2006年JRAは北九州記念を芝1800mから1200mに変更、サマースプリントシリーズを創設した。セントウルSはその最終戦となり、これを制する馬がスプリントチャンピオンになることが多く、まさにひと夏の物語、その最終話だ。初代チャンピオンのシーイズトウショウに続き、2007年にここを勝ち頂点にたどり着いたのがサンアディ...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
「あの子が賞金を持って帰ってきてくれたらね、小さなゲストハウスでも作ってこいつのファンの方とコーヒーでも飲みながらゆっくりお話ししたいな……って」 おじいさんはそう言葉にすると、温かく優しい笑顔を見せた。“あの子”とは当時はまだ競走馬としてのデビューを迎える前だった2歳の牝馬、そして“こいつ”とはその牝馬の半兄で201...
北海道の夏は、短い。 2018年の夏の終わりに行われたその戦いは、短い夏に、鮮烈な印象を焼き付けた。 札幌2歳ステークス。札幌競馬場での、ひいては北海道での中央競馬開催を締めくくるものであり、ひと夏の終わりを告げる伝統の2歳重賞だ。初代勝馬のリュウズキが皐月賞・有馬記念を制したことに始まり、後にダービー馬となったロジユ...
天才と同時代に生きられるのは、幸運である。 たとえば、1998年にメジャーデビューした、宇多田ヒカルさん。翌1999年にリリースした初のアルバム「First Love」は、邦楽史上最高のセールスを記録し、日本音楽史に燦然と輝いている。 洗練されたメロディライン。その旋律に、叙情的に言葉を和合させていく歌詞。何よりも、比...
夏競馬の名物の一つに、ローカルの4つの競馬場で行われる2歳重賞があげられる。近年は、7月の函館2歳ステークスに始まり9月の小倉2歳ステークスで閉幕するスケジュールとなっているが、その中でも新潟2歳ステークスは日本一長い直線を有する新潟の外回り1600mで行われ、なおかつ施工時期も開催後半に行われているため、しばしば派手...
夏競馬の祭典ともいえる真夏のビッグレース「札幌記念」。 夏に力をつけた上り馬、G1でも結果を残す実力馬、海外を見据えるチャレンジャーなど多くの実力馬が北の大地で激突した。今回はフランス凱旋門賞を見据えた2頭のマッチレースが繰り広げられた2014年の札幌記念について振り返っていく。 2014年。約1年の休催を経て新たな北...
記録には残らなくても、人の記憶に残る名馬がいる。2015年に『優駿』の企画、「未来に語り継ぎたい名馬 BEST100」の中で、重賞未勝利の条件馬として唯一ランクイン(95位)した馬がいた。 その馬は、シゲルスダチ。2012年の3歳OPマーガレットSを勝利し、NHKマイルCにも出走した実力馬で、その芦毛の馬体と可愛らしい...
可愛い目をした馬だった。くりくりの真ん丸な目をした大きな馬体で、私と目が合うとズンズン歩いて迫ってくる。「はい、下がろうね~」と、後ろに下げられても、またズンズン。「下がるよ~」と、もう一度。真ん丸の琥珀色したオリオンの瞳。オリオンは私を見つめたまま、三度目のズンズンをした。 夏の名残りの9月上旬。私がオリオンとNPO...
1995年にフジヤマケンザンが香港国際カップを優勝して以降、日本の競馬ファンにもすっかりお馴染みとなった香港競馬。中でも、12月に行なわれる香港国際競走の各レースは、日本のみならず、世界各国から強豪が集結。今や日本でも馬券の購入が可能で、毎年のように熱いレースが繰り広げられている。 2021年現在、日本調教馬で海外GⅠ...
現代競馬を根本から変えた、種牡馬サンデーサイレンス。1994年に初年度産駒が登場すると、翌年、わずか2世代でリーディングサイヤーを獲得。以後、2007年までその座を守り続けた。 一方、その登場とほぼ同時期に、強烈な存在感を放ち始めたのが外国産馬、通称「マル外」である。当時、クラシックに出走権がなかった3歳の外国産馬にと...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]天まで届け勝利の凱歌。史上まれに見る混戦を制したのはジャスティンミラノ!~2024年・皐月賞~
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[重賞回顧]中118日の雪辱劇!『マジックマン』に導かれたステレンボッシュが、逆転で桜の女王を戴冠~2024年・桜花賞~
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[重賞回顧]躍進著しい上村厩舎の大黒柱ベラジオオペラ。ダービーの雪辱を果たし、GⅠ初制覇を達成!~2024年・大阪杯~
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[重賞回顧]雪辱vs雪辱の死闘を制したマッドクールが、待望のGⅠ初制覇~2024年・高松宮記念~
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[重賞回顧]傑出した瞬発力でライバルを圧倒!無傷3連勝を達成したシックスペンスが、堂々クラシック候補に名乗り~2024年・スプリングS~
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[重賞回顧]良血の外国産馬エトヴプレが一気の逃げ切りで後続を完封!~2024年・フィリーズレビュー~
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[重賞回顧]ミルコ・マジック炸裂! 勝負所でまくりを決めたコスモキュランダが重賞初制覇~2024年・弥生賞ディープインパクト記念~