数多の競馬シーンを1ページずつ読み解いていくと、どの競走馬にも運命の分かれ道と思える瞬間が見つかる。 勝利で拓ける道もあれば、勝利が回り道の入り口になることもある。敗北で絶たれる道もあれば、敗北が飛躍の契機となることもある。「生まれた時代が早すぎた」と言われた馬が、それ故に大きなチャレンジを成し遂げて名を残すこともある...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
トウカイテイオー後継種牡馬プロジェクトとして、2019年〜2020年にクラウドファンディングにより種牡馬となったトウカイテイオー産駒、クワイトファイン。クワイトファインは2022年に、3月22日に母ママテイオーノユメの牝馬、4月11日に母バトルクウの牝馬を送り出し、ファンからの熱い視線を集めている。そんな中、今年、新た...
古兵。ふるつわもの。― 多くの戦を経験した老巧の武者。転じて、その道にかけて経験・年功を積んだもの。響きがよい言葉ではないか。同じ意味を持つ「古豪」という言葉がある。個人的な主観ではあるが、「ふるつわもの」は「古豪」よりも不器用な感じがする。そして「古豪」よりも何かしらこだわりを感じさせる。ダイワテキサスにはこの「ふる...
2011年のデビューと同時に、日本競馬界でも随一の名門・藤沢厩舎に所属した杉原騎手。藤沢調教師といえば、古くは90年代にはタイキシャトルやバブルガムフェロー、00年代にはシンボリクリスエスやゼンノロブロイらを管理。10年代にもレイデオロやグランアレグリアなど、数えきれない名馬を送り出してきたレジェンドだ。そんな名門に新...
関東オークス2着馬ラブパイローなどを生産した牧場、トラストスリーファーム。今回は、生産牧場としての想い、そして生産馬への想いを、代表の岡崎さんに伺ってきた。45歳で生産牧場を経営する競馬人の考える、生産牧場の在り方とは──。 良い意味で、記憶に残るエピソードのない馬。 生産馬であるラブパイロー。父パイロ、母父アドマイヤ...
2022年7月末日、新潟の名物重賞アイビスSDで7番人気ビリーバーが勝利した。鞍上はデビュー12年目の杉原誠人騎手。人馬にとって、そして同馬を所有するミルファームにとって、これが初めての重賞タイトルである。その勝利に、SNSでも祝福の声が多くあがった。今回は、重賞初制覇を達成した杉原誠人騎手に、勝利の喜びやオーナーとの...
新潟競馬夏の開幕を飾る重賞、そして今や夏競馬の風物詩となった重賞「アイビスサマーダッシュ」。新潟競馬場改修後に作られた1000m直線コースを駆け抜ける、年に1度のG3競走です。 21世紀に入ってから創設された比較的新しい重賞競走ながらも、現在では「夏競馬と言えば」という代名詞的なレースとしてあげられるほど。そしてこのコ...
ウォーターリーグ、ウォータールルド、ウォーターパルフェ、そして2022年の牝馬クラシック路線を大いに盛り上げているウォーターナビレラなど”ウォーター”の冠号を持つ馬を所有している山岡正人オーナー(64歳)。地元京都で長年フレンチのシェフとして腕を振るわれ、現在は先代故山岡良一氏の後を継ぎ近畿機械工業株式会社の代表を務め...
憧れのワールドツアー 競馬漫画の金字塔『みどりのマキバオー』には、次のようなエピソードがある。主人公・ミドリマキバオーのライバルであるカスケードは、無敗で朝日杯3歳Sを制すると、国王からの招待を受けてドバイへと旅立った。そこには地元UAEはもとより、イギリス・フランス・アメリカなど、世界各国から招待を受けた強豪4歳馬が...
2015年のバレンタインデーに、一頭の良血馬がデビューを迎えた。 その名はグレーターロンドン。 父は言わずと知れたディープインパクト、母は卓越したスピードを武器にデビュー3連勝でファンタジーSを制し、桜花賞でも2着に入ったロンドンブリッジ。さらに兄姉にはオークス馬のダイワエルシエーロや重賞2勝のビッグプラネット、甥には...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]いざ、新時代へ! 復活を遂げたレガレイラが偉業を達成~2024年・有馬記念~
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[重賞回顧]ニュースター誕生! 見惚れるほどの圧勝劇~2024年・朝日杯フューチュリティステークス~
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[重賞回顧]世界を完封! 主役はやはり日本総大将~2024年・ジャパンカップ~
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[重賞回顧]最速の母”ラッシュ”から魂の”ラッシュ”へ、鞍上が繋ぐ悲願成就!~2024年・マイルCS~
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]夕暮れに映えた白き古豪、ハヤヤッコ~2024年・アルゼンチン共和国杯~
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[地方レース回顧]意地の連覇、意欲の挑戦~2024年・マイルチャンピオンシップ南部杯~