それぞれの競馬愛 たった一頭で挑んだ地方馬。20年かしわ記念で強敵相手に戦ったナンヨーオボロヅキ 2024年5月1日 年間に約60レース。地方競馬の意地、中央競馬の誇りが激突するのがダートグレード競走だ。 1995年のいわゆる「交流元年」。制度改革によって中央・地方間の連携が強化されると、97年にはダートグレード競走がスタートを切った。G1〜G3まで、中央・地方で共通した格付けが与えられ、所属の枠を超えた戦いが全国で繰り広げられるよう... 中川兼人
それぞれの競馬愛 [キタサンブラック伝説]競馬初心者の私を競馬ファンに変えた、あの日の3分12秒5 2024年4月23日 2017年4月30日。私は妻と共に京都行きの電車に乗っていた。京都駅に着くと友人と合流し、愛知出身・在住ながら慣れた様子の彼の案内でまた電車に乗った。 京都競馬場に向かうためである。 当時の私といえば、競馬を観たり、馬券を買ったりしたことは無かった。育成シミュレーションゲームが好きで、高校の頃からウイニングポストシリー... クロキリ
それぞれの競馬愛 [追悼・藤岡康太騎手]もう叫び声は聞こえないから、祈ることにする 2024年4月12日 藤岡康太騎手の訃報に際し、謹んでお悔やみ申し上げます。 ウマフリ代表の緒方さんから連絡がきて、私は康太騎手が亡くなったことを知った。先日は高知の塚本雄大騎手の訃報に触れたばかり。なにもそんなに次々と若い命を現世から連れ去らなくてもいいのに。順番が違う。正直、追悼記事を書くかどうか、少し迷った。私のもとにはいくつか似たよ... 勝木 淳
それぞれの競馬愛 [追悼・藤岡康太騎手]藤岡康太騎手が魅せてくれた景色と、これからの日々を歩み続けるということ 2024年4月12日 2024年4月10日午後7時49分。 多くのファンに愛された藤岡康太騎手が私たちの前からいなくなってしまった。 享年35歳。 文字にするのも辛いほどの、大きくて深い喪失感と悲しみ。世代が殆ど同じで、誕生日も近い私にとって、同じ時代を生きてきた彼の訃報は耐えがたいものだった。訃報の届いたその日、私はそれが誤報であることを... norauma
それぞれの競馬愛 [追悼・藤岡康太騎手]笑顔のはじける若手から、代打もこなせる仕事人へ。多くのファンに愛された藤岡康太騎手の活躍を振り返る 2024年4月12日 2024年4月10日、午後7時49分。JRAで現役G1ジョッキーとして数々の好騎乗を披露してきた藤岡康太騎手がこの世を去った。35歳、まだまだこれからというタイミングでの、無念の訃報だった。 『笑顔はじける有望な若手』 ──私の中で、彼、藤岡康太騎手はずっとそんなイメージだった。それが近年、こんなイメージに変わっていた... 小早川 涼風
それぞれの競馬愛 たった3度の出会いでたくさんの景色を見せてくれた、私の名馬フィニッシュアップの思い出 2024年3月31日 競馬は私たちに、さまざまなドラマを見せ、感動を与えてくれる。他馬を寄せ付けない圧倒的な強さを見た時、ライバルとの接戦を制する熱い勝負を見た時、強き者しか掴めない大記録の達成に立ち会った時──。 多くの人が感動を覚える瞬間といえば、やはり大きな舞台での出来事が多いだろう。大きなレースになれば実力屈指の馬たちが揃い、観戦す... あさい(だしまき)
それぞれの競馬愛 武士沢チャレンジは終わらない。唯一無二のスーパージョッキー、武士沢騎手の引退によせて 2024年3月20日 2024年3月10日、一人の男がターフに別れを告げた。 武士沢友治(46)、1997年デビューのベテラン騎手である。 突然の発表だった。3月3日の中山1Rカシマエスパーダで今年2勝目をあげ、この馬は武士沢騎手と共に今後の活躍が期待できそうだと思わせるほどのレースぶりだった。その矢先、3日後に発表された『引退』の文字。競... あかさび
それぞれの競馬愛 「いきいきと」馬たちが過ごせる場所を目指して。Horse Space 紡の挑戦 2024年3月12日 埼玉県羽生市、さいたま市街中心地から車で2時間ほどの長閑な場所に、『Horse Space 紡』という、馬のための場所がある。 近年、ニュースや関係者による発信により、引退競走馬への関心が広がっている。それに伴い、実際に競走馬生活を終えた馬たちを受け入れ、セカンドキャリアへ送り出すことを目指す活動も増加した。 しかし、... zakkey(ザッキー)
それぞれの競馬愛 人にも馬にも恵まれたホースマン。安田隆行調教師、定年引退に際して 2024年3月3日 うるう年の悪戯 例年、2回中山、1回阪神開幕週、つまり2月最後の開催は別れを告げる日だ。秋山真一郎騎手や川島信二騎手が最後の騎乗を終えた。3月1週目から新人騎手が競馬場で躍動し、出会いの季節へ移っていく。ところが、調教師の引退は一週遅く、3月最初の開催は新人騎手のデビューと引退する調教師が交錯する。実は2020年から引... 勝木 淳
それぞれの競馬愛 [チューリップ賞]勝利はせずとも魅力いっぱい! 個性豊かなチューリップ賞2着馬たち 2024年2月27日 桜花賞トライアル、チューリップ賞。 3着までに、3歳牝馬にとっての大一番・桜花賞の優先出走権が与えられます。 今回は、私の個人的な"チューリップ賞の楽しみ方"についてお話したいと思います。 3歳の女の子が桜花賞出走を目指して臨むレース。出走するからには1着が望ましいとは思います。それはわかっているものの、ある時ふと、こ... ミーミー