牡馬クラシック第一弾の皐月賞は、コントレイルという絶対的な中心馬がいた2020年とは対照的に、今年は大混戦の様相を呈していた。 出走頭数は、3年ぶりにフルゲートを割り16頭。その中で単勝オッズ10倍を切ったのは3頭だったが、とりわけ2頭に人気が集まった。 1番人気に推されたのはダノンザキッド。昨年、デビューから3連勝で...
齋藤 翔人
6歳の時、父親の部屋にあった月刊『優駿』を見たことと、イナリワンが制した天皇賞(春)を現地観戦したことがきっかけで競馬に魅了される。
初めて遊んだ競馬ゲームは、ダービースタリオンMacintosh版。好きは馬はホッカイルソー。
共著に『競馬 伝説の名勝負』シリーズ、新刊『ゴールドシップ伝説 愛さずにいられない反逆児』(星海社新書)
齋藤 翔人の記事一覧
牡馬のクラシック戦線は、例年、競馬ファンからの高い注目が集まる。 とりわけ、2005年皐月賞当日の中山競馬場には、例年以上に多くの熱い眼差しが向けられ──その先には、1頭の眩いサラブレッドの姿が映し出されていた。 ディープインパクトである。 前年の12月。ディープインパクトは、阪神競馬場で行われた芝2000mの新馬戦で...
現在ほどレース体系が整備されていなかった昭和や平成の初期に、1200m以下のレースでデビューを迎えた馬が春の牡馬クラシックを勝つことは、決して珍しいことではなかった。ただ現代では、そういった馬達の大半は、デビュー前から翌春の大舞台を意識され、1600m以上のレースでデビューを迎えている。 実際、芝1200m以下のレース...
ニュージーランドトロフィーは、1ヶ月後に行われるNHKマイルカップのトライアルレース。3着馬までに、本番への優先出走権が与えられている。 今年は、フルゲートの16頭が顔を揃えたものの、重賞勝ち馬は不在で混戦模様。その中で、1番人気に推されたのはアヴェラーレだった。 父は、二冠馬ドゥラメンテ。母は、現役時NHKマイルカッ...
時期的なものもあるだろうが、牝馬クラシック第一弾の桜花賞は、JRAで行われるGⅠの中で"最も華やかなレース"といえるのではないだろうか。かつては、八大競走の一つにも数えられた伝統あるレースで、オールドファンにとっては、桜花賞がGⅠの開幕戦だった。 今年は、阪神ジュベナイルフィリーズの1、2着馬が前哨戦に出走せず本番に直...
歴代屈指の安定感を持つ超名牝。 "歴代最強馬"はどの馬か──。 雑誌やテレビ番組、はたまたファン同士の居酒屋トークや日常会話に至るまで、ありとあらゆる場所で語られてきたテーマだ。 しかし、それぞれがあげた最強馬候補が過ごした時代は異なり、芝かダートか、短距離か長距離かなど、得意とする条件も異なる。また、候補馬同士が現役...
ダービー卿チャレンジトロフィーは、53回目を迎えた伝統のハンデ重賞。ヴィクトリアマイルや安田記念といった、東京競馬場で行われるマイルGⅠの前哨戦となっている。 2008年以降は毎年フルゲートで行われ、なおかつハンデ戦のため、いっそう大混戦となっている。しかしここを勝利したショウワモダンとモーリスは、その年の安田記念を制...
春の中距離王決定戦の大阪杯は、GⅠに昇格して、今年が5度目の開催となった。フルゲートとなったのは2018年のみではあるものの、中距離王決定戦らしく、毎年のように豪華なメンバーが集結している。 今年も出走馬は13頭に落ち着いたが、GⅠ4勝馬が2頭も出走し、前評判では"二強"もしくは"三強"対決といわれ、人気もその3頭に集...
先日、ウマフリにてインタビューを掲載させていただいた、ウマデザイナーのショーゴさん。そのショーゴさんが出展されている展示会「春のうまさんぽ展」が、4月4日(日)まで、浅草のアトリエコメットで開催されています。 浅草を散策がてら、皆様も「春のうまさんぽ展」を楽しんでみてはいかがでしょうか? 馬好きにはたまらない空間が広が...
それは、突如としてやってきた──。 昭和の終わりから平成にかけて吹き荒れた、芦毛ブームである。そのきっかけとなったのは、昭和62年の秋から翌年にかけて連勝街道を驀進した、二頭の芦毛のサラブレッドだった。 一頭目はタマモクロス。 ダートでくすぶっていた馬が、芝に再転向すると突如の快進撃をみせ、現・1勝クラスからの6連勝で...
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