。 その一つが、ブリーダーズゴールドカップ。旭川時代は、長丁場の2300mという過酷な条件で、格付けもGⅡだったこのレース。同場廃止後の2009年から、開催地を... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]両道特急~2014年・レパードステークス~ 2021年8月8日 3歳馬によるダートの重賞はJRAに2つ、地方競馬との交流重賞は3つ設定されている。5月の兵庫チャンピオンシップから始まり、7月にはジャパンダートダービーで世代の頂点が決まる。しかし世代の頂点が決まっても優駿の戦いは続き、1か月後には新潟競馬場で「レパードステークス」が行われる。このレパードステークスは所謂「出世レース」... ハラシュー
「名勝負」を語る 新設重賞の初代王者が、世界へ羽ばたいた! - 2009年レパードS・トランセンド 2021年8月6日 2009年、長らく整備されてなかった中央競馬の3歳ダート戦線に新たな重賞が誕生。1996年のユニコーンS創設以来、実に13年ぶりとなる3歳ダート重賞の新設となった。それが、ダート1800mという条件で施行されるレパードSである。「ユニコーンと来て何故レパード(豹)なのか」と思って調べてみると、どうやら古代ローマでは豹の... ひでまさねちか
「名勝負」を語る 有力厩舎からの3頭出し! マックスロゼに期待した、96年の優駿牝馬を振り返る。 2021年5月23日 「同一厩舎の多頭数出しは、人気薄から買うべし」 数ある競馬の格言の1つに、こんなものがある。要は、「人気馬にとっての敵は身内に居た」という例えで、2019年の東京優駿ではサートゥルナーリアが人気を集めていたが、勝ったのは同じ角居厩舎所属の12番人気、ロジャーバローズの方だった。 では、同じ厩舎の馬がG1レースで3頭も出... 並木 ポラオ
「名勝負」を語る 「仁川での春の盾」で託した夢 - ルーブルアクト・清山騎手VSビワハヤヒデ・岡部騎手 2021年4月28日 長く競馬をやっていると、「いつもと違う条件」で施行されたレースというのは意外と記憶に残るものだ。 例えば、年明けの名物重賞である「金杯・東」というレース名が「中山金杯」に変更になったその最初の年が東京競馬場での開催となり、ベストタイアップが大外から豪快に差し切ったのは印象深い。 ジャパンカップがダートも芝も中山で行われ... 並木 ポラオ
「名勝負」を語る [ディープインパクト列伝]初めて英雄が飛んだ日~2005年・皐月賞~ 2021年4月18日 牡馬のクラシック戦線は、例年、競馬ファンからの高い注目が集まる。 とりわけ、2005年皐月賞当日の中山競馬場には、例年以上に多くの熱い眼差しが向けられ──その先には、1頭の眩いサラブレッドの姿が映し出されていた。 ディープインパクトである。 前年の12月。ディープインパクトは、阪神競馬場で行われた芝2000mの新馬戦で... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る [Rewind the race]代打満開~2013年・桜花賞~ 2021年4月9日 阪神競馬場に桜が満開の時、女王が決まる。 春の風物詩と言っても過言ではないクラシック開幕戦「桜花賞」。数々の名牝がこのレースから飛躍を遂げ、三冠牝馬への道を歩んだ。 今回はそんな歴史ある桜花賞の戦いの中で、数々の"史上初"が重なった桜花賞をピックアップする。 2013年、桜花賞。この年のクラシック戦線は混戦を極めていた... ハラシュー
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]龍王無尽~2013年・高松宮記念~ 2021年3月27日 短距離戦「高松宮記念」。 秋のスプリンターズステークスと合わせて、短距離界の頂点を決める戦いとしてこれまで様々な"電撃戦"が繰り広げられてきた。重馬場でのパワー勝負、上り馬のG1制覇、海外からの刺客など、どのレースも印象深く私たちの心に刻まれている。しかし、そんな日本のスプリント決戦を語るうえで、欠かせない1頭の優駿が... ハラシュー
「名勝負」を語る 名牝系の名の下に~2009年・スプリングステークス~ 2021年3月21日 2021年に入り、クロフネやジャングルポケット、アブクマポーロ、エイシンサニー、シーザリオが亡くなり、大変悲しい訃報が相次ぎ、遂にはネオユニヴァースも亡くなってしまった。現役時には、2003年の皐月賞とダービーの二冠を達成。ミルコ・デムーロ騎手に、外国人騎手としては初となるダービージョッキーの称号をもたらした名馬である... 齋藤 翔人
「名勝負」を語る 古豪が見せた最後の意地~1996年・金鯱賞~ 2021年3月14日 近年、金鯱賞ほど施行時期やその位置づけが目まぐるしく変更された重賞はないだろう。古くは、夏のハンデ重賞として親しまれていたものの、1996年に別定GⅡに昇格して宝塚記念の前哨戦となった。 ところが、2012年からは12月に時期を移し有馬記念の前哨戦になると、2017年からは、GⅠに昇格した大阪杯の前哨戦として3月に移り... 齋藤 翔人