「名馬」を語る 聞いてくれないか、ふたりのその後の話を。 − アルアイン 2021年4月3日 「あれ、北村? 初GⅠ?」 私の心の声をなぞるように、隣にいたオッチャンが中山の大画面を茫然と見つめながらぼやくので、相槌を打ちたくなった。2019年の大阪杯のことだ。 「ですって、意外ですねえ」「そうかあ、北村、ついにやったかあ。よかったなあ。あれ、でもアルアインて、前は松山を勝たせたよなあ。おれもアルアインに乗せて... 手塚 瞳
「名馬」を語る アンビシャス~夢の競演「大阪杯」が見られる訳~ 2021年4月2日 GI、GII、GIII……これらは、そのレースに過去の出走馬、上位馬の格に応じて定められる。GIがGIであり続けるには、それ相応のメンバーが毎年出走する必要があり、場合によっては格下げされる可能性もある。 まだ競馬歴の浅いファンには驚きかもしれないが、春の中距離GI・大阪杯は長らく「産経大阪杯」と呼ばれるGII競走であ... フロリダ
「名馬」を語る マチカネフクキタル~「待ちかねた福」を掴んだ、衝撃の末脚~ 2021年4月2日 私がまだ幼い頃、はじめて自分から競馬メディアを探して見た動画は、サイレンススズカの特集動画だった。新馬戦の勝ちっぷり、弥生賞でのゲートくぐり、プリンシパルSの勝利で駒を進めたダービーでの敗戦を経て見た、神戸新聞杯。 直線で大きく突き放し、セーフティリードを広げる彼に魅了され始めていた私は「ああ、かっこいいなあスズカ」と... 小早川 涼風
「名馬」を語る 大阪杯勝利、そして2年後の復活劇──芦毛ブームを牽引した名脇役・ホワイトストーン 2021年4月1日 それは、突如としてやってきた──。 昭和の終わりから平成にかけて吹き荒れた、芦毛ブームである。そのきっかけとなったのは、昭和62年の秋から翌年にかけて連勝街道を驀進した、二頭の芦毛のサラブレッドだった。 一頭目はタマモクロス。 ダートでくすぶっていた馬が、芝に再転向すると突如の快進撃をみせ、現・1勝クラスからの6連勝で... 齋藤 翔人
競馬を学ぶ POG2021-2022 [種牡馬・血統紹介]スピードの頂点、ビッグアーサー。 2021年3月31日 燃え盛るような激しい気性と、類まれなるスピードを持った快速馬ナスルーラ。彼はそのスピードとアメリカ血統との相性の良さを武器に、アメリカ競馬の歴史を作る偉大な開拓者となった──。 そのナスルーラのスピードの部分を最も子孫たちに受け継いでいると言えるプリンスリーギフトの系統。高松宮記念で驚異的なレコードタイムを叩き出し、ス... Redfray
競馬場を楽しむ 東日本大震災後の高松宮記念を、小倉競馬場で見た日。 2021年3月28日 東日本大震災から10年の時が過ぎた。震災後に初めて行われたG1は、高松宮記念だった。僕はこのレースを、ひとり小倉競馬場で観戦していた。 あの日、ロッテ浦和球場で被災した僕は、野球観戦仲間を励まし支えあい、ロッテ浦和球場から三郷市のつくばエクスプレス三郷中央駅まで歩き詰めた。そして友人の対応に救われつつ、翌日未明に千葉県... 日刊こうマロネ
競馬と「エンタメ」 [ウマ娘]不屈の"キング"の努力に感動! ウマ娘キングヘイローと、史実馬キングヘイロー。 2021年3月28日 「オーホホホ!!!」高らかに笑う"キング"こと、キングヘイロー。 周りにはお嬢様と呼ばれる彼女はとても自信家ですが、負けず嫌いな彼女。 そんな負けず嫌いな彼女のモデル馬のキングヘイローはいったいどんな競走馬だったのか?史実を基に紐解いていきます。 ウマ娘キングヘイローの目標レース ジュニア級メイクデビューに出走 キング... スオミアッキ
「名馬」を語る キズナ~記録より記憶に残る、絆の名馬〜 2021年3月27日 「ぼくは、帰ってきました」その一言に、涙が出たのを今でも思い出す。 衝撃が走った日 「……最大震度は7……特に東北地方の被害は甚大であり……付近の方々は津波の恐れがありますので厳重に注意して下さい……」 あの日、我々から「日常」を奪っていった最悪の日。2011年3月11日、東日本大震災。全国に多大な被害を負わせ、死者、... 小早川 涼風
「名馬」を語る ビッグアーサー~聖剣の王者~ 2021年3月27日 時は2016年──短距離の絶対王者・ロードカナロアが高松宮記念を制覇した3年後。名馬サクラバクシンオーが残した最後のトップスプリンターが、短距離界を平定する。彗星のごとく現れ、瞬く間に短距離界のトップに君臨した王者、ビッグアーサー。 その名に恥じぬ、伝説の現役時代を歩んだ馬であった。 「王」から「王」へ。国内スピード王... 小早川 涼風
「名勝負」を語る Rewind the Race [Rewind the race]龍王無尽~2013年・高松宮記念~ 2021年3月27日 短距離戦「高松宮記念」。 秋のスプリンターズステークスと合わせて、短距離界の頂点を決める戦いとしてこれまで様々な"電撃戦"が繰り広げられてきた。重馬場でのパワー勝負、上り馬のG1制覇、海外からの刺客など、どのレースも印象深く私たちの心に刻まれている。しかし、そんな日本のスプリント決戦を語るうえで、欠かせない1頭の優駿が... ハラシュー