「名馬」を語る 地方競馬場を股に掛けて活躍。吉原寛人騎手とソルテの快進撃を振り返る。 2023年5月31日 近年、日本各地にある地方競馬場で行われる重賞レースで、見ない時は無いほどに感じる名手、吉原寛人騎手。重賞ハンターとして活躍する吉原寛人騎手の名を全国に知らしめた1頭がソルテである。デビュー戦は最低人気だったのに、さきたま杯でついにダートグレードレースを制覇するまでに成長したソルテについて、今回はご紹介していきたい。 ポ... プーオウ
「名馬」を語る [追悼]幸せを運ぶ、ナイスネイチャを偲ぶ 2023年5月30日 2023年5月30日12時40分、ナイスネイチャが35歳の生涯を閉じた。 青空のもとで静かに息を引きとり、そよ風に運ばれるように魂は天国へと導かれていった。 競走馬の余生について真剣に考えるようになって久しい。競馬場を去った競走馬はどこへ行くのか。我々競馬ファンがそのことについて想像力を巡らせるのは正しい。しかし、競馬... 勝木 淳
競馬を学ぶ [牝系図鑑]サンデーサイレンスとの出会いで才能開花。コパノリッキーを輩出したアリーウイン牝系。 2023年5月30日 サイアーラインや近親交配を中心に語られることが多い血統論だが、牝系を通じて繋がるDNAはサラブレッドの遺伝を語る上で非常に重要な要素だ。この連載では日本で繁栄している牝系を活躍馬とともに紹介しその魅力を伝えていく。今回取り上げるのはコパノリッキーやサンライズペガサスなどを輩出したアリーウインの牝系だ。 重厚な血統構成か... 貴シンジ
「名馬」を語る いざ、新時代へ。ジャパンCで3歳馬ながら覇王テイエムオペラオーを撃破した、ジャングルポケットの走りを振り返る。 2023年5月28日 一時代を築いた名馬も、いつかは現役を退き次代にバトンを渡す。ディープインパクトやオルフェーヴルのように盤石の強さを最後まで示して後進を鼓舞する馬もいれば、黄昏を迎えながらも後進に立ちはだかり、そして乗り越えられる馬もいる。 どこか寂しさを募らせるそれは、次のステップに進むための大切なプロセスであり、名馬の背中を追う者は... norauma
「名馬」を語る 戦うたびに己を鍛え、荒野を駆け抜けた。野武士のような二冠馬、メイショウサムソン。 2023年5月27日 "メイショウ"松本好雄氏から旧約聖書士師記に登場する怪力の士師"サムソン"と名付けられた優駿は、その名の通り闘いを重ねることで己を鍛えた。 実戦にて己を鍛錬し続け、松本好雄氏にダービーオーナーという勲章をプレゼントした孝行息子。その姿は、まさに野武士の如くターフを駆け抜けるそのものだった。 日本基礎輸入牝馬を継ぐ血。 ... 真実 良
「名勝負」を語る 196,570人の「ナカノコール」。アイネスフウジンが制した1990年東京優駿。 2023年5月27日 私の夢は「東京優駿を“現地観戦”すること」だった。 「東京優駿」「とうきょうゆうしゅん」「トウキョーユウシュン」。 私は、耳触りの良いこのフレーズが大好きだ。 5月の最終、もしくは6月の最初の日曜日。梅雨明け前の晴れた日に開催される2分30秒足らずのドラマを、「1年で一番熱い日」として毎年心待ちにしている。 私が初... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る pick とにかく"逆をいく"馬。若駒時代の達観したゴールドシップの魅力を振り返る。 2023年5月26日 取材で厩舎関係者の話に耳を傾けると、自分が知らなかったこと、勘違いしていたこと、わからなかったことに気づき、競馬は、外ラチの向こうとこちらで見える景色がまるで違うことを実感する。共通の体験がない私たちは向こう側を想像する術がなく、多くは勘違いだったりもする。外ラチは単なる白い柵ではない。見えない結界のようなものだ。だか... 勝木 淳
「名馬」を語る 名馬タニノギムレット。その挑戦は後世へ、そしてウオッカへ。 - 2002年日本ダービー 2023年5月23日 NHKマイルCと日本ダービーという変則二冠という発想はマツクニローテとも呼ばれ、2000年代前半のトレンドでもあった。GⅠからGⅠへというローテは現在も主流だが、マツクニローテはそんな主流とは一線を画す。なにせ中2週で日本ダービーに挑むのだ。プリンシパルSと同じ間隔で、それも春のマイル王決定戦を戦っての中2週は今では考... 勝木 淳
競馬を学ぶ [牝系図鑑]柔らかさ、持続性能の高さとパワーで活躍。ヴェラアズールやアヴェンチュラを輩出したムーンインディゴ牝系。 2023年5月23日 芝特化の由来は柔らかさ、持続力とパワーが魅力のファミリー 代表馬・トールポピー(07年阪神JF、08年優駿牝馬)・ヴェラアズール(22年JC) ムーンインディゴ 米国で生産されたムーンインディゴ。競走馬としての実績はなかったが母Madeliaが77年仏オークスなどG1を3勝。叔父たちにもG1級、重賞級の馬たちが多数いる... 貴シンジ
「名勝負」を語る 史上初のG1レースで1着同着!漫画のような決着に心躍った2010年オークスの思い出。 2023年5月21日 競馬では時として長い写真判定の末に、わずか数cmの差で明暗がはっきり別れてしまうレースがある。中でも特に有名なのが1999年の有馬記念ではないだろうか。ゴール前でテイエムオペラオーが一瞬先頭に立ったところで、外からグラスワンダーとスペシャルウィークが差してきて、最後はこの2頭が鼻面を合わせてゴールイン。その着差はわずか... ばん