コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
2019年12月7日(土)、昼過ぎに快晴の香港に到着した。 入国審査は、ガラガラ。 それもそのはず、昨今の政治情勢により香港への渡航客は減少しているのだ。それでも私は、香港国際競走の光景をカメラに収めようと、意を決して渡航した。 しかし、空港からホテルに向かう道中、デモが行われている様子はなかった。 少し安心し、チェッ...
カーンカーン!高い金属音のようなものを耳にすると、香港のパドックでの光景が脳裏をよぎる。 ──香港、行ったんだよなあ……。 2016年の天皇賞・秋。満を持して抜け出すと、そのまま圧勝したモーリスを見て、感動のあまり泣きながら決意した。次が引退レースになるだろう……だから、そのモーリスの最後となるレースを目に焼き付けよう...
令和元年5月1日。 新しい時代の訪れとともに、TCC Therapy Parkは、大事な一歩目を踏み出した。 「こういう施設が欲しかったんですよ」 そう優しい口調で語るのは、JRAの角居勝彦調教師。 ウオッカ、ロジャーバローズといったダービー馬を輩出した名伯楽が「欲しかった」と評価するほどの施設が、このTCC Ther...
通算19593戦2028勝。 所属する大井競馬場で、2019年11月15日のレースを最後に、ムチを置いた騎手がいる。 第二の人生として、その騎手が選択したのは調教師の道。 坂井英光「元」騎手。 ロジータ賞や東京スプリング盃、サンタアニタトロフィーなどを制覇した大井の名手である。 私は3年間、彼を応援していた。 横断幕を...
2015年のチャンピオンズカップの日、中京競馬場はとてつもなく混んでいた。 私は指定席を押さえていたのだが、チャンピオンズカップは口取りの集合場所から近い場所で観ようと思っていた。一口出資馬であるサンビスタの口取り権利が当たっていたからだ。 しかし一般席エリアのその場所は、前が見えないぐらいに混んでいた。やむを得ず指定...
「エスポくん」 佐藤哲三騎手(当時)が勝利騎手インタビューでエスポワールシチーをあだ名で表現したことから、この名前は競馬ファンの間に広まった。幾多の名馬のなかでも愛称が『クンづけ』だった馬はあまり記憶にない。 ステキシンスケクン、ヨシカワクン、最近ではハヤブサナンデクン、船橋のグランプリクンなど馬名にクンがつく、いわゆ...
平成6年、WBA・IBF世界ヘビー級王者マイケル・モーラーとのタイトルマッチに挑んだとき、ジョージ・フォアマンは45歳だった。試合は「モーラー圧倒的有利」という下馬評どおりに進み、フォアマンは苦戦を強いられる。しかし迎えた10ラウンド、フォアマンはモーラーの一瞬の隙を突いて、必殺の右ストレートを炸裂させた。「象をも倒す...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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