「名馬」を語る [エンプレス杯]上山最後の女傑・ジーナフォンテンの現役生活を振り返る。 2023年3月1日 山形県南東部に位置する上山市。開湯から555年を数える上山温泉を抱えるこの街には、かつて競馬があった。 1935年に開場を迎えた『かみのやま競馬』は地元温泉地をはじめとした観光産業に支えられ、バブル期には上山の財政を潤したが、その後は売上減の影響で2003年に閉場。現在は跡地の一角にひっそり佇む馬頭像と慰霊碑が競馬場の... 中川兼人
「名馬」を語る 彼らは、そこに居た。ローエングリンと後藤浩輝騎手の話。 2023年2月25日 中山記念を迎える時、私はいつも一頭の栗毛馬を思い出す。そしてその馬を思い出す時、私はいつも一人のジョッキーを思い出す。 ──その馬は世界の名血。金色の見栄えする体躯を持ち、才気に溢れ、華があった。 ──その馬は大舞台に幾度も現れ、海を越え、多くの名馬と刃を交えた。 ──その馬は一組の師弟の絆を深め、夢を叶えた。 馬の名... norauma
「名馬」を語る ダービー挑戦、強豪との激突、そして愛される誘導馬に…。サクセスブロッケンの生涯を振り返る。 2023年2月19日 「立春」とは、二十四節気のうち、その日を境に厳しい寒さが少しずつ緩み始め、春の気配が忍び寄ってくる日のことを言うらしい。毎年、おおよそ2月4日あたりになる。立春を過ぎてから確かに朝や日中の寒さは少し楽になった気もするが、私の鈍い感性をもってすると、まだ春の気配は遠すぎる。午前中のうちは暖かい日差しに照らされていたはずの... ひでまさねちか
「名馬」を語る ダービー馬になる難しさ、そして古馬との対決…。エフフォーリアの現役時代を振り返る。 2023年2月15日 2023年2月14日。 2日前の京都記念で心房細動を発症し、競走を中止したエフフォーリアの引退が発表された。11戦6勝、GⅠは皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念の3勝。すべて3歳シーズンであげたものだった。その年の年度代表馬は我々に希望と競走馬の繊細で複雑な部分を教えてくれた。 エフフォーリアのデビューは20年夏の札幌。そ... 勝木 淳
「名馬」を語る サトノクラウン - 逆境こそわが馬生 2023年2月12日 1.ウマ娘・サトノクラウン登場 2022年11月5日、Cygamesが手掛けるメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』に、新たなウマ娘として「サトノクラウン」が登場することが発表された。2月22日に公開されたゲームリリース1周年記念アニメーションにおいて、「サトノ」のウマ娘であることと「クラちゃん」と... 縁記台
「名馬」を語る 「タマモ」のメンコときさらぎ賞/タマモベストプレイ 2023年2月5日 いぶし銀・ダイワキャグニー、引退の報 長く府中の1800mでいい味を出していたオープン馬、ダイワキャグニーが引退を迎えた。 馬券でも何度か楽しませてくれ、足掛け8年もの間、競馬場で元気な姿を見せてくれた馴染み深い馬。彼の引退は、1頭の名バイプレーヤーが競馬場を去ることだけに留まらず、「ダイワ」の冠を持つ馬たちの最後の1... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「ふたり」の時間は終わらない。ネオユニヴァースとM.デムーロ騎手の物語。 2023年1月30日 思わず声を出して笑ってしまった。 たぶん、彼がジョープロテクターに乗って淀短距離Sを勝ったときのことだったと思う。テレビ中継のカメラがいつものようにウィナーズサークルの様子を捉えると、そこには満面の笑みを浮かべながら、ターフィーくんに抱きついて喜ぶジョッキーの姿があった。まるで子どもが遊園地のキャラクターとじゃれ合って... ハシスポ
「名馬」を語る ステレオタイプにハマらない勇気。モズアスコットと矢作厩舎の"二刀流"挑戦を振り返る。 2023年1月29日 何かを成し遂げるためには、時にステレオタイプにハマらない柔軟で勇気ある選択が必要になる。 MLBロサンゼルス・エンゼルスに所属する大谷翔平選手が世間に広く知られるようになってからというもの、「二刀流」という言葉がさまざまな業界において頻繁に使われるようになった。大谷選手が活躍するようになるまで、あまり使われてこなかった... ひでまさねちか
「名馬」を語る 2017年春を彩ったファンディーナ。7戦3勝の現役時代を振り返る。 2023年1月22日 生涯成績7戦3勝──。 この数字だけ見ると、戦歴の少ない競走馬に映るかもしれません。しかしこの3勝に夢を見せ、ファンにまた次の夢を見たいと思わせてくれた1頭の牝馬がいます。彼女の名はファンディーナ。タイ語で「良い夢を」と名付けられたこの馬は競馬を見始めたころの私に、そして所属するターファイトクラブの会員や多くの競馬ファ... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 尾張を愛した快速馬、インティ。ダート王まで駆け上がった連勝街道とその後を振り返る。 2023年1月21日 2-0-2-2。この数字は2019年フェブラリーステークスを勝ったG1馬インティの「中京競馬場での生涯成績」である。2度の勝利は500万下のレースと初の重賞参戦で制したG2東海ステークスでのもの。着外も、うち1度はG1チャンピオンズカップでの4着なので、中京競馬場との相性が良かったことが伺える。 インティは、未勝利戦か... zakkey(ザッキー)