「名勝負」を語る 夢というダイナミズムと自制する私たち。ナリタブライアンの高松宮杯挑戦 2024年3月24日 「もしも織田信長が本能寺から脱出していれば」 秀吉による豊臣の世は来なかったかもしれない。であれば、今日の大阪の街並みは違った景色になっていただろう。下水を町境とし、下水を挟んで背中合わせに町が整備された背割下水(通称太閤下水)など大阪は東京にはない折り目がある。直線と直角が大好きだった秀吉の痕跡はいたるところにある。... 勝木 淳
「名馬」を語る 「先んずれば即ち馬を制す」。「一流」の勝負根性を持つスプリント王、ローレルゲレイロ 2024年3月23日 1.「一流」の血統 その馬の近況を知ったきっかけは『週刊Gallop』2024年2月4日号であった。この号の巻頭トピックニュースは『ロンジンワールドレーシングアワード』の表彰式。勿論、主役は日本馬歴代最高のレーティング135ポンドを獲得し、世界ランク1位となったイクイノックスである。この素晴らしいニュースが巻頭に置かれ... 縁記台
「名馬」を語る 笑顔を振りまき、多くの幸せをもたらした名馬。みんなが『待っていた』ヒーロー、オレハマッテルゼ 2024年3月22日 「今日も来てや! 俺は待ってるで!!!」「買うてへんねん……今日は待ってへんで……」 2000年代前半、淀や仁川でこんな言葉遊びをするおっちゃんファンがいたとかいないとか…。 そのきっかけとなったのは一頭の異才。その馬は明るい尾花栗毛を持ち、緑、白玉霰、白袖赤二本輪のメンコを着け、お馴染みの小田切有一オーナーの勝負服を... norauma
「名馬」を語る 共鳴し続けろ、最強の2勝馬 - サウンズオブアース 2024年3月22日 ──ああ、そうか。もうG1の季節だなぁ。出馬表に彼の存在を認めると、ふと呟いてしまうような馬がいる。競馬に親しんだ時代によって、それがステイゴールドだったり、キセキ、マカヒキだったりするだろう。 競馬歴が長ければ長いほど、名馬たちの顔が浮かんでは消えていく。 私の場合、その筆頭は『最強の2勝馬』と呼ばれた、サウンズオブ... 吉田 梓
「名勝負」を語る 『本当の出会い』を感じた、私の名馬。地方から返り咲いたファストフォースがG1馬となった、忘れられない高松宮記念 2024年3月21日 「おい! なに勝手にリモコンをいじっているんだ!」 家の中に怒号が響き渡る。まだ5歳だった自分に、祖父がものすごい剣幕で怒鳴りつけたのだった。普段は優しい祖父の豹変ぶりに驚いて、思わず号泣する。しかし祖父は構わず続けた。 「この映像は、とっても大事なものになるかもしれないんだ! もし録れていなかったらどうするんだ!」 ... 小早川 涼風
それぞれの競馬愛 武士沢チャレンジは終わらない。唯一無二のスーパージョッキー、武士沢騎手の引退によせて 2024年3月20日 2024年3月10日、一人の男がターフに別れを告げた。 武士沢友治(46)、1997年デビューのベテラン騎手である。 突然の発表だった。3月3日の中山1Rカシマエスパーダで今年2勝目をあげ、この馬は武士沢騎手と共に今後の活躍が期待できそうだと思わせるほどのレースぶりだった。その矢先、3日後に発表された『引退』の文字。競... あかさび
競馬と「エンタメ」 ライバル対決、それは競馬の醍醐味。 - 『ウマ列伝 ライバル達の名勝負』を読んで 2024年3月19日 ライバル達の名勝負 ──あなたにとって、『競馬界のライバル対決』といえば、どのレースでしょうか。 この質問に対し、1つのレースを即答出来る方はなかなかいないと思う。正直、筆者もひとつに絞って回答することは出来ない。 これまでの競馬界の歴史における『ライバルたちの名勝負』がどれも魅力的であり、感動的であり、唯一無二であり... ムラマシ
「名勝負」を語る 破天荒なオルフェーヴルのパフォーマンス炸裂!/2012年阪神大賞典 2024年3月16日 春を告げる伝統の阪神大賞典 3月半ばに組まれているG2阪神大賞典。毎年楽しみにしている春の一戦だ。 3月に入ると、3歳馬たちのクラッシック出走権を懸けた熾烈な戦いが毎週東西で行われる。まだ素質だけで走っているような若駒が、駆け引きもできずにハイペースに巻き込まれて直線で沈んでいく姿、トライアルレースの非情ともいうべき3... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 生まれながらにして期待を受けた良血馬ダンスインザムード。名手たちに導かれた重賞初制覇 - 2004年フラワーカップ 2024年3月15日 2頭の馬とホースマンたちの出会い 2004年のフラワーカップを制し、後にGIを2勝するダンスインザムードを語る上で欠かせないのが、華麗なる血統背景とそのドラマである。 1989年、米国キーンランドセールに1頭の繁殖牝馬がセリに出されていた。名前はダンシングキイ。この時点で2頭の産駒を産んでいたが、いずれも活躍することが... ムラマシ
「名勝負」を語る その後に待ち受けている衝撃の『第ゼロ章』。ブラックタイドのスプリングS 2024年3月15日 ──皆さんは、ブラックタイドの新馬戦を見たことがあるでしょうか? ブラックタイドといえば、最近の競馬ファンにはキタサンブラックの父として、そしてイクイノックスの祖父としてすっかりおなじみでしょう。 しかし現役時代を過ごしたのはもう20年近くも前の話(2024年現在)。リアルタイムで彼の走りを見届けた人は私も含めたオール... ハシスポ