バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は日本ぐらいのものらしい。毎年2月にお菓子の売上が落ちることを憂い菓子店が企画したのがはじまりだという。ようは鰻の旬ではない夏に鰻を売ろうと企画した平賀源内的発想と同じだ。ついそんな冷めた面持ちになるのはバレンタインデーに縁遠き人生を送ってきたからゆえのこと。ひがみとひねくれ根性...
コラム・エッセイ
コラム・エッセイの記事一覧
長らく、国内で新年最初に行われるGI級競走として親しまれてきた川崎記念。 近年では人気薄の台頭も見られるレースだが、ひと昔前までは“日本一堅い重賞”と称されるほど上位人気が強いレースであった。現に2007年からの10年間は1番人気が9勝、2着1回という成績である。 そして2017年の川崎記念といえば、競馬新聞とにらめっ...
思わず声を出して笑ってしまった。 たぶん、彼がジョープロテクターに乗って淀短距離Sを勝ったときのことだったと思う。テレビ中継のカメラがいつものようにウィナーズサークルの様子を捉えると、そこには満面の笑みを浮かべながら、ターフィーくんに抱きついて喜ぶジョッキーの姿があった。まるで子どもが遊園地のキャラクターとじゃれ合って...
何かを成し遂げるためには、時にステレオタイプにハマらない柔軟で勇気ある選択が必要になる。 MLBロサンゼルス・エンゼルスに所属する大谷翔平選手が世間に広く知られるようになってからというもの、「二刀流」という言葉がさまざまな業界において頻繁に使われるようになった。大谷選手が活躍するようになるまで、あまり使われてこなかった...
はじめまして、ろくと言います。競馬を高校生くらいから見始め、いつか全国制覇をしてやると野望を抱き、どうにか15年くらいかけてJRAもNARも全場制覇した、根っからの競馬ファンです。 「一日にダートG1を二連発(今は四連発になりましたが……)」というお祭り感があるJBCが大好きで、1回目からすべて現地観戦しています。今は...
生涯成績7戦3勝──。 この数字だけ見ると、戦歴の少ない競走馬に映るかもしれません。しかしこの3勝に夢を見せ、ファンにまた次の夢を見たいと思わせてくれた1頭の牝馬がいます。彼女の名はファンディーナ。タイ語で「良い夢を」と名付けられたこの馬は競馬を見始めたころの私に、そして所属するターファイトクラブの会員や多くの競馬ファ...
2-0-2-2。この数字は2019年フェブラリーステークスを勝ったG1馬インティの「中京競馬場での生涯成績」である。2度の勝利は500万下のレースと初の重賞参戦で制したG2東海ステークスでのもの。着外も、うち1度はG1チャンピオンズカップでの4着なので、中京競馬場との相性が良かったことが伺える。 インティは、未勝利戦か...
私のヒーロー、スペシャルウィーク。 1990年代後半から20世紀末にかけてのG1レースを振り返るのが、私は大好きだ。 あの頃……1990年代後半は、今も語り継がれる名馬が続々と登場し、記憶に残る名シーンをいくつも創ってくれたように思う。いわゆる「個性派」と言われるオープン馬がひしめき合い、脚質の違いや血統背景のロマンか...
「一個人ができることには限界がある」 競馬場を去った競走馬の行く末について考える競馬ファンが増えているとはいえ、どこかでこの点に行き当たる。特別な成績はあげられずとも、夢中にさせてくれた馬はいる。だが、そんな馬の余生をお礼がわりに世話することも、支えることも見守りつづけることも、個人の力では簡単ではない。それでもなにか...
「天栄」「シルク」「優駿SS」 競馬ファンにとってよく耳するこれらの言葉はその源流をたどると、早田牧場に行き着く。その終焉には必ずしもいいイメージはないが、その昔、競馬界に咲いた花だった事実は間違いない。早田牧場はブライアンズタイムを日本に導入し、同じく海外から連れてきたパシフィカスに交配し、三冠馬ナリタブライアンを生...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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