「名馬」を語る ステレオタイプにハマらない勇気。モズアスコットと矢作厩舎の"二刀流"挑戦を振り返る。 2023年1月29日 何かを成し遂げるためには、時にステレオタイプにハマらない柔軟で勇気ある選択が必要になる。 MLBロサンゼルス・エンゼルスに所属する大谷翔平選手が世間に広く知られるようになってからというもの、「二刀流」という言葉がさまざまな業界において頻繁に使われるようになった。大谷選手が活躍するようになるまで、あまり使われてこなかった... ひでまさねちか
「名馬」を語る 2017年春を彩ったファンディーナ。7戦3勝の現役時代を振り返る。 2023年1月22日 生涯成績7戦3勝──。 この数字だけ見ると、戦歴の少ない競走馬に映るかもしれません。しかしこの3勝に夢を見せ、ファンにまた次の夢を見たいと思わせてくれた1頭の牝馬がいます。彼女の名はファンディーナ。タイ語で「良い夢を」と名付けられたこの馬は競馬を見始めたころの私に、そして所属するターファイトクラブの会員や多くの競馬ファ... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 尾張を愛した快速馬、インティ。ダート王まで駆け上がった連勝街道とその後を振り返る。 2023年1月21日 2-0-2-2。この数字は2019年フェブラリーステークスを勝ったG1馬インティの「中京競馬場での生涯成績」である。2度の勝利は500万下のレースと初の重賞参戦で制したG2東海ステークスでのもの。着外も、うち1度はG1チャンピオンズカップでの4着なので、中京競馬場との相性が良かったことが伺える。 インティは、未勝利戦か... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る うららかなな日差しの下で…。アドマイヤジャパンのための物語。 2023年1月14日 広い青空とうららかな日差しの下、一頭の栗毛馬が気持ちよさそうにクッションに顔を埋めている。穏やかで幸福に満ちた時間。アスリート然とした競走馬の姿とは一転、打算のない表情と溢れ出る愛嬌に嘘はない。 ”ウマをダメにするクッション”の魅力を最大限引き出した彼はYogiboと契約を結び、彼の姿はテレビCMと4200万回以上され... norauma
「名馬」を語る [追悼]アグネスフライト - ダービーを勝つために生まれてきたような名馬の蹄跡を振り返る。 2023年1月12日 2023年1月11日。 アグネスフライトが老衰のため息を引きとった。26歳。最後は社台ファームで余生を送っていた。 「ダービーを勝つために生まれてきた」 そんな馬だった。 祖母は79年オークス馬アグネスレディー、母は90年桜花賞馬アグネスフローラ。史上初の親仔3代クラシック制覇を成し遂げた。翌年には全弟アグネスタキオン... 勝木 淳
「名馬」を語る ジャングルポケット~第三の敵を打ち破り、府中の杜に轟いた咆哮~ 2023年1月4日 ジャングルポケットの魅力は、どこにあるだろうか。 傷つき倒れた先達の意思を継いで、クラシックの勲章を勝ち取った栄光。古馬の強者どもに立ち向かい、府中の杜に勝利の雄叫びを上げた若駒の雄姿。 多様な魅力を持つ名馬であることは間違いないが、彼の横には常に”第三の敵”がいたようにも感じられる。そこがまた、ジャングルポケットの魅... 高橋薫
「名馬」を語る pick 馬産地・青森より、愛をこめて。 - 青森県出身の2歳女王・タムロチェリー 2023年1月3日 桜花賞と同じ舞台で行われる阪神ジュベナイルフィリーズは、翌年のクラシックを占う登竜門であり、心身ともに未完成な少女たちが迎える大舞台である。天性の才に恵まれてこの大一番を踏み台に更なる飛躍を遂げる馬も居れば、このレースこそが生涯最大の輝きとなる馬も居る。この舞台の後、彼女らの競走馬として歩みがどちらになるかはわからない... norauma
「名馬」を語る 「逃げろ、逃げろ、つかまるな」 - 人々を驚かせ続けた逃げ馬、メジロパーマー。 2023年1月1日 1.逃げ馬を応援するということ 「逃げたい」という言葉ほど、競馬ファンとそうではない人との間で解釈の相違が生まれる言葉はないような気がする。一般的に「逃げたい」はネガティブな言葉である。仕事から、家庭から、あるいは人生から「逃げたい」と表現する時、それは「いけないこと」というニュアンスを多分に含むだろう。しかし、競馬フ... 縁記台
「名馬」を語る pick 君と感じた爽やかな風を想う〜私の青春、エアスピネル〜 2022年12月31日 青春とは、一体どこで終わるのだろうか。初めてできた彼女に振られた時、一生懸命に取り組んだ部活を引退した時、好き勝手遊んだ学生生活が終わった時──。青春そのものの終わりが人それぞれで、もしその終わりを自分で決めて良いというのなら、私の青春は2022年の秋に終わりを告げた。 私の青春は、黄色と青の爽やかな風が吹いていた。初... ひでまさねちか
「名馬」を語る 芦毛のマル外馬クロフネが切り開いた蹄跡。 - クロフネのニッポン競馬開国史 2022年12月4日 私が子供の頃に見たマル外馬、マルゼンスキー。8戦8勝で引退したその姿は、強烈な印象が残っている。 「外国の馬は強すぎるから、ダービーに出してもらえないんだ……」 何故マルゼンスキーがダービーに出られないのかへの疑問に対する、競馬を教えてくれた叔父の回答だ。この頓珍漢な回答を真に受けて、妙に納得していたのを思い出す。 当... 夏目 伊知郎