「名馬」を語る 黒鹿毛の2歳王者・ゴスホークケン 2020年12月20日 これは、まだ朝日杯フューチュリティステークスが中山で行われていた頃の話だ。中山芝1600m戦といえば、スタートしてから2コーナーまでの距離が240mと短く、外枠に入った馬はどうしても外々を回らざるを得なくなる。そのため、内枠との有利不利が強く生じる難しいコースとして知られている。 そうした点も踏まえ、2014年以降、朝... 小早川 涼風
「名馬」を語る あの日、君が軽く飛んだから~ドリームジャーニー・2006年朝日杯FS〜 2020年12月19日 『蛯名、差せぇぇぇぇぇぇぇ!』筆者が競馬にはまる決定打となったステイゴールドの産駒、ドリームジャーニーが朝日杯フューチュリティSをなで斬った瞬間であった。 これは、第58回朝日杯フューチュリティステークス当日に私が記したブログの抜粋である。 今回、朝日FSに向けてドリームジャーニーの記事を書くことにしたとき、ふと、昔ブ... 枝林 応一
「名馬」を語る ウインブライト&松岡正海騎手〜相思相愛の人馬が描いた奇跡〜 2020年12月13日 ステイゴールドの2014年産駒、ウインブライト。 同期のステイ産駒にはスティッフェリオ(重賞3勝)、クレッシェンドラヴ(重賞2勝)がいますが、2頭とも4歳秋以降に成長しての活躍で、3歳クラシック戦線には参戦できませんでした。ブライトは、同期の出世頭と呼べるでしょう。 ステイゴールドファンから見たデビュー前のブライトの印... golden voyage
「名馬」を語る スイープトウショウ 〜『牝馬の時代』を呼び込んだ名牝〜 2020年12月6日 日本競馬界に訪れた『牝馬の時代』。 ウオッカやダイワスカーレットが牡馬を相手にダービーや有馬記念などを制すると、2世代下のブエナビスタがその流れを受け継いで中長距離戦線を引っ張る存在として君臨。さらにジェンティルドンナ、アーモンドアイといった歴史的名牝が続いた。 それまで少なからずあった「牝馬・牡馬の壁」は、今や完全に... 葵ゆう子
「名馬」を語る スクリーンヒーロー〜遅れてやってきた世界のヒーロー〜 2020年11月29日 2008年、ジャパンカップ。 1ヶ月前にはウオッカとダイワスカーレットによる世紀の大接戦があったばかりの東京競馬場。その東京競馬場で開催されるジャパンカップに集まったのは、ウオッカやディープスカイ、メイショウサムソンといったダービー馬をはじめ、歴戦の猛者たち。しかしそこで主役を演じたのは、新旧ダービー馬ではなかった。ま... KOBA
「名馬」を語る ブエナビスタ〜彼女が目にした最後の"絶景"〜 2020年11月27日 Q:ビワハイジの6番仔といえば? 競馬民が集うカルトクイズ番組であれば、即答されてしまうだろうか。 A:ブエナビスタ。 馬名の由来は、スペイン語の絶景。彼女の競走生活は馬名由来のごとくとは必ずしも言えなかった。デビュー戦は菊花賞当日の新馬戦。のちに“伝説の新馬戦”といわれるレースでアンライバルド、リーチザクラウンに次ぐ... 勝木 淳
「名馬」を語る 『名は体を表す』〜聖剣 デュランダル〜 2020年11月21日 『名は体を表す』とは、よく言ったものである。 無論、競走馬の名前にはたくさんの思いが込められていて、それに応えるべく携わる人間が動き、馬たちがそれに呼応するのだから必然と言えば必然なのであろうか。 キズナ、ウオッカ、クロフネ……古くはテンポイントなども、その名前に相応しい活躍を遂げ、日本競馬史に名を残した馬といえるだろ... ひでまさねちか
「名馬」を語る [追悼記事]沈黙の北國王冠〜園田の総大将・タガノゴールド〜 2020年11月10日 11月8日。前日にしっかりと雨が降り、金沢は、この日も晴れたり曇ったりとはっきりしない、いかにも北陸の秋冬らしい空模様になっていた。金沢競馬場では、全国地方交流の重賞「北國王冠」が行われる。北國王冠は、全国でも珍しい2600mの長距離重賞。全国に門戸を開いて4年目の2020年、全国から5頭の精鋭が集った。川崎からは、こ... ヨドノ ミチ
「名馬」を語る ラブリーデイ〜夢のかたまりから、血を継ぐものへ〜 2020年11月1日 「もしもだれか他人になることができるとしたら、だれになりたいか?」 競馬ファンにこんな問いかけをしたら、まちがいなく上位に来る人物のひとりに金子真人オーナーがいるだろう。馬主名義・金子真人HDといえば、キングカメハメハ、ディープインパクト、マカヒキ、ワグネリアン、2000年以降のダービー馬4頭を筆頭に活躍馬は数え切れな... 勝木 淳
「名馬」を語る 気がつけば、好きになっていた〜万能型サラブレッド・レイデオロ〜 2020年10月31日 近代日本競馬の結晶と呼ばれたディープインパクトと双璧をなす名馬・キングカメハメハを父に持つ、レイデオロ。『黄金の王』という名の通り2017年のダービー馬として3歳馬の頂点に立った馬であり、JRAの部門別最優秀牡馬に2度も選ばれた。 その走りはまさに万能型で、どんな展開・どんな騎手のエスコートにも対応できる柔軟性を持ち合... 白くま